goo blog サービス終了のお知らせ 

さりチャンの「英語多読」宣言!!

次は・・・めざせ300万語♪♪
英語で楽しみたい★さりチャンの読書記録★

Stories from the Five Towns

2009-12-25 01:13:38 | Oxford Bookworms
Oxford Bookworms Library (Stage 2) YL 2.6 語彙レベル700 総語数5532

Five Towns という陶器製造で有名な町に住む人たちの話で、4編収められています。

1 News of the Engagement

2 The Burglary

3 Beginning the New Year

4 The Silent Brothers



登場人物は会社員だったり工場に勤めていたりお金持ちだったりで、普通の人たちのごく普通の愛情や馬鹿げた行動がテーマです。

作者(Arnold Bennett)の生年からだいたい19世紀の終わりごろの話だと思います。

必ずしもハッピーエンドではないですが、人々の行動や心の中に時間がゆったりと流れている感じが、なかなか心地良くキライな作品ではありません。


News of the Engagement は主人公 Philip が母親に婚約の報告を切り出せないでいるうちに、母親のボーイフレンドに「昨日、君のお母さんにプロポーズして了解をもらったよ。」と先を越されちゃう話です。

そして Philip は自分のことばかりで、一人暮らしの母親の寂しさや人生について何も考えてあげていなかったことに気付くのでした。


The Burglary は大嫌いな自画像を処分したい Sir Jehoshaphat Dain はとんでもないことを思いつき実行に移します。
町でもっとも頭が良くて成功したビジネスマンのはずの彼がなぜこんな馬鹿げたことを思いついたのでしょう
魔がさしたんでしょうか。。。


Beginning the New Year は妻の元を去り、死んだと思わせていた男 Toby Hall は23年も経って突然妻の家を訪れます。
その妻 Priscilla Bratt は再婚しすでに未亡人となっており、元夫を責めるでもなく淡々と接します。

彼らはいったい何を考え、どう感じているのだろう?
たぶん彼らはあまり考えていない。
と、文中に書いています。

天気や石炭の値段などさしさわりのない会話、そして沈黙の繰り返し。
元妻の娘の写真を見て初めて驚く Toby 。

でもまた沈黙。。。

そしてラストは、

「ちょっとその辺で一杯やって来るよ。」と言う元夫に元妻は「帽子を忘れているわよ。」と言います。

「いや忘れてないよ。また戻るから。」と元夫。

元妻は、「あらそう。ならいいわ。」


そもそも2人は本当に愛し合っていたわけではなく、家も妻のものだったので彼女は夫がいなくなってもそれほど不都合はなかったのです。
それにしたって恨みつらみはあるはずですが、時間が昇華してしまったのでしょうか…

う~ん よく分かりませんっ。
この人たちこのまま縁りを戻すのでしょうか??
タイトルを考えるとどうやら…


最後の話、 The Silent Brothers はくだらない兄弟喧嘩をしてから、一つ屋根の下に暮らしていながら10年もの間お互いに口をきかない兄弟の話です。

本当に大切なものが何か考えようともしないおバカな兄弟は町の人たちにも笑われ、好きだった女性にもコケにされるのでした。

意地の張り合いって傍から見ると本当に意味のないアホらしい事だとわかります。


私も気をつけようっと。


MATTY DOOLIN

2009-12-19 23:06:22 | Oxford Bookworms
Oxford Bookworms Library (Stage 2) YL 2.6 語彙レベル700 総語数6603

Matty Doolin は15歳の身体は大きいけれどおとなしくて思ったことをうまく言えない少年です。

卒業を間近にひかえ、彼は動物が大好きで動物に関わる仕事をしたいのですが、彼の父は自分と同じ、船を作る仕事をさせたいと考えています。

Matty はどうしてもうまく自分の気持ちを父親に話すことができません。

ある日、彼の愛犬 Nelson が車に轢かれて死んでしまいます。

Matty のあまりのふさぎ込みように、彼の両親は反対していた卒業キャンプに行くことを許します。

そして親友の Willie、Joe、とキャンプに出かけたのでした。

でも、そこには彼が予想もしなかったことが待っていたのでした…


結局、Matty は首尾よく自分がしたいことをできるようになったのですが、
それはたまたま偶然の出来事がきっかけで両親も認めざるを得なくなったワケです。

もちろん、Mr Walsh の農場で一生懸命働いたので Mr Walsh が彼を気に入ってくれたこともありますが、彼は自らの口で両親に自分の気持ちを一切説明できていません。

このお話のテーマは何かと考えたところ、『自分の気持ちをうまく話せない少年が成長していく姿』と初めは思いましたが、読み終わってみると、『情けは人のためならず』なのかなぁと思えます。

Matty にとって事態が好転し始めたのは、愛犬 Nelson の死がきっかけでした。

実は Nelson は1週間前に道で拾ってきた、足が悪くて目もよく見えない老犬です。
愛情を注ぐ Matty にだけはなついていたのです。

なんの見返りも求めずただひたすら Nelson を愛したことが、結局は自分のためになったのです。

でも、Matty がこのまま農場で動物たちと過ごし働くということは彼のコミュニケーション能力はいっこうに改善されないということですよネ。

自分が本当に好きでやりたいことを仕事にできるのは幸せなことですが、これから大人になっていく彼はそれで大丈夫なんだろうか…
と老婆心ながら思ってしまいました。


明日からちょいと旅に出ます。
イブの夜には帰る予定です。

ではみなさま、Merry Chiristmas




The Mystery of Allegra

2009-12-18 23:56:56 | Oxford Bookworms
Oxford Bookworms Library (Stage 2) YL 2.5 語彙レベル700 総語数6144

Allegra というイタリア語で happy の意味の名の女の子の幽霊のお話です。

夜中に出て来る白いナイトドレスを着た、太陽の光のような金髪で、夏のイタリアの空のように青い目をした、抜けるような白い肌の美しい Allegra は幽霊で、

同じようにミルクのように色白で美しいけれど、髪の色や目の色が違う女の子はまだ生きている Allegra です。

それぞれの Allegra の言うことは妙な共通点もあるけれど、まったく逆のこともあり、16歳の少年 Adrian は何が何だかさっぱりワケがわかりません。

結局 Adrian が大学生になったとき謎が解け、 Allegra1 (最初の Allegra )の願いをかなえてあげて1822年以降の Allegra2 (2人目の Allegra )、3… の悲劇は終わったのでした。

オトナの身勝手に幼い子が翻弄されてしまった、とてもかわいそうな話です。

このストーリーはなかなかおもしろかったです。
でも昨夜、吹雪の中、車を運転していて Allegra のことをふと思い出したらゾゾーッとして、まいりました。

この手のものはやはり真夏に読むにかぎりますネ。


ところでこの物語では、 Allegra は詩人バイロン(Byron)と Claire Clairmont との間にできた娘だということになっています。

気になって調べてみたら、 Allegra の母 Claire やその姉 Mary Shelley (フランケンシュタインの原作者)、その夫 Percy Bysshe Shelley (詩人)など、登場した人たちは実在の人物でした。

そして当の Allegra は5歳で亡くなった実在する Clara Allegra Byron で天使のように可愛い女の子でした。


本当にこういう幽霊話があったのかはわかりませんが、 Allegra ちゃんがかわいそ過ぎ。
幽霊になって出てくるのももっともです。

いかにも言い伝えられそうな話でした。


Five Children and It

2009-12-17 23:52:14 | Oxford Bookworms
Oxford Bookworms Library (Stage 2) YL 2.6 語彙レベル700 総語数6200

書評を見たら皆さんこの作品を絶賛していました。

私はと言えば、「つまらないなぁ…」 と思いながら読んでるうちに読み終えました。

恥ずかしながら私、子どもの純粋な気持ちを忘れたつまらない大人です。


ストーリーは、

5人の兄弟姉妹(一人は赤ちゃん)は願いごとをかなえてくれる砂の妖精 Psammead を見つけました。
Psammead は一日一つ願い事をかなえてくれるのですが、その願いはその日だけ有効で日没と同時にもとに戻ってしまうのです。

子どもたちは一生懸命考えて願いをかなえてもらうのですが、すべてが裏目に出ていつもトラブルを引き起こします。

「願いごとなんてこりごり」 なんて言ってる子どもたちの声が聞こえてきそうです。

結末は、子どもたちは痛い目にあってずいぶん学んで成長したように見受けられます。

けっこう示唆に富んだお話でした。


お話の中で、砂の妖精 Psammead のキャラだけは気に入りました。

意地悪でひねくれ者で強がりで実は寂しがり屋。
なかなかいい味出してます。

彼は私たちのイメージする妖精とは似ても似つかない代物です。
タイトルの It とはもちろん Psammead のことです。


今年はよく虹を見ました。

大きな大きなきれいな半円の完璧な虹や、小さい虹のトンネルを車でくぐったこともあります。
どちらも生まれて初めての出来事でした。

そのたびに慌てて願いごとをつぶやくのですが、(なぁんだ、子どもたちのこと笑える立場ではなかった
でもなんかちょっと違和感が…


もしや願いごとをかなえてくれるのは流れ星でした
ショック


Dracula

2009-12-16 23:50:21 | Oxford Bookworms
Oxford Bookworms Library (Stage 2) YL 2.8 語彙レベル700 総語数7875

ドラキュラ伯爵の話って知らない人がいないくらい有名だと思いますが、こういうお話だったのですねぇ。

ドラキュラ伯爵のことはもちろん知っていますが、ストーリーは初めて知りました。

ドラキュラのモデルは、15世紀のルーマニア、トランシルバニア地方出身のワラキア公ヴラド3世(ヴラド・ツェペシュ)だそうです。

え?本当に吸血鬼って実在したの と思ったら、

実際のところ使われているのはドラキュラというヴラド・ツェペシュのニックネームと、出身地が現在のルーマニアという点だけだそうです。

彼の父が竜公(ドラクル)と呼ばれていて、竜公の息子の小竜公という意味がドラキュラなのだそうです。

原作者のブラム・ストーカーはおそらくこの名前の由来を知らないで使ったらしいと言われています。

この音の響きが気に入ったものらしいですが、今や『ドラキュラ』といえば『吸血鬼』を思い出さない人はいないので、この名前の採用は大成功だったわけです。

ウィキペディアを見たら、原作のドラキュラ像はずいぶん今のとは違っていて、舞台劇によって現在のドラキュラ伯爵のイメージができあがったようです。


GRで読む分にはちっとも恐くないですが、これ映像だったら相当恐いと思います。
映画は見ないでおくことにします。

それにしても気になるのはラスト、ドラキュラ伯爵の心臓にナイフを突き刺して伯爵との戦いに人間チームが勝ったように思えますが、それは日没と同時でした。かなり微妙なタイミング…

そして伯爵の姿はどこかに消えています。

伯爵に血を吸われて死後吸血鬼になったルーシーは、心臓に木槌を打ち込まれて吸血鬼としても死んでしまいました。
しかし遺体は残っています。

これはちょっとおかしい…

いつかドラキュラ伯爵の復活があるに違いない