野外保育 とよた 森のたまご
小さな草にも、大きな木にも、一つ一つに役割があり、私たちの生活に欠かせないものを、
小さな手で触れ、いろんな気持ちをいっぱい感じ、育ってほしい。
子ども同士の関わり、時間を大切にし、満足感や、達成感をたくさん味わってほしい。
大人たちは少し口を閉じ、子どもたちが何をどう選ぶのかそっと見守り、
必要な時には知恵のエッセンス。
大人も子どもも育ち合い、自分らしく生きる・・・
『森のたまご』にしか出来ない、手作りようちえんを創っていきたいと思っています。
誰かが「氷~」と手には薄っぺらい氷。
どこどこ~?とみんな取りに行く。シーズン初めての氷かな?
真っ赤な手で「冷たい。持てないよ」というMん。するとPちゃん、「僕が持ってあげる」
Mんも拾って「ボリボリ」とお口が動いていました。
朝の会
「今日のお散歩どこに行く?」
意見は二手に分かれ、上に行きたい組はさっさと行ってしまいました。
「おーい、見えないよ」の声にさーっと戻ってきて
「大人より先に行かないんだった」と子どもたち。
上に行きたかった子たち、何故かそのまま下のコースに。
本当は、子どもたちはどちらでもよかったのかもね。
大人の意見と反対を言ってみたいだけ?最近の様子を見ていてそんな風に感じます。
男心は難しい。
いつもはアスファルトの道路を通るのだけど、
今日は山道から。昨日の雨で落ち葉が濡れていて滑りやすいのに、子どもたちはものともせず、駆け下ります。
道中、Mん「ここは俺の基地だから、おとなはだめ、Kみはだめ」TきとCりも囃し立てます。
(お、Kみどうする?手が出ちゃうかな)
Kみ「Kみはだめで、大人もだめで、そうそうみんなはよくて」(普通の口調)
(あれ?怒らないんだ、泣かないんだ)
Mん「そう、Kみだめ」
Kみ「そう、だからKみは違うくて」(一生懸命伝えている)
(基地の中に入れなくても、遊びの中に入っているということ?確かに、遊びに入っちゃダメとは誰も言ってないもんね)
Kみちゃん、すごいなぁ。自分の居場所の確保の仕方、いろんな方法を模索してますね。
広場に着くと、
Cちゃんは「はないちもんめ」がやりたい。
道中、Kみちゃんが仲間はずれの感じだったのに、
急に「私たち年中組だもんね~」と年中3人で手をつないでいます。
途中Rうが加わって、Sやと私が抜けて、子どもたちだけで遊びます。
じゃんけんに負けると、また取り返してを繰り返して、しばらく続いていました。
そして終わって戻ってきたRう「楽しかったね~」とニコニコです。
年長のPもんごっこに入らないKい、枝とつるを作って剣を作っています。
Pたは木と木を十字にして私とつるを巻いて完成。
年長Kいは枝ととがった木の棒をつなげて長くしたいようです。
つるで何度も巻きなおしては、やり直し、またつるを足したり、思い通りの剣にするのに悪戦苦闘。最後はまさよっちがぎゅっと巻いて、納得いくものになったようです。
年少Mんも、2人の剣をみて「弓を作りたい」。「つるを探してきてね」というと、お得意の「はーい!僕、ツルの場所知ってる~」と駆け出していきました。
まさかとは思ったけど、一発で探し当てたのでした。第6感なのか、偶然なのか、経験なのか。しかも、細くて、やわらかくて、ピッタリのつる。
子どもってすごいね。私は真剣に探したけど、なかなか見つからなかったのにね。
一方、マイペースな年長Rちゃんはつるがなかったら、「まぁ、手で(十字に)もっていればいいか」「あ、家で紐で縛ろうっと」と言ってかけていきました。
人生、あきらめも大切だよね~。
そして、はないちもんめで仲良しに戻った年中3人。お店屋さんごっこが始まりました。
素材を集めて手作りできるお店らしい。
このお店、どこかでみたような・・・・。
そう、まさにたまごまつりの母たちプロデュースの手作りやさん。
子どもの遊びに反映されています。
と、よく見ていると、お父さん役めいしんが「ただいま~」と帰ると、おねえちゃんやお母さん役が「おかえり~」と迎えるなど、
お店屋さんとおうちごっこを並行して遊んでいるんですね。家族経営のお店っていう設定なんでしょうか?
年長は「かくれんぼ」。「まーだだよ」の声が遠くから聞こえてきます。
まるで、ちゃんとそこに山道があるかのように、道なき急斜面を駆け上り、分け入って登る子どもたち。
あの、見つけることはできても、大人は行けないんですが・・・。「見~つけた」の声に走り降りてきました。
かよちも負けずとベビーのMいくんと一緒に木々の中に隠れます。
上手に隠れたと思ったのにMいくんの赤い服と、「あ~」って声ですぐに見つかってしまいました。
それぞれがたっぷり遊び、帰りの会、お弁当が片付いてないのは相変わらずSやとMん。
Mんはまたお弁当タイム・・・。
広場を出るのが遅くなっちゃって、年少さん、お迎えの時間に間に合うか心配だったけど、年長Rうに「お願いね、大人が言っても聞いてくれないから」の声掛けに、「わかったよぉ」とまんざらでもない様子で「おい、Mん、Pた行くよ」に、過去最速で集合場所にたどり着けたのでした。
一方、年少Hの、Kぎ、Sこ、は広場までたどり着かず、道中おうちごっこやらはじまり、お弁当も1時間30分のーんびり食べて、歌えや踊れのちびっこ帰りの会を楽しんだようです。
今日は、子どもがたっぷり遊んでいる様子をじっくり見られて満足した一日でした。
木曜日の活動場所から歩いていける距離の神社に、大きなシイの木があります。
今日は、朝の会が終わったらすぐに、シイの実をひろいにおさんぽの出発しました。
道路を歩くときは、大きい子と小さい子が手をつなぎます。
それぞれペアが決まったところで、年長Aきだけが残ってしましました。
「Aきだけ手つないでないなんてずるいぞ~。」
「そうだよ、早くやのちゃんと手つなげよ~。」
仲間から言われ、少し照れくさそうにやのちゃんと手をつなぐAき。
まるで中学生男子のようで笑えちゃいました。
行きは、途中の牛小屋でも止まらず、蜜のあるお花畑でも止まらず、とにかくみんなずんずん歩きました。
神社までは30分かかったでしょうか?結構早くつきました。
到着してリュックをおろすと、やのちゃんが
「ほら、これがシイの実だよ。ちょっと食べてみる?」
そういってひろったものをかじって中の実を食べてみました。
味見をした子は、小さなシイの実を必死になって拾い集めました。
とくに、年長のLとAきは、
「今日は遊ばないでずっとひろってよーね!」
なんて言うくらい、かなり熱心に拾っていました。
食わず嫌いのC太は、最初から
「そんなのひろわなーい。シイの実なんか食べなーい。」
と言っていましたが、ピークが過ぎるころにちゃんと拾っていました。
お母さまへのお土産かな?
ここのシイの実、木はとってもとっても大きいのに、実はとってもとっても小さいのです。
お弁当を食べているときに、お参りに来ていた方が、「昔はもっと大きかった。」と話してくださいました。
帰る前に、神社の神様に『あそばせてくれてありがとう』『しいのみをたくさんありがとう』と、みんなでお礼を言ってから出発しました。
帰り道は、子ども園で遊ぶ子どもたちの様子を、柵にへばりついて眺めたり。
まるで動物園のようです。
行きには見向きもしなかった蜜のあるお花を手にいっぱい集めたり。
ゆっくりのんびり帰ったので、最終組が到着したのは2時半近くになっていました。
今日は生のまま食べたシイの実、明日は炒って食べるそうですよ。
(ふーみん)
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