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ふぅん

闇閃閑閊 ≡ アノニモス ≒ 楓嵐-風

オルガン

2010-03-11 23:06:05 | 日々随想
昨日と今日は
東京芸術劇場で リハーサル
ここの大ホールには 立派なオルガンがある





先日 NHKの収録の時に
このオルガンを製作した工房の フランス人と
いろいろなことについて 語り合った


彼は 幼少の頃
お父さんが このオルガンの製作で
何年も 日本に行ってしまって 留守だったので
寂しかったと 話してくれた


だから 今でも このオルガンと対峙すると
「僕のお父さんを独占したヤツめ!」
と 思うそうだ


ふうん


このオルガンは
彼のお父さんが造ったから
じゃ 兄弟なんだね


そう言ったら 笑ってた


いろんな話の中で
使うモノと 残すモノについて
僕らは 同じ周波数を持っていた


いつだったか 大金持ちの日本人が ゴッホの絵を買って
「私が死んだら 棺おけに この絵も入れて欲しい」
そんな ことを のたまわったらしい


所有するということは
歴史の中で
ほんの一時期 預かるだけのことなんだ
ほんの一時期 守る役割を担っただけなんだ


後世へ 遺すべき価値のものを
歴史の 聖火リレーの一人として
繋いでゆくだけのことなんだ


これまで 大切に受け継がれてきたものを
お金と交換して 所有したからといって
その未来まで続く命までを 自由にできるものではないんだ


そして 今 作られてるものも
いずれ 過去になってゆき
同じように 敬虔に繋がれてゆく資格を持っている


消費することによって 回転している時代の中で
所有という錯覚は 時に 愚かな権威をふるってしまう


モノを造っている人たちは
造られてゆくモノが
どんなモノか 知っている


人類が 相変わらず 命を尊ぶのは
絶えることなく 命を創って 繋いでいるから
だから 命が どんなモノか 知っている


音楽の為に 造られた楽器達は
音楽がある限り 生かされてゆくべきだと思う
そして 人類がある限り 音楽は存在してゆく


古いものだけが 尊いワケではなく
その出生に 注がれた魂が存在してるモノは
同じ権利を持っていると思う


人間にとって 平等なものは ただひとつ
それは 死


そして 宇宙にとって 平等なものは 時間だけ
それは この瞬間も 必ず過去にしてくれる
僕らも いつか 昔話に登場する日がやってくるんだ 必ず


彼とは 握手をして別れて
彼の車は 雨の渋谷に 消えていった
いつか 彼がいなくなっても
彼の楽器は 音楽の為に 存在し続けることだろう 


いつまでも













微熱

2010-03-10 23:00:52 | 日々随想
微熱だと思ってたけど
意外に 高熱なのかな
長く続くと いいんだけれど





矛盾だらけの生き方だな
でも 仕方ないね
解熱剤は 手元にないし


認めたくないから
体温計は 忘れたふりして
微熱なまま もう少し 生きてみようか

真夜中の着信

2010-03-10 19:46:21 | 日々随想
知らない 電話番号
普段なら 絶対 出ないのに
ずいぶん 遅い時間だったから


きっと 知ってる人だろうと思って
ちょっとだけ 勇気を出して
ちょっとだけ 面倒くさがりながら 通話ボタンを押した





懐かしい声だった
どうしたの? こんな時間に?
携帯 変えたんだ


ふうん


とりとめもない おしゃべりに つきあって
イライラした頃 気づいたんだ
僕の電話って きっと 相手はこんな気持ちで聞いてるんだろうな って


ふうん


でも しばらくは忙しいから
会う約束は 保留にして
花粉症の お見舞いを言って


「酔ってるの?」
『うん そっちだって 酔ってるんでしょ?』
「いや 今 家では 飲まないことにしてるんだ」
『えー! 続いてるんだ! 珍しい!』


どうやら 表のブログは見てるらしい
でも 歯車は 合うわけないよね
もう一度 花粉症の お見舞いを言って


解放された頃は 今日になっていた
また 寝不足だ
出るんじゃなかった


着信記録を 削除して
送信記録を 削除して
同じ迷惑を かけないようにしようと思った


早起きが 続くのに
頭が重くなってきた
また 熱 出そうだな・・・


あいつ どうせ ふられたんだろうな
いや また ふったのかな
ま どうでもいいか 

雪の降る夜は・・・

2010-03-09 20:00:50 | 日々随想
関東も すっかり 真っ白
君の街も 雪 降ってるのかな?





母親は クリスチャンだった
おかげで 息子の僕まで キリスト者にしようと
しつけは 厳しかった


髪を伸ばしていた時
『みっともないから 切りなさい』と 怒っていたから
「だって イエスだって 長髪だったじゃん」って言ったら
ハサミを持ってきて 僕の後髪をバッサリ


大人になってから
僕は 長髪と坊主を 繰り返している
去年の夏 6ミリだった僕の髪は もう6センチくらい


母親には 1年に数回 会う程度
長髪でも 坊主でも 『みっともない!』と
今でも 激怒する


でも 彼女にとって 一番 面白くなかったことは
僕が キリスト者にならずに
アナーキーな 生き方をしてることなんだろう きっと


今夜は雪


せっかく 会えても
目も合わさず 挨拶もせず
ふうん って感じだね


ま 仕方ないのかもね
相手の望むような人間には
いつだって なれないのだから


君の肩に悲しみが 雪のように積もる夜には
心の底から誰かを 愛することができるはず
孤独で君の空っぽの そのグラスを満たさないで・・・


ふうん


早く 髪 伸びないかな
君が大嫌いな 長髪になって
後ろで結んで


いつだって 
大切な人の 嫌いなことを
頑張って 嫌われて


雪が降ってる
悲しみのように