ヤマアカガエルの産卵に春を知る日

山里の日々の生活と自然、そして稼業の木工の話

大きな扉の制作

2016年04月29日 | 木工
どんどん季節が進んでいきます。

写真を撮ってしばらく温存していると、もう実際の景色とは違ってしまいます。





桜はやはりヤマザクラ。

通勤路の集落の間から見上げた山。
新緑に交じってサクラの開花が山肌をだんだんと登っていくのが楽しみです。
でもこれは4月20日の写真。






工房の裏窓から見えるのはヤマナシの花。
真っ白で花が多いのが特徴です。









作ったもの。





群馬の森クラフトフェアでご注文いただいた携帯用靴ベラを作りました。
材はサクラ。





同じ方から木べらの注文も。
左利きなので左右対称で、柄に穴を開けてとのこと。







ご近所の方のご注文の棚。

一歳になるお孫さんが物をいじるので、棚を作っていろいろなものをしまえるように。





コンセントがここにあります。









玄関にある大きな靴用のキャビネットの扉を作りました。

お宅を作った時のフラッシュの扉と取り換えるお仕事です。




高さが2.3mほどもある大きな扉です。

普通の材は2.2mほどしかないので、長さが3mの良い材を手に入れました。

その材の山から真っすぐな板をより抜いて作ります。



しかしその材は46mm厚ですが作る扉の枠は20mm仕上がりです。

すべて削ってしまうのはもったいないので鋸で割いて部材を作ります。


しかし、20mmの物を作るのにいきなり20mmに割いても上手くいかないのが木という素材です。

厚い材を薄く割くと必ず反ります。



そこで30mmに挽いてみました。

反っても10mm削れば何とか平らに上がるであろうという読みです。






しかしこんなに狂ってしまい、とてもこのままでは20mmに上がらない材が出来てしまいました。

そこで熱をかけて直すことにしました。






ストーブの天板で炙ります。






機械の口に突っ込んでギューっと狂いを戻すように体重をかけて反らします。






このくらいには矯正できます。










出来た扉を並べてみました。






自画自賛ですが、ちゃんと仕上げた無垢の木とは綺麗なものだと思います。





こんな取っ手。
材はブラックウォールナット。




これを仕込みにお伺いすれば完成です。

ちゃんと収まるか、終わるまではどきどきです。








いろんな木取

2016年04月14日 | 木工
今、村は桜吹雪です。




工房の横の川に沿ってソメイヨシノが植えられています。

心なしかこの時期はそこを散歩する人が多いです。








畑のあぜ道を歩いていたら、蛇がにょろにょろと。
シマヘビでしょうか?

びっくりしますよね。よく見るとかわいいのに。

つついたら、がぶ!っと反撃されました。

しっぽもプルプル振って威嚇されます。








このくらいの新緑が大好きです。

毎日どんどん芽が出てきて景色が変わっていきます。








オタマジャクシも大きくなりました。
ヤマアカガエルです。







今頃咲いているのは在来種のカントウタンポポ?です。
ガクが巻いているのは外来種のセイヨウタンポポ。

もう少したつとセイヨウタンポポばかりになります。









一週間ほどずっと、木取ばかりしています。

作るものの材を切って揃える作業です。



全部で8本ほどの家具の材です。

これから2~3か月の仕事分になります。








これはケンポナシという木です。

ちょっと赤っぽくてどこを切ってもギンというキラキラした木目が出る木です。







これはクリ。








サクラの板に散弾銃の弾が入っていました。

年輪を数えたら、伐採より40年ほど前に入ったもののようです。








材をこれからかかる順番と反対に積み上げました。

屋外にあった材を寸法に切って屋内に入れて乾燥をさせる意味もあります。




今年は材をなるべく買わず、在庫の材を使って仕事をするようにと考えています。

在庫品の点検になりますし、お金の回収にもなります。



今週末は群馬の森クラフトフェアに出展します。

木取った家具の制作はそのあとから始めます。