ももママの心のblog

猫が大好き。有料老人ホームで生活相談員をしています。映画が好きだけど、なかなか見られません。

大いなる陰謀

2008-04-27 | 映画 あ行
ロバート・レッドフォード監督で主演。競演はトム・クルーズとメリル・ストリープという超大物。気になるマイケル・ペーニャも出ています。評判はイマイチだったのですが、予告編を見たりしているうちに、どうしても観たくなってしまいました。アメリカ発の社会派ドラマは、なかなか難解だったのですが・・・

2008年 アメリカ ヒューマンドラマ
2008年4月23日 ワーナーマイカル・シネマ新百合ヶ丘
監督 ロバート・レッドフォード(モンタナの風に抱かれてほか)
出演 ロバート・レッドフォード(モンタナの風に抱かれて、幸福の条件、スニーカーズ、ナチュラルほか多数)、メリル・ストリープ(プラダを着た悪魔、めぐりあう時間たち、母の眠り、マディソン郡の橋ほか多数)、トム・クルーズ(M:I:Ⅲ、宇宙戦争、マグノリアほか多数)、マイケル・ペーニャ(ワールド・トレード・センター、バベル、クラッシュほか)
(出演作品などは私が観たものに限る)

大学教授のマレー(ロバート・レッドフォード)は、才能はあるのだがやる気のない学生・トッドを部屋に呼んで面接を行った。何とかこの才能を生かしたいと思ったのだ。同じ時刻、タカ派の上院議員アーヴィング(トム・クルーズ)は彼を評価した記事を書いたことのある著名な女性ジャーナリスト・ジャニーン(メリル・ストリープ)の独占インタビューを受けていた。彼女に対テロ戦争の情報を流し、世論の支持を得たいという考えなのだ。また、同じ時刻にマレー教授の優秀な教え子二人はその対テロ作戦の真っ只中にいた。大学院の奨学金を得るために志願兵として戦場に向かった彼らは、アフガニスタンでピンチに立たされることになったのだ。

評判どおり、会話の多い映画です。マレー教授と学生のトッド、そしてアーヴィング上院議員とジャーナリストのジャニーン。この二人と二人は、ほとんどいすに座ったまま、会話を続けます。トムちんお得意のアクションもなし。同じ執務室の中で1対1で会話をするだけの役をここまで演じられるのはさすがなのですが、画面の変化がなさ過ぎて映画としての良さが生かしきれていないと思われました。やはり、映画はエンターテイメントとして目を楽しませてもらいたいってところがありますよね。そして、会話ばかりということは、日本人としては悲しいかな、字幕を追うことになるのです。大量の字幕に追われ、どうも集中できない感じがしました。もっと演技や表情を見たいのに・・・。
画面の変化があるのは戦場だけです。しかし、どうしても大学生にしては老けたマイケル・ペーニャが気になったりしてこちらも集中できません。
とはいえ、ロバート・レッドフォードの心意気を感じるのが、この映画。多くの国費をつぎ込み、人的犠牲も膨れ上がっている昨今、「9・11」の時のテロへの恐怖から間違った判断をしてしまったと反省し、大統領選の時期に合わせてこんな映画を作っている彼のメッセージをしっかりと聞きたくなるのです。戦場で命を落とすのは、劣悪な環境に生まれ、大学で優秀な成績を収めながらも大学院へ進むためにやむなく志願した二人でした。彼らはアフリカン・アメリカンとメキシカン・アメリカンでした。一方、肌が白く奨学金のために命をかける必要のないトッドは、せっかくの才能を生かす気にもなれず、講義をさぼってのうのうと遊んでいるのです。この不公平を何とかしようとする教授の試みもむなしさでいっぱいです。ジャニーンも局が「石鹸や電球を作っている会社の配下になった」とのことで、番組で鋭い社会批判をすることが出来なくなっていると告白しています。タカ派議員たちは自ら戦場を経験することもなく、世論を先導しようとしています。あなたはこんな中でどうするのか?問いかけられ、アメリカ人たちはどうするのでしょうか?迷うような人は、最初からこの映画を見たりしないように思うのですが・・・?
ロバート・レッドフォードが痛々しいほど老けてしまい、もうスクリーンで彼のアップは見たくないと思いました。あんなに美しかった彼なので、見たくないのです。メリル・ストリープはさすがです。彼女しかありえないほど、役に命を吹き込んでいました。髪がきれいだったし・・・。トムちんは、いかにもタカ派上院議員に見え、ナイスなキャスティングにまず拍手。彼にはどこから出てくるのか、一種のカリスマがあるんですよね。
それから、多くの方がおっしゃっていますが、邦題をどうにかして欲しかったです。今の時代に「大いなる~」って・・・。以前に大ヒットした映画を思い起こさせるだけで、失敗としか思えませんでした。


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4 コメント

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こんばんは♪ (ミチ)
2008-04-30 22:16:06
「大いなる~」っていう邦題はもう勘弁してほしいですね~。
センスが感じられません!
思っていたのと全然内容が違っていたのですが、これはこれでアメリカ人ならガツンと来る内容なのだろうなと思いました。
アメリカにも無気力無関心がはびこっているようですね。
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困ったことに (kossy)
2008-04-30 23:09:59
ほんとに観てほしいと思える人は絶対に観ない映画なんですよね~
レッドフォードの考え方とかやってることは好きなんですけど、もっとストーリーに興味を持たせるような工夫が欲しかったです。
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ミチさんへ (ももママ)
2008-05-01 10:04:20
本当に邦題のセンスのなさで、映画のイメージが落ちていることにいい加減気が付いて欲しいです。
アメリカ人には身近で印象の強い映画でしょうが、字幕に追いかけられているばっかりの日本人にはちょっと辛かったです。しかし、映画としては悪くなかったですよね~。
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kossyさんへ (ももママ)
2008-05-01 10:05:29
ストーリーや、画像的な見せ方に魅力がなかったです。言いたいことは分かるし、立派なだけに残念でしたね。
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