・・・がっかり
せっかく 今年2度目の ブルームーンな夜なのに
こんなに がっかりしてるよ
怒れれば 少しはマシなんだろうけどさ
昨日には 届いてるはずの ドデカゴン
連絡もないから 昨夜 電話したんだ
そしたら まだ 終わってないと・・・
ふうん
でも 急げば 今日の夜には終わらせられるというから
中野まで 仕事の帰りに 車を飛ばして
約束の時間に 辿り着いたんだ
担当者が 印刷が遅れたことを 詫びてくれて
それでも まあ どうにか間に合ったから
笑顔で 「かえって 急がせてすいません」
なんて チグハグな返答をして
念のため 仕上がった冊子を チェックしてみると・・・
え・・・・? 何 これ!
僕は 表紙と背表紙の装飾は 紫で指定したのに
出来上がった冊子の それは
なんていうか 名前の無い色
赤というか 茶色というか
やや色盲の気がある 僕にとっては
なんと呼べばいいか 分からない色で印刷されてる・・・
「あの これ 紫で指定したハズなんですが・・・」
担当者は 慌てて確認したら やっぱりミスで
『おかしいな 印刷機の不具合かな・・・』って
ふうん
泣きたくなったよ
遅れたあげく 割高の色指定の印刷が間違って
全部 やりなおしてもらおうと思いながら ページをめくってみた
でも そこには 長い間 頑張ってきた
見慣れた というか 見飽きるくらい つきあってくれた
モノクロのドデカゴンが ぎっしり
うん 本質は こいつらだ
こいつらが 生きていてくれてるんだったら
この100冊の冊子の 紙やインクは
無駄死にする必要ないよね
そう 表紙の紫だけ 僕が我慢すればいいこと
「これで いいです 本当にありがとうございました」
『本当に すいません』
「もし 増刷することがありましたら その時は 紫で!」
だから 紫は おあずけ
こんなマニアックな冊子 100冊もさばけるワケないし
増刷する見込みなんて ないんだけどさ
がっかり
交差点で 見上げれば ようやく会えた満月
「だめだったよ」 語りかければ
なんだか 僕の心が ブルームーン
「でも これでよかったと 思える日が来ますように」
そんな 消極的な願い事しか 出来なかったから
ルームミラーの上の 紫の猫に聞いてみたんだ
「これって 何色だと思う?」
『錆びきった色 君の心の色だよ』
「ふうん」
『紫には まだ早かったってことだよ』
せっかく 今年2度目の ブルームーンな夜なのに
こんなに がっかりしてるよ
怒れれば 少しはマシなんだろうけどさ
昨日には 届いてるはずの ドデカゴン
連絡もないから 昨夜 電話したんだ
そしたら まだ 終わってないと・・・
ふうん
でも 急げば 今日の夜には終わらせられるというから
中野まで 仕事の帰りに 車を飛ばして
約束の時間に 辿り着いたんだ
担当者が 印刷が遅れたことを 詫びてくれて
それでも まあ どうにか間に合ったから
笑顔で 「かえって 急がせてすいません」
なんて チグハグな返答をして
念のため 仕上がった冊子を チェックしてみると・・・
え・・・・? 何 これ!
僕は 表紙と背表紙の装飾は 紫で指定したのに
出来上がった冊子の それは
なんていうか 名前の無い色
赤というか 茶色というか
やや色盲の気がある 僕にとっては
なんと呼べばいいか 分からない色で印刷されてる・・・
「あの これ 紫で指定したハズなんですが・・・」
担当者は 慌てて確認したら やっぱりミスで
『おかしいな 印刷機の不具合かな・・・』って
ふうん
泣きたくなったよ
遅れたあげく 割高の色指定の印刷が間違って
全部 やりなおしてもらおうと思いながら ページをめくってみた
でも そこには 長い間 頑張ってきた
見慣れた というか 見飽きるくらい つきあってくれた
モノクロのドデカゴンが ぎっしり
うん 本質は こいつらだ
こいつらが 生きていてくれてるんだったら
この100冊の冊子の 紙やインクは
無駄死にする必要ないよね
そう 表紙の紫だけ 僕が我慢すればいいこと
「これで いいです 本当にありがとうございました」
『本当に すいません』
「もし 増刷することがありましたら その時は 紫で!」
だから 紫は おあずけ
こんなマニアックな冊子 100冊もさばけるワケないし
増刷する見込みなんて ないんだけどさ
がっかり
交差点で 見上げれば ようやく会えた満月
「だめだったよ」 語りかければ
なんだか 僕の心が ブルームーン
「でも これでよかったと 思える日が来ますように」
そんな 消極的な願い事しか 出来なかったから
ルームミラーの上の 紫の猫に聞いてみたんだ
「これって 何色だと思う?」
『錆びきった色 君の心の色だよ』
「ふうん」
『紫には まだ早かったってことだよ』