ヤマアカガエルの産卵に春を知る日

山里の日々の生活と自然、そして稼業の木工の話

ヒグラシが鳴きました。

2011年06月29日 | 
 今日の夕方、ヒグラシが鳴いていました。今年初めてです。ヒグラシの鳴き声とカジカ蛙の声は自分が山里に住んでいるんだな、という実感を強く感じさせてくれます。大好きです。なんともいえず胸の奥の郷愁を呼び起こされます。
 今日は大変暑い日でしたね。工房の外の材料倉庫の壁際に苦瓜を植えて、毎日草むしりをしたり水遣りをしてかわいがっていますが、その苗のすぐ横に蜂が巣を作ってしまいました。小型のアシナガバチです。今朝見ると、この熱気の中、その巣にもカンカン直射日光が当たっていて、蜂たちがせわしく何かしています。私も暑かったのですが、麦藁帽子をかぶってしばらく観察してみました。その日差しの当たっている蜂の巣に水滴がたくさん付いていました。運ぶところは見ていませんが親ハチが運んで巣につけたもののようです。そして巣につかまったまま羽を震わせていました。気化熱を利用して巣を冷やしているようです。



 巣についている水滴が見えますか?
 午後、日が翳った頃見ると、水滴はもうな無くなっていました。



 午後七時ごろ撮った写真です。方角は秩父方面です。行田の方に電話をしたら、すごい雷雨のさなかでした。我が家では結局雨は降らず。

蛍飛ぶ

2011年06月23日 | 
 夜8時過ぎ、帰宅途中に蛍が舞うのを見ました。今年初めてです。
 いつもの年より少し早いかもしれません。5月に大雨が降って川が増水したので心配でしたが、そのくらいで影響を受けるような生き物たちではありませんでした。蛍は年によって現れる場所が違う場合があります。また期間も短く、飛ぶ時間もわりと決まっています。またあまりと遠くには飛んでいかないようです。つまり見るのには場所とタイミングが大事なのです。今夜見た場所では初めて蛍を見ました。ちょうどホタルブクロの花も咲いています。昔の人はうまい名前をつけたものです。
 今週は夜、ちょっと足を延ばして蛍を探しに行ってみたいです。(今日は写真なし)

椅子の試作

2011年06月11日 | 木工
 たまには木工の話。
 注文仕事の合間に、新しい椅子の試作をしました。
 コンセプトは「軽くて値段の安い椅子」。軽くすることは使いやすい椅子のためには大事な条件。安く作るのには材を多く使わず、工作もあまり凝らないようにする。これらの条件のために厚みは3cm、なるべく角材で、アールもあまり使わないように。しかし座り心地を悪くすることがないように。軽くて座りやすくするために座面はペーパーコード編みにし、せっかくなのでいままであまりしたことがないラッシュ編みにしてみよう。云々。


 これが図面です。縦横からだけの簡単なものです。


 これは5分の1の模型です。ただ糊付けしただけの物です。右のものは背もたれの形を変え、座面の形を台形にしてみたもの。この模型で立体的な形の検討ができます。



 これが実際に作ったものです。材はクリ。ほとんどが3cmの角材です。前足の間はふくらはぎが当たらないように部材を入れないようにしました。背もたれは10cm巾×3cm厚の板ですが、背中が沿うようにスプーンですくったようにアールに削いであります。そのアール面を切ったため、背もたれの上端が下に垂れたようになっているのがデザイン的特徴です。薄い板を用いながらも背中の当たりを良くしながらデザイン的にも上手く処理できたと思います。
 座面の編みはまだまだです。雑誌などを見ると、デンマークの職人はこの座面を1脚40分で編むとか、1日で24脚編むとかかいてあるのですが、信じられません!私ですとあまり慣れていないせいもあり4時間かかりました。かなり力をギリギリとかけて編んではいます。せめて2時間くらいでやらないと採算が合わないかも。
 これを3万円台で売りたいと思っているのですが、、、いかがでしょうか?

ジェローム・デュケノワ氏的草刈法

2011年06月09日 | 動物
 今日は尾籠な話です。すいません。

 工房の庭は草が茂っています。



 写真のススキの茂みに男性の特権的排尿をして一晩立つとアーラ不思議!



 草が消えています。

 最初は原因が分かりませんでしたが、鹿が来て食べて行くのです。今ではわざとあちこちの草にかけて草刈の手間を減らすのに役立てています。鹿は毎晩のように現れます。仕事が終わって外に出るとそこにいて、しばらく見つめ合ってしまうこともしばしば。雨上がりの後には足跡も残っています。山にライトを向けると目が何対も光っています。鹿の目は他の獣に比べて離れているのですぐに鹿と分かります。自転車で走っていて並走してしまうこともあります。
 先日はこんなものも食べていました。



 これは庭に生える漆です。鹿はかぶれないのでしょうか?



 これは庭に落ちてるウンチです。(♪つんつんつーん黒豆よー♪)

 はっきり行って鹿は増えすぎです。害獣です。近所の人たちはネットやとトタン板で囲いを作ってその中で畑をしています。電気柵を山の端に廻らせたりもしています。私のおしっこが鹿を呼んでいるなら迷惑なことですね。



シロアリ群舞

2011年06月06日 | 
 今日も晴れましたね。
 10時頃でしょうか。ふと外を見ると、逆光の中、たくさんの羽虫が飛んでいるのが見えました。青い空、緑の森を背景に、きらきらした羽が飛び立つ景色はまことに幻想的であります。しかしその正体はシロアリでありました。



 工房の外に端材が積んである、そのあたりから渋谷のスクランブル交差点の若人がごときゾロゾロとシロアリの大群が地面から這い登ってきます。なぜか幼虫も何匹か混ざっています。それらが高みに達すると躊躇なく飛び立ってゆきます。家を食べると嫌われる虫ですが、森では木質を分解する大切な役割があるのだと思います。その飛んでいる景色、肉眼では見事なのに、とても私の腕とカメラでは撮影できませんでした。
 一時間ほどしてまた見ると、もう一匹もいませんでした。気のせいか、ツバメが高く飛んでいました。