Helme Heine 総語数600
真珠貝を見つけたビーバーの Biba のお話です。
教訓的な話がなんだかねぇ…とは思いましたが、Biba クンがかわいかったのでまずはオッケーです。
とってもかわいいのですが、そんなに甘すぎない感じの絵です。
ある日、Biba は自分のおうちのダムで真珠貝を見つけます。
真珠貝を大切に胸に抱いてその中の美しい真珠を想像しながらうつらうつら眠ってしまった Biba は夢を見ます。
Biba は美しく輝く真珠をネックレスにして得意げに森に入って行きます。
森の動物たちはみんなそれをどこで見つけたのか尋ねます。
「も、森の中だよ。 き、木の下のさ、ず、ずっと遠く遠くのさ…」
Biba は思わずウソをついてしまいます。
でも、Biba の友だちはそんなこと信じるわけがありません。
動物たちは Biba のダムの水がなくるまで真珠貝探しをしています。
Biba は怒って叫びました。 「ぼくのダムで見つかった真珠貝はみんなぼくのモノだ!!」
そうしたら、友だちの一人(一匹)が 「何を言ってるんだ。
キミの家はぼくたちの森から取ってきた木で作ったんじゃないか!!」
動物たちは夜になっても真珠貝探しをやめようとしません。
そこに突風が吹いてきて松明の火が Biba の家の屋根わらに燃え移り、見る見る森を火の海にしてしまいました。
驚いて目が覚めた Biba クン…
考えに考えて…、その真珠貝をダムに放り投げました。
そして、いつものように何事もなかったように友だちたちのところに遊びに行きましたとさ。
めでたしめでたし。。。
のはずなのですが、私はどうも釈然としませんでした。
Biba クンの判断は妥当だと思うのですが、Biba クンがそうしなければならなかった動物社会(=人間社会、と作者は考えているとおもうのですが)ってどうよ、と思いました。
ウソまでついて真珠を独り占めしようとした Biba と友達の家を破壊してまで真珠探しを続けた友だち連中…
やっぱりなんだかねぇ…
真珠、持ってちゃダメなのかい。
Biba くんには、「みんなで真珠貝をさがそうよ
」くらい言ってほしかった。。。