「きょうろぐ」の企画に乗って、ぼくなりの交流戦雑感をつらつらと。
きょうろぐの当該記事に寄せられた皆様の交流戦感想を拝見したうえで、多くあった意見にも触れつつ僕なりの視点でも少し書いてみます。
まず多数派の意見として挙げられるのは以下の二点でしょうか。
1.おもしろかった
2.期間が長い
1に関しては僕もそうです。
新鮮な気持ちで投高打低のスピーディーかつスリリングな試合展開を楽しめました。
で、2に関してですが。
その新鮮さが長い期間やることで失われると。
言われてみれば本当にそうで、3月末にペナントレースがはじまり、5月頭から6月半ばまでが交流戦。
通常のリーグ戦を堪能しないうちに交流戦が行われると、人によってはどちらが「日常」なのかよくわからないという錯覚を覚えそう。
それはプロ野球経営陣側も考えているらしく、来年も今年と同じような方式で行われるかどうかはわからないんですってね。
とくに来年は3月に開催される「野球ワールドカップ」も参加の方向で進んでいるらしいですし、日程は未定でしょう。
ただ、今年に関しては充分評価できると僕は思います。
去年再編問題で揺れたプロ野球界が「とりあえずやれることはやってみよう。やってから考えよう」と始めたことですから、それは評価しないと。
(もちろん近鉄の消滅という高すぎる代価を払っていることは忘れませんが)
で、僕なりの感想ですが。
これはファンの視点で思ったことなんですが、一言で表現するに「いろんなコンプレックスがぶつかりあった交流戦」と言えるのではないでしょうか。
たとえばパ・リーグのファンの方は、セ・リーグのファンには見られない「パ・リーグ魂」という名の反骨心を持った方が多い。
セントラルのファンは、たとえば僕だったら「阪神以外のセ・リーグ全部負けたらいいのに」なんて考えるところを、パシフィックのファンの方は「セ・リーグなんかに負けるなよ!パ・リーグ頑張れ!」となる。
この感覚は、プレーオフ制度のあるなしに関係なくパ・リーグファンの方々にはあるようです。
いろいろなブログを巡回していましたが、「今日はオリックスが負けて、惜しくもパリーグ全勝にならなかった」などという記述は、セントラルファンの方のブログには皆無でした(あったらごめんなさい)。
この「パ・リーグ魂」あるいは「俺達のパシフィック」という言葉に置き換えられる感情は、こんなことを言っては怒られると思うのですが、「人気で先行している」と言われてきた(個人的には単なる錯覚だと思いますが)セントラルへの、ある種のコンプレックスが含まれているんじゃないかと思うんですよ。
もちろん「そんなことはない!」という方も絶対におられますが、そうじゃない方もきっといるはず。
ただ…
実はそんな魂や誇りを共有できるパのファンの方々を、阪神ファンの僕なんかは大変にうやましく眺めているんですよね。
そう、これはセントラルファンのコンプレックス。
熱いパのファンに嫉妬。
「俺達のセントラル!」
そう誰かが叫んでもおかしくないはずなのに、なんだかしっくりこない感情。
そんなことを考えたとき、真っ先に脳裏によぎる球団が「読売ジャイアンツ」。
セ・パを含めた他球団の四番打者を金で買いあさり、それでいて強くはない迷走の球団。
そしてそんなジャイアンツに依存し、パが熱望していた交流戦の実現を「巨人戦が減る」という理由で長らく拒んできた5球団。
そんなアホらしい事実に、セントラルのファンは少しまたコンプレックス。
そしてパシフィックのファンの方が交流戦で初めて覚えた感情。
「ジャイアンツを倒すってのは、こんなに壮快なんだ」
これもまた、ある種のコンプレックスの裏返しな気がします。
で、ジャイアンツファンの方はそんな声を聞き、それはそれで「僕の応援する球団って、やっぱり悪役なの?」とまたコンプレックス。
「合併球団を倒せ!」の合言葉を耳にしては似たような感情を抱くオリックスファンのコンプレックスもあるでしょう。
また、応援団同士の揉め事やマナー問題を見聞きするに「うちはダメだなぁ」とコンプレックスを抱いたケースもあるでしょう。
で、僕が結局なにを言いたいのかというと…。
「コンプレックス同士がぶつかりあい、交流した。それはそれで面白く、意義のあることだった」ということ。
言っておきますが、コンプレックスは必ずしも「悪感情」ではありません(過剰でない限り)。
むしろ人間が大きく成長するためには、絶対にあった方がいい感情であったりもする。
交流戦でファンが感じたさまざまなコンプレックス。
そしてジャイアンツの放映権料に依存していたセントラルの各球団が感じたであろうコンプレックス。
(「人気のセ」なんて言葉は間違いで、「巨人人気のセ」あるいは「阪神人気のセ」であることが観客動員数から証明されたので)
あんなコンプレックス。
こんなコンプレックス。
それらを克服しようと皆が一斉に動き出したとしたら、プロ野球はもっとより良くなると僕は思います。
(なお、ここではコンプレックスという言葉を広義な意味で活用してしまいましたことをお詫びしておきます。なんか自論に無理矢理あわせてしまったかなと反省。あと、「コンプレックスは必ず抱くべきだ!抱いてなきゃおかしい!」などということを言うつもりもありませんのであしからず。そんなのなーんも考えずに楽しむことも、まったくもって正しい野球ファンのありかたです。)
ここからはちょっと気楽につらつらと交流戦雑感を。
◆警告試合となった巨人対西武の試合。
乱闘寸前でマウンド付近に集まった西武・巨人の全選手をみて…。
河原さん、うっかりジャイアンツベンチに戻らないかなぁとひそかに期待しました。
◆谷中の凱旋に甲子園が沸く。変わらない炎上の魅力。
爆笑
◆ロッテのユニフォームバリエーション「黒ズボン」から目が離せなかった。
あれはやっぱり「慣れる」とかいう次元じゃない。
胸に黒のラインまで入っているので、遠目には「全身黒タイツに白ハッピ」。
◆交流戦の合言葉は「君はおかわり中村をみたか?」
これで決まり。
僕は、見た。
思った以上にプニュプニュしてた。
というわけで、「今日から野球ファンになった人のためのブログ」の以下の記事にトラックバックです。
【交流戦の感想を求む!】
きょうろぐの当該記事に寄せられた皆様の交流戦感想を拝見したうえで、多くあった意見にも触れつつ僕なりの視点でも少し書いてみます。
まず多数派の意見として挙げられるのは以下の二点でしょうか。
1.おもしろかった
2.期間が長い
1に関しては僕もそうです。
新鮮な気持ちで投高打低のスピーディーかつスリリングな試合展開を楽しめました。
で、2に関してですが。
その新鮮さが長い期間やることで失われると。
言われてみれば本当にそうで、3月末にペナントレースがはじまり、5月頭から6月半ばまでが交流戦。
通常のリーグ戦を堪能しないうちに交流戦が行われると、人によってはどちらが「日常」なのかよくわからないという錯覚を覚えそう。
それはプロ野球経営陣側も考えているらしく、来年も今年と同じような方式で行われるかどうかはわからないんですってね。
とくに来年は3月に開催される「野球ワールドカップ」も参加の方向で進んでいるらしいですし、日程は未定でしょう。
ただ、今年に関しては充分評価できると僕は思います。
去年再編問題で揺れたプロ野球界が「とりあえずやれることはやってみよう。やってから考えよう」と始めたことですから、それは評価しないと。
(もちろん近鉄の消滅という高すぎる代価を払っていることは忘れませんが)
で、僕なりの感想ですが。
これはファンの視点で思ったことなんですが、一言で表現するに「いろんなコンプレックスがぶつかりあった交流戦」と言えるのではないでしょうか。
たとえばパ・リーグのファンの方は、セ・リーグのファンには見られない「パ・リーグ魂」という名の反骨心を持った方が多い。
セントラルのファンは、たとえば僕だったら「阪神以外のセ・リーグ全部負けたらいいのに」なんて考えるところを、パシフィックのファンの方は「セ・リーグなんかに負けるなよ!パ・リーグ頑張れ!」となる。
この感覚は、プレーオフ制度のあるなしに関係なくパ・リーグファンの方々にはあるようです。
いろいろなブログを巡回していましたが、「今日はオリックスが負けて、惜しくもパリーグ全勝にならなかった」などという記述は、セントラルファンの方のブログには皆無でした(あったらごめんなさい)。
この「パ・リーグ魂」あるいは「俺達のパシフィック」という言葉に置き換えられる感情は、こんなことを言っては怒られると思うのですが、「人気で先行している」と言われてきた(個人的には単なる錯覚だと思いますが)セントラルへの、ある種のコンプレックスが含まれているんじゃないかと思うんですよ。
もちろん「そんなことはない!」という方も絶対におられますが、そうじゃない方もきっといるはず。
ただ…
実はそんな魂や誇りを共有できるパのファンの方々を、阪神ファンの僕なんかは大変にうやましく眺めているんですよね。
そう、これはセントラルファンのコンプレックス。
熱いパのファンに嫉妬。
「俺達のセントラル!」
そう誰かが叫んでもおかしくないはずなのに、なんだかしっくりこない感情。
そんなことを考えたとき、真っ先に脳裏によぎる球団が「読売ジャイアンツ」。
セ・パを含めた他球団の四番打者を金で買いあさり、それでいて強くはない迷走の球団。
そしてそんなジャイアンツに依存し、パが熱望していた交流戦の実現を「巨人戦が減る」という理由で長らく拒んできた5球団。
そんなアホらしい事実に、セントラルのファンは少しまたコンプレックス。
そしてパシフィックのファンの方が交流戦で初めて覚えた感情。
「ジャイアンツを倒すってのは、こんなに壮快なんだ」
これもまた、ある種のコンプレックスの裏返しな気がします。
で、ジャイアンツファンの方はそんな声を聞き、それはそれで「僕の応援する球団って、やっぱり悪役なの?」とまたコンプレックス。
「合併球団を倒せ!」の合言葉を耳にしては似たような感情を抱くオリックスファンのコンプレックスもあるでしょう。
また、応援団同士の揉め事やマナー問題を見聞きするに「うちはダメだなぁ」とコンプレックスを抱いたケースもあるでしょう。
で、僕が結局なにを言いたいのかというと…。
「コンプレックス同士がぶつかりあい、交流した。それはそれで面白く、意義のあることだった」ということ。
言っておきますが、コンプレックスは必ずしも「悪感情」ではありません(過剰でない限り)。
むしろ人間が大きく成長するためには、絶対にあった方がいい感情であったりもする。
交流戦でファンが感じたさまざまなコンプレックス。
そしてジャイアンツの放映権料に依存していたセントラルの各球団が感じたであろうコンプレックス。
(「人気のセ」なんて言葉は間違いで、「巨人人気のセ」あるいは「阪神人気のセ」であることが観客動員数から証明されたので)
あんなコンプレックス。
こんなコンプレックス。
それらを克服しようと皆が一斉に動き出したとしたら、プロ野球はもっとより良くなると僕は思います。
(なお、ここではコンプレックスという言葉を広義な意味で活用してしまいましたことをお詫びしておきます。なんか自論に無理矢理あわせてしまったかなと反省。あと、「コンプレックスは必ず抱くべきだ!抱いてなきゃおかしい!」などということを言うつもりもありませんのであしからず。そんなのなーんも考えずに楽しむことも、まったくもって正しい野球ファンのありかたです。)
ここからはちょっと気楽につらつらと交流戦雑感を。
◆警告試合となった巨人対西武の試合。
乱闘寸前でマウンド付近に集まった西武・巨人の全選手をみて…。
河原さん、うっかりジャイアンツベンチに戻らないかなぁとひそかに期待しました。
◆谷中の凱旋に甲子園が沸く。変わらない炎上の魅力。
爆笑
◆ロッテのユニフォームバリエーション「黒ズボン」から目が離せなかった。
あれはやっぱり「慣れる」とかいう次元じゃない。
胸に黒のラインまで入っているので、遠目には「全身黒タイツに白ハッピ」。
◆交流戦の合言葉は「君はおかわり中村をみたか?」
これで決まり。
僕は、見た。
思った以上にプニュプニュしてた。
というわけで、「今日から野球ファンになった人のためのブログ」の以下の記事にトラックバックです。
【交流戦の感想を求む!】