THE CANTERVILLE GHOST and THE MODEL MILLIONAIRE

Penguin Readers (2 Elementary)　YL 2.4　語彙レベル５００　総語数５５００

夏はなんたってホラー系、オバケものを読まなくちゃ。

何か起こりそうな不気味な気配のオープニングに「いいぞいいぞ」
と、はりきって読み始めたものの何だか様子がヘン…

あれ？これ、コメディですか～～

かなり笑えます～。

人間を恐がらせ続けて３００年のベテラン幽霊も屋敷に引っ越してきたアメリカ人家族にはもう幽霊やめたくなっちゃうくらいタジタジ

ところで、本の表紙がこの幽霊と思いきや、さにあらず。
こんなナイスなイケメン幽霊とは正反対ですので、お気をつけください。

ただ者とは思えない腰の据わった両親とヤンチャな兄弟の中で、心優しい一人娘 Virginia がいてくれたおかげで、この幽霊はやっと救われ安らかに眠ることができました。

それにしてもちょっといい話と思ったのは、
助けてくれたお礼に幽霊が Virginia に宝石をあげたのですが、
このアメリカ人の父親は家の売主に、「この宝石はあなたの先祖のものだから」と返そうとしたことです。（ちょっと意外）

幽霊に、「手足のその鎖の音がうるさくて寝られないので、これ塗ってネ。もし足りなかったらもっとあげるから。」と Rising Sun Oil を渡した、あのアメリカ人の父親がです　

そしてその売主（イギリスのたぶん由緒正しきお家柄の貴族）は、「この屋敷はあなたが幽霊ごと全部丸ごと買ったのだから宝石もあなたのものだ」と受け取ろうとしなかったことです。（これは当然）

なんと奥ゆかしいこと
昔のイギリス人は（アメリカ人も、日本人も？）こんなだったのですよネ。



オマケで、THE MODEL MILLIONAIRE という短編がついてます。

タイトルはかつて流行ったオヤジのダジャレのようなもの？ですか。

ストーリーはまぁ、わかるんですが、教訓好きの私にはこの話まだまだツメが甘いと思いました。