本日の晩酌 - 松尾

松尾の限定品「荒瀬原」に出会ったのは、去年の早春に長野を訪ねたときのことです。しかし、昨秋旅の途中で同じ「荒瀬原」を買い求めたところ、最初に呑んだときの鮮烈さが形を潜め、全く違う味わいとなっていたことに意表を突かれました。そして今更気付いたのは、両者はそもそも別物だったということです。
火入れをして加水し16度未満に下げた前回の品に対し、こちらは火入れをせずに瓶詰めして一夏寝かせ、秋に出荷されたものです。ほどよい吟醸香と切れ味のよさ、やや発泡した舌触りは、最初に呑んだときの印象とまさしく同様。待ちわびた一年ぶりの再会と相成りました。

★松尾 純米吟醸「荒瀬原」槽口絞り無濾過生貯原酒
高橋助作酒造店(長野県信濃町)
精米歩合 59%
アルコール分 17度
長野県信濃町 萬屋酒店にて購入