ヤマアカガエルの産卵に春を知る日

山里の日々の生活と自然、そして稼業の木工の話。

シオジの小引き出し その2

2013年06月28日 | 木工
最近は工房にやってくる「お客」が多いです。




ルリタテハ。





オオスズメハチ。
常日頃から、こいつは日本で最も危険な動物だと思っています。
恐ろしげな低音の羽音を響かせて工房に入ってきます。とにかくでかい。凶悪顔。
建物に入ってしまうと、もう自分では出られないんだよね。
刺されて死にたくないので、最初の頃は入って来ると即・殺虫剤でしたが、
気を付ければそれほどでもないんではないかと思い直し、最近はそっと外に出すようにしています。
どうやって出すかというと、照明の周りをブンブン飛んでいるのでまず電気を消すとどこかにとまります。
とまったところにほうきなどを差し出してつかまらせてそのまま外に持っていって放ちます。





おとといですが、




材木屋さんが板を持ってきてくれました。
残念ながら雨の中。

数年前に買って、材木屋の倉庫にずっと保管してもらっていた材ですが
いつまでもお世話になっていては申し訳ないので運んでもらいました。

私の工房の入り口にはとても狭い橋があります。
初めて来た人は普通車でもおっかなびっくりで入って来ますが
この材木屋さんは4トンのクレーン車で入って来ます。
本当に運転が上手い!バックでないと入れないんですが。
立ち木の伐採もやっていて、大きな木を伐る話はお聞きするととても興味深いです。

雨の中、板を積むのも手伝っていただきました。




左からサクラ、ケヤキ、モミジの板です。
屋根を掛けて作業終了。




シオジの引き出しを作る過程を載せるつもりが
忙しくなってしまい写真を撮り忘れました。






シオジの見事な杢が出ています。
周りの板は全て木目がつながるように作りました。
4杯の引き出しも一枚の板から切りましたので木目がつながっています。






夜、会議があって自転車ですこし遠出しました。




神流川の夕暮れ。
雨が降って少し増水しています。
鷺が魚を狙っていました。
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シオジの小引き出しの制作 その1

2013年06月25日 | 木工
梅雨の合間の貴重な晴れ間を使って野外で木取りをしました。




板を倉庫から出して並べて検分。
これで小さいテーブル(L120cm)と大きいテーブル(L150cm)を作ります。

見た目では分からなくても定規を当ててみると曲がっていたりして
長い部材をとるのが大変でした。


これは工房内にしまって他の木取りもします。

雨が急に降ってきたりしてあわてます。









まずしなければならない仕事はこれ。
このシオジの杢板で小引き出しを作ります。



シオジは上野村の特産の木ですが、
今は山の木を伐らなくなったのでほとんど手に入らなくなってしまいました。
あまり知られていませんが、きれいで使いやすい木です。品があります。
今回使う材は少し前に富岡の製材店から買ったものです。
上野村に里帰り。
シオジは「塩地」と書いたりします。不思議な樹の名前です。





こんな素晴らしい木目が出ています。





この板を削る前に機械の刃を交換しておきます。
木目の複雑な板は刃が切れないと表面が荒れてしまい大変なことになります。
大きな木工所では毎朝刃物を交換するらしいですが、
一人でやっている私なぞはあまり替えません。
機械の刃の交換は苦手でつい怠りがちでしたが、最近はわりとまめにやるようにはなりました。
結局その方が仕事がはかどるから。
あたりまえだ。





刃が切れると、削った板が光ります。












池のオタマジャクシもだんだんカエルになってきました。
子ガエルはヒシバッタくらいの大きさしかありません。






積んで干してある板をどかすと出てくるクルミの実。
前にもこんな写真を載せたかも。
リスなんでしょうか、ネズミなんでしょうか。
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梅雨の山

2013年06月18日 | 日記
今年も蛍が飛び始めました。天然の蛍です。
いつもの年より早いでしょうか。
仕事帰りの楽しみに眺めています。




蛍の飛ぶ頃にはホタルブクロが咲きます。





何日か前ですが、雨の中、4時ごろ山を見たら鹿が木の葉を食べていました。




鹿が多いとはいえ、そんな明るい頃から見かけるということはあまりありません。
しきりに後ろ立ちして桑の葉を食べています。
袋角の、大きな雄鹿です。
よくみると、右の前足が無い。

罠の猟もやっているので、それにかかったのかも。


怪我をした野生動物が警戒心を解いて人になつくという話を聞いたことがあります。
体が不自由になってこの鹿も大胆になっているのでしょうか?
先日も病気の狸が真昼間からうろうろしていました。








工房に入り込んだ、イトトンボ(オオアオイトトンボ?)
緑の光沢が綺麗です。
小さくて繊細なトンボ。
撮影後、放免。







草叢で鳴いているバッタはこれ。(ヒナバッタかな)
後ろ脚をシャカシャカして鳴いています。
鳴いているとメスがやってきて交尾をしてました。







栗の花が咲き始めました。



アップで撮ったら結構綺麗な花でした。







これはクルミ。もう実が付いています。








葉っぱはクルミに似ているけれど、これはウルシの花。







工房の戸口の真上に蜂が巣を作ってしまいました。
やはり落とした方がいいのか、共存できるのか、思案中。







桑の実がおいしく生っています。
この歳で桑の実を摘むのはちょっと恥ずかしい。




桑の葉の裏にアオツノカメムシの幼虫がいました。
卵を産んだ後、母親がずっと寄り添って世話をするカメムシです。
カメムシは幼虫が1齢、2齢と脱皮するたびに姿や模様がガラッと変化するので本当に見ていて面白い。
お母さんが子供を世話する姿もいじらしい。
みなさん嫌わないでください。








雨が降らないうちに完成したベンチを庭に出して撮影。




座ったらこんな感じ。








少し晴れた。
綺麗な雲。
でもすぐ曇る。

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ベンチの制作 その2

2013年06月14日 | 木工
ベンチ作りの続き。



今回のベンチは長さが160cmあって、座面や背もたれもの部材も155cmほどあります。
それほど大きいくて重い部材になると、加工の仕方もちょっと変わってきます。
小さくて軽いものだと容易に機械で加工できるようなことも同じようにはいかなくなります。






機械の上に立てて背もたれのホゾを加工します。
こんな長いものを立てて加工することはあまりありません。
ちょっと緊張します。
普段はもっと下げて吊ってある照明を天井近くにまで引き上げました。
そうしないと照明と部材が当たってしまう。







細かい加工も部材を据えてするしかありません。
これは肘掛のほぞと干渉する背もたれのホゾの部分を切っているところ。







肘掛けと背もたれはこんなホゾで付きます。
背もたれのホゾと肘掛けのホゾが当たってしまうのが分かります。
そこは譲り合い。







これは座面の加工です。
四本の脚に囲まれるように座面が付くのでその部分を切り落とします。
例によって座面の板がでかいので、据えておいて加工します。
定規を使って丸鋸で切ります。
こうすると真っ直ぐ切ることができます。
カッコウ付けず、なるべく機械を使います。その方が綺麗で早いから。
機械でできることは手でしないことにしています。







丸鋸では切り落とすまでは切れません。ご覧の様に残りますので、あとは手鋸で切ります。







一人掛けの方はこんな風にあっさりと工作機械で加工できてしまいます。







一週間ほどかけて部材の加工が終わりました。
加工が済んだ部材を並べて眺めるのが好きです。







横側から組み立てます。並べて最終確認。
組む順番を間違えると恐ろしいことが起きるので気をつけよう。
ホゾの加工精度などもよく確認します。







組み立てて一晩置きます。
ここではみ出た糊などはきれいにしておきます。
ホゾ穴は次のホゾが入るようにノミでつついて固まった糊を除きます。






最後の組立ては横に立ててやります。
今回のベンチは肘掛もあらかじめ組んであるので、あとから座面を入れることができません。
前後の貫、背もたれと一緒に座面も組むので面倒くさい。
糊を付けての組み立ては大忙しです。
本当はこんなふうにスタンド立ててセルフで写真を撮っている場合ではないんですが、、、







ハタガネで締めて一晩置きます。
締めてるハタガネは2mのものです。







組み立て終了。
後は塗るだけです。







このベンチのデザイン的なこだわりはこの辺りのディテールです。





駆け足でベンチの制作のあらましでした。





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ベンチセットの制作 その1~山歩き

2013年06月07日 | 木工
大口の納品が済んで一安心。












新築のお宅の家具三点。
下駄箱、戸棚、TV台。





納品してなんとなく気が楽になって、工房の裏の山を歩いてきました。ちょっとだけです。




これはマタタビ。猫が酔うというあれ。
梅雨時になると葉っぱが白くなります。
なぜ白くなるのか不思議です。
この時期だけ、遠目でもマタタビはすぐ見つけられます。







変な実!それとも花?
調べたらコウゾでした。コウゾの雌花。
和紙の原料になる木ですね。
そういえばこの村でも昔は和紙を漉いていたそうです。







白いきれいな花が咲いている木がありました。
アカシヤにしては遅いし、もっと純白な花です。
これも調べた。オオバアサガラという木らしい。




こんな花。
山の木にしては目立つ花です。







これは工房の庭に咲くスイカズラ。
甘い匂いがします。












次はこれ。ベンチのセット。







これが木取った部材です。座面は写っていません。
ベンチと一人掛けが2台ずつ。
注文は1台ずつなのですが、余剰生産して在庫、見本にします。







肘掛の付け方とデザインで半日ほど悩む。
仮組をしてあれこれと考えましたが、結局いつも作っているような形状に落ち着きました。
毎回同じような線を描いてしまって、我ながらワンパターンとちょっとユーツになりつつも、
自分で一番腑に落ちる形がそれだからしょうがない。
それが「作家性」ということにしておいてください。







今日は一日中ホトトギスが鳴いていました。
谷間に響くホトトギスの声には不思議な郷愁を感じます。


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