ヤマアカガエルの産卵に春を知る日

山里の日々の生活と自然、そして稼業の木工の話

猫棚の制作 その1

2015年02月10日 | 木工
お客様とキャットタワーを作るご相談をしているうちに、猫の登れる本棚を作ろうということになりました。


調べてみると、世の中の人たちは猫のためにいろんな家具を誂えています。


猫本棚




置き場に合わせてのサイズなどはお客様から指定がありました。
部屋の隅にL字に置きます。
猫が登っていって天板で昼寝をするような構造です。

まずは私の方からいくつかのご提案をしました。
平面図も描きましたが、ここでは3D想像図だけ載せます。








左手の棚はふつうにCDなどを置くためのものです。

壁の穴を潜り抜けながら階段状の棚を登っていくもの。

これですと、ほとんど猫の経路にとられて物を置くスペースがありません。






棚板に穴を開けてそこから二階、三階と登っていくもの。






棚板に階段状に出っ張りを作り、その階段をぴょんぴょんと猫に上ってもらうというもの。

出っ張りが人間にはやや危険かも。
収納力はほぼ100%ですな。





これらの提案のあと、「もっと遊び心が欲しい」「中国の飾り棚みたいなものがいい」などの要望があり、また知恵を振り絞りました。








外階段付き!

見た目にも抑揚ができてよいのでは?






外階段、テラス、ステージ、ハンモック付き。

どう?

ハンモックはそこで寝ている猫を下から見上げてみたいとのことです。





さらに、この時点で、もっと曲線のあるものが欲しい、とのご要望がありましたので、







棚板をほぼすべてアール付きにし、奥行も250mmから最大400mmまであるプランに。

普通ではこんな棚板では前が重くて前に倒れてきてしまいますが、L字に棚が付いているので大丈夫なはず。
壁にも固定します。

ここまで凝った棚を作ったことがないので、どのようにまとまるのかがやや不安です。





ほぼこのプランで決まり、ちゃんとした図面をお送りして確認していただいたところ、
なんと右側に出っ張っているテラスに電燈スイッチが干渉することが判明しました。
このテラスはかなり楽しみでしたので、当惑しましたが、諦めるしかありません。





このような形に変更しました。

この丸い棚は奥行が400mmで、すぐ上の棚は250mm、
この奥行の150mmの差が階段となって猫が上に登る階段となるはずです。



こうして20枚以上の図面を描き、2ヶ月間やり取りを重ねて、プランは完成しました。
こんなに練ったものを作るのは私もとても楽しみですが、不安もあります。




何しろ猫が本当にこの棚を登って、お気に入りの場所となって寝てくださるのであろうか?

見向きもしてくれなかったらどうしよう、、、




この棚が成功した暁には、世の愛猫家から注文が殺到するやに違いないと妄想しています。








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1 コメント

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ご安心ください (Motoko)
2015-05-01 11:14:34
注文した者です。
こんなにいろいろ苦労を掛けて、申し訳ありませんでした。特にテラスの計測ミスは痛恨です。
ごめんなさい。
でもおかげさまで、猫がふんふんくつろいでいます。
眺めも大変よく、本当に素敵な棚です。
以前からずっとそこにあったようにしっくりしています。
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