日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

この季節の楽しみ 2016

2016-06-15 21:51:47 | 野球
本日の朝日新聞朝刊に、堂々三面を費やしての「地方大会展望」が掲載されました。初夏の風物詩、高校野球の選手権大会が今週末から始まります。
今年もいよいよ来たかと実感する一方、あえていうなら陳腐な記事というのが率直なところではあります。一言でいえば、各大会の叙述がどれも定型的なのです。直近の春季県大会の覇者を軸に、春季の上位校と前年の秋季大会覇者がこれに続き、前年の代表校と公立の有力校も見逃せないといった記述が最も典型的で、秋と春を連覇すれば「頭一つ抜け出る」といった常套句が使われる一方、前年の代表校でも当時の主力が去ったところについては除かれることが多くなります。これは多少の訓練さえすれば誰にでも書けそうな内容ということでもあり、ましてやそれを生業とする記者にとっては造作もないことでしょう。あたかも朝飯前に片付けたかのごときおざなりさが、今一つ感心できない理由なのかもしれません。
そのように感じるのは、自分が高校野球の勝ち負けにさほどの関心を持っていないからでもあります。過去にも繰り返し述べてきた通り、自分にとって高校野球の楽しみとは、素人の寄せ集めから全国制覇を本気で狙う強豪まで、全国各地の様々なチームが競う地域性・多様性に他なりません。紙面では一行に集約される試合結果から、その背後にある各地の歴史、文化、風土、人々の気質といったものを読み取ることこそ高校野球の醍醐味であり、それを実感できるのは実際の試合が始まってからになるでしょう。緒戦を飾る沖縄大会の開幕は三日後に迫りました。
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