産業消費社会の中で製品や風俗が画一化する時代は終わりを告げ、世論が同期化(サンクロニザシオン)する時代――情報革命の時代――が到来する。ここに至って、議会における地政学は突如、《ライヴ》――テレビがその鍵を握っている――の瞬間性による時政学に道を譲らざるをえなくなる。やがて真のヴァーチャル民主主義、つまり幼児化したテレビ市民=遠隔市民の遊戯としての民主主義が飛躍的な展開を見せることだろう。
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ポール・ヴィリリオ『自殺へ向かう社会』(NTT出版、二〇〇三年)
Paul Virilio Ce qui arrive, 2002
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ポール・ヴィリリオ『自殺へ向かう社会』(NTT出版、二〇〇三年)
Paul Virilio Ce qui arrive, 2002