ヤマアカガエルの産卵に春を知る日

山里の日々の生活と自然、そして稼業の木工の話

今年の蛙

2015年01月29日 | 日記
1月27日、蛙が池に来ました。




まだ雪がありますが、暖かい日だったので。
ケロケロ鳴き声がしますが、近づくと姿を隠します。
産卵は確認できなかったので、オスが来ただけなのでしょう。

このブログの表題ですので、ご報告。








お客様の都合でブログに載せられない仕事をしばらくしていました。









以下はだいぶ前の写真ですが、、、、





1月15日の雪。




降りしきる。







翌日、雪かきを持って徒歩で工房に行きました。





木に雪が着いて、日が当たるとぱらぱらと落ちてきます。







河原に行ってみました。




浅瀬に落ち葉が積もって、氷が張っていました。








今はベッドを作っています。





ベッドの部材はひたすら長い。

藤の実

2014年01月30日 | 日記
日中、冷たい北風が吹き荒れて、夕方には止みました。

風は止んだはずなのに、工房に迫る山の森からはポキポキと小枝が折れるような音が聞こえてきます。
庭に出て耳を澄ますと森全体からその音は響いてきます。
鹿が歩いていて枝を踏みしめる音なのかと思いましたが、音は木の梢から聞こえてきます。
そして時折、屋根にカラカラと何かが落ちてくる音も聞こえます。
屋根の上には木の枝はかかっていないので、小枝が折れて落ちてきているのではないはずです。

これは怪奇現象?天狗でもいるんじゃなかろうか?


しばらく原因が分からず、不思議でしたが、ある本を読んで疑問が氷解しました。


鴇が刻むかたち ~樹木から集落まで~  奥村昭雄




音の正体は藤の実でした。

以下は本の内容と私の経験からの話です。



藤の実は冬に乾燥が進むと鞘が割れ、捻じれる力を内包した鞘が数十メートルの距離まで実を飛ばすのだとか。

なるほど、乾いた北風が吹いて、その風がやんだ後も乾燥が進んだ鞘が次々と弾け、
かなり離れた私の工房の屋根に種を飛ばしていたのがあの音の正体だったのです。







こんな感じに藤の実がなっていますもの。





そういえば、昨年は見事な藤の花の当たり年でした。

2013年5月14日







藤つるの下に行くと、なるほど鞘がたくさん落ちています。







脚立に載って、いくつか鞘を収穫してみました。
とても硬いもので、仕事で使う小刀も刃が立ちません。

クルミを割るような要領でベンチで挟んでみると、
パカッと割れて、割れはじめるとすごい力で鞘が弾けてしまいます。
この力で種を飛ばすのですね。






割れました。種が並んでいます。






しばらく置いておいたら捻じれてきました。






本にあるように、炒って食べてみたらおいしかったです。
酒のツマミによさそう。お酒は飲まないけど。
たくさん食べると毒だそうです。



この本を手に取ったのは、奥村氏の下記の本が私の座右の書だからです。


樹から生まれる家具


奥村さんはおととし12月に亡くなりました。
安らかにお休みください。

梅雨の山

2013年06月18日 | 日記
今年も蛍が飛び始めました。天然の蛍です。
いつもの年より早いでしょうか。
仕事帰りの楽しみに眺めています。




蛍の飛ぶ頃にはホタルブクロが咲きます。





何日か前ですが、雨の中、4時ごろ山を見たら鹿が木の葉を食べていました。




鹿が多いとはいえ、そんな明るい頃から見かけるということはあまりありません。
しきりに後ろ立ちして桑の葉を食べています。
袋角の、大きな雄鹿です。
よくみると、右の前足が無い。

罠の猟もやっているので、それにかかったのかも。


怪我をした野生動物が警戒心を解いて人になつくという話を聞いたことがあります。
体が不自由になってこの鹿も大胆になっているのでしょうか?
先日も病気の狸が真昼間からうろうろしていました。








工房に入り込んだ、イトトンボ(オオアオイトトンボ?)
緑の光沢が綺麗です。
小さくて繊細なトンボ。
撮影後、放免。







草叢で鳴いているバッタはこれ。(ヒナバッタかな)
後ろ脚をシャカシャカして鳴いています。
鳴いているとメスがやってきて交尾をしてました。







栗の花が咲き始めました。



アップで撮ったら結構綺麗な花でした。







これはクルミ。もう実が付いています。








葉っぱはクルミに似ているけれど、これはウルシの花。







工房の戸口の真上に蜂が巣を作ってしまいました。
やはり落とした方がいいのか、共存できるのか、思案中。







桑の実がおいしく生っています。
この歳で桑の実を摘むのはちょっと恥ずかしい。




桑の葉の裏にアオツノカメムシの幼虫がいました。
卵を産んだ後、母親がずっと寄り添って世話をするカメムシです。
カメムシは幼虫が1齢、2齢と脱皮するたびに姿や模様がガラッと変化するので本当に見ていて面白い。
お母さんが子供を世話する姿もいじらしい。
みなさん嫌わないでください。








雨が降らないうちに完成したベンチを庭に出して撮影。




座ったらこんな感じ。








少し晴れた。
綺麗な雲。
でもすぐ曇る。


藤の花の当たり年?

2013年05月14日 | 日記
今年は藤の花がすごい。









もちろん藤は他の木を伝い登って繁茂している訳ですが、
「これ藤の木?」というくらいその木に紫の花が咲きみだれています。
そんな木が何本もあると山全体が紫色になるくらい、藤の花がみごと。
夜になると甘い匂いが立ち込めて、蜜の中でもがいているような気分になります。


山に暮らしていると、自然は毎年違った表情を見せます。
何かの植物や動物が大繁茂大繁殖したり調子が悪かったりします。
その時の気候など、何らかの条件で変動があるのでしょう。
でも極端なことにはならず、その振れは元に収束していきます。

藤が木に絡まったままの様子を見て、山が荒れてる、と山の人は言います。
人手があるときは木の生長を阻害する藤などはどんどん切ったのだと思います。
なるほど、眺めると、杉の植林にも随分藤が咲いています。
やはり過疎なんでしょう。





藤の花を撮っていたら、工房の裏山の裾に鹿が死んでいるのを見つけました。





雄の鹿。見た感じ100キロくらいありそうです。
烏が来て騒いでいる。つついている。

この辺りでは畑の被害を防ぐためにネットを張っています。
そのネットに鹿が引っ掛かって死んでしまう。
あるいは何日も逃げることもできずにいる。
そんな死を覚悟した鹿の目は、見たこともないような闇をたたえていました。





仕事話。

こんな家具を納品しました。本棚です。




階段の壁一面を覆う本棚です。
塗り壁や無垢の梁などを使った素敵な雰囲気のお宅なので、
その雰囲気を壊さないようにデザインしたつもりです。
ぴったりきっちりしたものはそぐわないし、施工も難しいので、
わざと段々に箱を作り、抑揚を付けました。

お客様が本を入れながら棚板の位置を決められるとのことでしたので、
棚板は入れずに写真を撮りました。

本が入ったらまた見にお伺いしてみたいです。



GWの情景

2013年05月05日 | 日記
大型連休、通常業務中。






自宅から見上げる高反山(たかぞりやま)。標高1131m。
山頂付近はまだ緑が薄く、桜が咲いています。






通勤路から見下ろす河原にキャンプ客がたくさん来ています。
まだ冷たい水に果敢に遊ぶ子供たち。






地元のお祭りにいた村の特産のイノブタの子。
ウリボウ。
重さを当てたら何かもらえるという趣向らしい。





通勤路の情景。





藤が咲き出しました。






胡桃も咲き出しました。






道端の崖では山吹にかわってウツギが咲き出しました。
別名卯の花。
まだ夏は来ないよー。











立派な蔵。
薪炭業が盛んだったころのものだそうです。







右横書きの「タバコ」屋。凝ったショウケース。
今はやってません。







やはり右横書きの看板。いい感じですよね。
いつまで右から書いていたのでしょうか?戦前?
こちらも営業はしてません。








倉庫に貼ってある看板。
これは「アサヒ印トタン板」が正しいのではと思います(笑)。







子供が散歩に行き、畑で拾ってきた黒曜石の矢じり。
自宅の上の平らは教科書に出てくるような典型的縄文時代の住居跡らしいです。








日暮れ時、池越しに見た私の工房。
夕食に使うセリを「カエル池」で摘む。
鹿に食べられてしまい、セリもあまり生えていません。
20年ほど前はここにフキがたくさん生えていたのですが、
それも鹿に食べられて絶えてしまいました。