廃校を巡る

風雪に耐えた美しい木造校舎。小さな空き地にポツンと二宮尊徳。
錆びたブランコに、朽ちかけた百葉箱。廃校ノスタルジア…。

那須町 寄居小学校

2016年03月28日 11時58分50秒 | 栃木の廃校
国道294号線沿いにひっそりと取り残されたように残っている
旧寄居小学校の木造校舎。

旧奥州街道沿いに有った寄居小学校ですが、
閉校後学校敷地のど真ん中を新たなバイパスが通り、
校庭のほとんどが道路になってしまっています。
現在道路脇に「在学舎此処」と刻された記念碑があり、
わずかに当時の校舎と講堂らしき木造建築が残っています。

道路脇とはいえ校舎は伸び放題の木や雑草に覆われていて、
冬枯れの時期にようやく元校舎であることがわかる程度。
夏場ではほぼ緑に覆われ見つけるのは難しいかもしれません。

講堂?の様な建物は近所の農家のトラクター置場になっているようです。
農家の方の話では取り壊すにも金がないのでそのままになっているとのことでした。

記念碑の沿革によると明治6年開校。
大正7年に現在地に校舎を落成したと有ります。
その後の沿革には校舎新築の記載が無いので、
もしかすると残っている校舎は大正期のものかもしれません。
一部のガラス窓は歪んだ板ガラスのままです。

当然、閉校時はかなり手が入れられていたでしょうが、
下見張りの外壁や窓枠のガラスを見ると大正期の校舎のような気がしてきます。

道路を挟んだ向かい側には「寄居集落センター」が有り、
当時の門柱や二宮像が移されていました。
門柱には、明治6年6月創立 大正7年9月新築 と刻されていました。
二宮像には昭和12年9月 新築20周年記念とありました。

昭和53年(1978年)の芦野小学校への統合から38年が経っていますが
どうにか残った校舎はなかなか貴重な木造建築なのかもしれません。



二宮像と石の門柱は集落センターに移されていました。







「在学舎此処」と刻された記念碑と校舎跡













農家のトラクター置場になっている講堂?校舎?
ガラスは歪んだ板ガラス。







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