本日の晩酌 - 〆張鶴

常々申している通り、夏の酒には大したものがありません。味がないか辛すぎるかのどちらかで、自分の好みに合わないのです。しかし悪いことばかりではありません。このような時期であればこそ、日頃は食指が伸びづらい定番中の定番を、迷わず手に取ることができるからです。数多ある夏酒には目もくれず、「〆張鶴」を選びました。
手を変え品を変えての限定品が幅をきかせる今日にあっても、この蔵が造るのは不動の定番がほとんどであり、中でも自身とりわけ好むのが特別本醸造の「雪」です。酒販店による「淡麗旨口」の寸評通り、淡麗ながらも辛さは控えめ、アルコールの添加がよい方向に作用しており、室温に慣らすとその持ち味が一層引き立ちます。

★〆張鶴 雪
宮尾酒造(新潟県村上市)
原料米 五百万石・県産一般米
精米歩合 55%
日本酒度 +4
酸度 1.3
アルコール分 15度以上16度未満
東京都港区 鈴木三河屋にて購入