牛込日乘

日々の雜記と備忘録

高円寺雑感

2009-11-24 00:45:09 | Weblog
二二日の朝に高円寺の雑居ビルの居酒屋で火災があり、四人が死亡とのこと。勤務先のすぐ近くなので驚いた。店自体には行ったことがなかったとはいえ、身近でそんな惨事が起こるとは……(黙祷)。

当日の午後に書類を取りに出社したところ、駅前からすでに火事場の臭いがする。現場の周囲はシャットアウトされていて、近づけなかった。ちなみにここの地下は、二十年くらい前の学生時代によく使っていたライヴハウス。いまだにパンク野郎が闊歩している高円寺ならではのスポットだが、当面は閉鎖だろう。火災現場とは逆の北口に純情商店街とかいうのがあって、そこでも去年結構な火事があった。そのほかにも、ぼや程度ならしょっちゅう起きているような気がする。

五年以上通ってはいるが、私は高円寺という場所にはどうもあまり愛着が湧かない。そもそもの由来は関東大震災の際に焼け出された下町の人々が避難してきて作った街なのだそうで、東京の新開地としては割と古いのだろう。若者の街とかいう声もあるようだけれども、実際道を歩いているのは爺さん婆さんばかりである。商店街が多いので生活するにはいいのかもしれないが、働く場としてはどうも緊張感に欠けるというか、高円寺で背広を着て歩いているのは私の会社の営業マンか、キャバクラの呼び込みか、八九三の皆様方くらいのものである(←これはこれで緊張感がありますが)。

その昔、高円寺に住んでいた、まだ売れっ子になる前のみうらじゅんに、糸井重里が

「メジャーになりたければ高円寺から出ろ」

と諭したそうだが、確かにダメな人間をダメなまま優しく包み込んでしまう空気に満ちた街ではある。

それにしても、こんなに火事が頻発しているようでは洒落にならないので、高円寺の皆様にはもう少ししっかりしてもらいたい。