日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

早春の越後を行く - 活動終了

2015-03-08 22:58:17 | 甲信越
「北越」のテールランプが消えるのを見届けてから、新幹線のホームに上がりました。最終列車で一時帰京の途につきます。
ほぼ初見の信越山線を撮った前回の活動に際し、今回は終わってみれば既出の撮影地を回っただけでした。去年の、今回訪ねたのと同じ撮影地を最高の条件で押さえていることを考えると、本当の意味での収穫といえるのは、雪山を背にした初日の「北越1号」と、同じく雪化粧の米山を背にしたスノーラビットだけではないでしょうか。
実は、出発の時点では、ほくほく線に上越線など、まだ撮ったことがない場所での撮影も考えてはいたのです。しかし、これが最後の撮影ということになると、いたずらに初見の場所を回るより、通い慣れた場所で終わりたいという考えが次第に強くなっていきました。その結果、今回も米山に延々滞在し、あまつさえ国鉄色の「北越」に長く乗れる機会を逸したわけです。とはいえ、長年通った撮影地で心ゆくまで名残を惜しんだのは事実であり、「妙高」にも「北越」にも短い区間とはいえ乗車できたのですから、活動としては成功だったといってよいでしょう。今回も心地のよい余韻に浸りながら帰ります。

★長岡2158/とき352(352C)/2340東京
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早春の越後を行く - 北越9号

2015-03-08 21:22:27 | 甲信越
先々週で乗り納めと思っていた「北越」に、図らずももう一度だけ乗れることを喜ばしく思います。300番台を先頭にした国鉄色の編成が、ホームに悠然と滑り込んできました。最後の週末だけに同業者の姿が目立つものの、完全な見世物と化している「北斗星」に比べればどうということはありません。適度に空席はあり、これまで決まって着席してきた5号車の進行方向左手の窓側に首尾よく着席。只今3分ほど遅れて発車したところです。
振り返れば、この列車には前身の「雷鳥」時代から何度となく世話になってきました。一昔と少し前、同じく柏崎から当時の「雷鳥」に乗ったとき、乗り遅れそうになり慌てて跨線橋を渡ったこと、大阪の車掌が遠路はるばる乗務していたことなどは、今もよき思い出です。去り行く名列車に感謝しつつ、心ゆくまで名残を惜しみたいと思います。

★柏崎2117/北越9(1059M)/2142長岡
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早春の越後を行く - 一時帰京

2015-03-08 20:35:16 | 甲信越
ゾロ目をわずかに超える445kmを走ったところで柏崎駅に着きました。駐車場と帰りの列車を押さえて一時帰京の途につきます。
旅先に車を置いて帰京し、数日後に舞い戻るという奇策は、四年前の花見で最初に思いついたものでした。その成功に味を占め、同様の奇策を何度も繰り返してきましたが、今回のようなたかだか300km前後の距離では、少なくとも金銭的には割に合うものではありません。距離が300kmを大きく超えてくると、距離に応じそのまま伸びるガス代、高速代に対し、長距離ほど割安となる列車の優位性が高まり、速達性の面でも差が開いてくるという構造です。
それにもかかわらず、今回またしても一時帰京を選択したのは、戻ってくるのが平日となり、深夜割引以外高速料金の割引が事実上適用されないのに加え、北陸信越各線が正真正銘の最後を迎える以上、速達性、確実性を何より重視する必要があったからに他なりません。最近何度となく繰り返している台詞ではありますが、背に腹は変えられないということです。
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早春の越後を行く - そばよし

2015-03-08 19:45:54 | B級グルメ
8号線を快走して柏崎に着きました。「北越」の前に普通列車が二本出る状況とはいえ、国鉄色の「北越」で締めくくるという目的がある以上見送らざるを得ません。これは取りも直さず、長岡で呑んで帰るという選択肢を放棄することでもあります。その結果、今回は柏崎で腹ごしらえをする必要が出てきました。これが好機と見て、かねてから注目していた駅前の「そばよし」を訪ねます。
この店の存在を知ったのは、以前乗り継ぎの合間に下車したときでした。虫食いになったうらぶれたアーケードにあって、ここだけが驚くほどに繁盛していたのです。地元では知らぬ者のいない有名店だと後になって分かり、さもありなんと納得したのでした。以来柏崎に何度も立ち寄りながら、なかなか訪ねる機会がなかったこの店に、今回ようやく入店と相成りました。

その後分かったのは、チャーシューメンと焼きそばが二枚看板だということでした。味噌ラーメン、ワンタンメン、タンタンメン、つけ麺、五目そば、チャーハンに餃子と、ラーメン屋にありそうなあらゆる品が揃う中、先客が注文しているのも十中八九が二枚看板のいずれかです。初見ということもあり手堅くチャーシューメンを注文すると、ほどなくして供されたのは、見た目からして圧倒的な一品でした。
通常のラーメン丼よりも二回りほど大きい丼に、大判のチャーシューが敷き詰められ、丼からはみ出ているという出で立ちには、噂以上の存在感があります。実見して分かったのは、丼の淵がラッパのように広がっており、それが大きさをなおさら強調しているということで、直径の割に高さはそれほどでもありません。特注で造られたであろう丼が、チャーシューメンの出で立ちを引き立てるのに不可欠の役割を果たしているのでしょう。
とはいえ、ごく普通のラーメンを丼だけで大きく見せかけているわけではありません。チャーシューの下に隠れた麺の量はかなりのもので、薄切りの腿チャーシューは何枚あるのか数え切れません。ラーメンと200円違いなら、大半のお客が選んでしまうのも宜なるかなです。黒胡椒の風味を効かせたスープと細い縮れ麺の相性もよく、見た目と味とで二度楽しめる名品でした。次の機会が巡ってきたときには、双璧のもう一方である焼きそばを試してみたいものです。

そばよし
柏崎市駅前2-1-70
0257-23-9337
1100AM-2000PM
火曜及び元日休業
チャーシューメン780円
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早春の越後を行く - ようやく終了

2015-03-08 19:11:21 | 甲信越
予定の時刻を二時間も超過して、今度こそ正真正銘の打ち止めです。最大十名少々いた同業者はとうの昔に去り、お立ち台に残ったのは自分一人。街灯すらない暗闇の中、最後に天頂を見上げると、先ほどまで出ていた雲が晴れて、昨秋ここで眺めたのと同じ、天の川のような星空が広がっていました。現在の気温は8.5度、数字以上に冷たい風が北から吹いてきます。この寒風に吹かれつつ、もうひとしきり星空を眺めてから出発します。
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早春の越後を行く - 糸吉言侖

2015-03-08 18:42:38 | 甲信越
さて、この結末を予想できた方はいらっしゃるでしょうか。結局北陸には向かわず、柏崎から帰ることにしました。
早い話、潔く切り上げられず、「北越9号」に間に合うかどうかが微妙になってきたのです。急げば間に合う状況だったとはいえ、最後はかなり慌てるのが必至でした。そもそも乗車に関しては、先々週の汽車旅で完全燃焼しており、今回はむしろ米山で名残を惜しむ方を優先した次第です。柏崎を起点にしても、長岡までの短い区間とはいえ「北越9号」に乗ることはできるため、それだけでも十分です。
これにより、帰りの列車まで二時間半が残りました。もう急ぐ必要はないため、七時過ぎに通過する「北越7号」を見送ってから柏崎に向かいます。
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早春の越後を行く - 撮影終了

2015-03-08 18:31:30 | 甲信越
5時45分に夕日が水平線の彼方に消え、それから五分ほどして「くびき野5号」が通過。名残を惜しんでいるうちに後続の普通列車の時刻が迫り、直後には「トワイライトエクスプレス」が雁行するという状況になりました。六時を過ぎて光量もほぼなくなったため、撮る目的なしにこれら二本を見送り、これにて正真正銘の打ち止めとなります。
五時過ぎで切り上げるつもりが、結局それから一時間以上も粘ってしまったのですから、相変わらず往生際の悪い人間です。この調子では、今回が事実上の終焉などといいながら、なんだかんだでまた足を運んでしまう可能性も十分あるでしょう。自分自身、これで終わったという実感がまだ湧きません。今回も別れの挨拶は抜きにしておきたいと思います。
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早春の越後を行く - 間一髪

2015-03-08 17:34:24 | 甲信越
定刻より20分以上遅れて、「みのり」が先ほど通過して行きました。首尾よく仕留めはしたものの、通過に際してはあわやという場面がありました。というのも、この列車が遅れたことにより、本来ならば関係のない上り列車の時刻と重なってしまったのです。
いよいよ「みのり」が接近し、ファインダーを覗き込んで神経を集中させていたとき、特急形とは明らかに違う、115系の走行音が聞こえてきました。上りの普通列車がトンネルから出てきたのだと気付いたのは、一瞬の間を置いてからのことです。しかし、今更目を離して状況を確かめている場合ではありません。「みのり」がファインダーを横切るのと、普通列車が画面に飛び込むのとどちらが早いかという緊迫した状況の中、運を天に任せて秒間12駒のシャッターを切りまくり、狙った位置を列車が通った次の瞬間、上下列車がファインダーの中で交錯したというのが事の顛末です。望遠レンズで遠景を切り取ったからよいものの、短いレンズで手前を狙っていた同業者などは、完全にやられたのではないでしょうか。まさに間一髪の出来事でした。
どもかく狙った列車を無事仕留め、本来ならばこれにて打ち止めというところなのですが、「みのり」が遅れたことにより、後続の「くびき野5号」もあと少しで来るという状況になりました。折しも夕日が今更ながら雲間から出てきたため、夕景を眺めつつ「くびき野」を待ち、それを見送ってから切り上げます。
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早春の越後を行く - あと二本

2015-03-08 16:08:06 | 甲信越
四時前に雁行する「北越」と普通列車を仕留めました。115系の普通列車と国鉄色T18編成による臨時「みのり」が五時前後に通過すれば、本日の撮影は打ち止めです。そしてこれは、二十年通い続けた名撮影地が、自分の中で事実上の終焉を迎える時でもあります。
北陸本線と違い、この区間は信越本線のまま変わりません。しかし、信越国境を越える区間は切り離されて、路線名は完全に形骸化します。しばらく残るであろう115系も、遅かれ早かれ安普請の新車に取って代わられる運命です。そうなったとき、一日わずか数本ばかりの貨物列車のために、わざわざここに来る意欲が果たして起きるでしょうか。そう考えると、今回が実質最後の機会といっても過言ではないのです。
幸いにも、平板だった曇り空に陰影が出て、わずかながら夕日が差し込んできました。過去この場所で眺めてきた印象的な夕景に比べれば、特にどうというものでもないとはいえ、早春の凪いだ海が夕空を映す様子は絵になっています。この光景をどう切り取るか、じっくり考えてから最後の二本に臨みます。
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早春の越後を行く - 米山再訪

2015-03-08 15:27:12 | 甲信越
その後柿崎を通って8号線を北上し、国鉄色の「北越6号」を沿道で撮影した後、米山のお立ち台を再訪。三時前の普通列車を撮ったところでようやく一区切りついたため、米山の駅前に下りてきました。昨日と同様セーブオンの軽食をいただいて一息ついたところです。

「北越」に国鉄色の編成が入ったのはよいものの、あろうことかピントを外してしまいました。再挑戦の機会が事実上なく、失敗が断じて許されない状況だっただけになおさら悔やまれます。とはいえ、先ほどスノーラビットを一発で仕留めただけに、両者を合わせれば痛み分けといったところではあります。
もう一つ惜しむらくは、空が再び暗くなってしまったことです。海が荒れていればそれなりの絵になるところ、そのような状況でもありません。米山では最高の条件で何度も撮影してきただけに、これ以上撮影しても格落ちの写真を撮るだけの結果になってしまいます。今更初見の場所を探すつもりもなく、残り時間はここで粘るつもりではいるものの、この空が直ちに晴れそうな気配もなく、有終の美を飾るのは残念ながら難しいかもしれません。

なお、「北越6号」にK1編成が入ったことで、下り最終の9号もこの編成で運転されることが確定的です。天候にかかわらず5時過ぎの「みのり」まで見送った後、柿崎から高速道に乗って富山方面に移動し、車を置いて「北越9号」で一時帰京する可能性が濃厚になってきました。
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早春の越後を行く - スノーラビット

2015-03-08 13:29:33 | 甲信越
ようやく腹を決めて動き出したところ、ありがたいことに空が晴れてきました。これなら俄然話が違ってきます。犀潟からくびきにかけての直線区間でカメラを構えました。
今回ここで撮りたかったのが、正面に米山が鎮座する中、手前の築堤を列車が一直線に横切る絵柄です。過去に全く同じ絵柄で撮影したことはあるものの、雪があるのとないのとでは眺めが全く違うため、最後に記録しておきたかった次第です。
その狙い通り、「はくたか」の中でも真打ちというべき、流線型のスノーラビットを先頭にした編成を、ほぼ完璧に写し止めました。もうしばらくすると「ゆめぞら」が通過するため、それを撮影してから次へ移動します。
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早春の越後を行く - 長考

2015-03-08 12:00:31 | 甲信越
活動を再開したはよいものの、結局午前中は何の収穫もありませんでしたorz
理由は偏に天候です。傘が要らない程度の小雨が時折降ってくるに過ぎないものの、空がどんよりと平板に曇ってしまい、撮影にはどうにも不向きなのです。この程度の天候でも、雪が積もっていればある程度絵になると予想されるものの、そのためにはほくほく線か信越山線をある程度の場所まで遡る必要があります。しかしほくほく線の場合、トンネルばかりでめぼしい撮影地が少なく、信越山線についても、実質的には先週と同じものを撮る結果となり、どちらも食指が延びにくいのが実情です。
大詰めを迎えた現状を考えれば、四の五の言わず動くべきところではあるのでしょう。しかし、一年以上前から次々先手を打ってきたという経緯もあり、有終の美にこだわってしまい、それにより行動が制約されている面もあります。すなわち、撮影に関して有終の美を飾るとなれば、米山のお立ち台で日没を見届けるというのが真っ先に思い浮かぶところであり、しかも最新の予報によれば、その頃だけは辛うじて晴れるとの予想です。そうだとすれば下手に手を広げず、一縷の望みに賭けるのが得策のようにも思われ、次の一手をなかなか決めることができません。
こうして逡巡するうちに、時間は容赦なく流れて行くわけです。しかし、この程度の天候ならば、大勢の同業者に混じってカメラの放列に加わる必然性は高くありません。この期に及んで欲張るよりも、自分自身納得できる形で終われるのが一番ではないでしょうか。この先どう動くかもうしばらく考えてみます。
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早春の越後を行く - みなと荘

2015-03-08 10:00:38 | 甲信越
出発します。昨晩世話になったのは「旅荘 みなと荘」でした。直江津の宿が同業者で混んだか、「じゃらん」で検索できる範囲では選択肢がほとんどないという状況の中、旅館の看板を探しつつ市街を走ったところ、フェリー乗り場の前にあったこの宿が目に止まり、その場で即決した次第です。実は、駅前にも旅館が二軒ほどあることが後になって分かり、即決したことを軽く後悔したものの、こちらはこちらで悪くありませんでした。
通りを挟んで本館と別館があり、広い駐車場に商用車が何台も止まっていることからして、港湾関係者御用達の宿なのでしょうか。街道筋のドライブインにも通ずる、無愛想ながらも質実剛健たる雰囲気は自分の好むところです。案内された部屋は何と12畳で、当然ながら一人旅には十分以上。夜通し入れる風呂はありがたく、家族経営の雰囲気も心地よく感じられました。
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早春の越後を行く - 二日目

2015-03-08 09:37:06 | 甲信越
おはようございます。昨夜は国鉄色のK1編成による「らくらくトレイン信越」の到着を見届けて宿に戻りました。その後断続的に小雨が降り、撮影にはあいにくの天候となっています。ただし、最新の予報によれば、昼の前後と夕方には晴れ間も出るとのことであり、実際空もわずかながら明るくなってきました。天気待ちはこのあたりにして活動を再開します。
昨日直江津で滞泊したK1編成が、今朝方「おはよう信越」で新潟に下って行ったことは分かっており、順当ならば午後の「北越6号」に入ります。また、昨日臨時の「みのり」に入ったT18編成は、今日長野から帰りの列車となって信越本線を下り、夕方には直江津に戻ってきます。よって、首尾よく天候が回復してくれれば、この二本を中心に行動を組み立てるのが順当でしょう。

なお、かねてからの予告通り、正真正銘の最終日となる来週金曜とその前日は、休みをとって現地に駆けつけるつもりでいます。その結果、中三日での再訪となるため、今回は車を置いて一時帰京するという奇策を再び繰り出すつもりです。起点としては、以前も二度ほど世話になった柏崎駅を考えています。
ただし、K1編成が「北越6号」に入った場合、最終の上越新幹線に接続する9号にも同じ編成が入るため、これに乗るという選択肢が浮上してきます。この場合、柏崎からの短区間ではもったいないため、高速道で富山方面へ移動し、魚津あたりを起点にするという選択も視野に入れる必要がありそうです。いずれにしても、天候と運用状況に応じて臨機応変に動きます。
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