夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

今年観た映画50音順〈や行〉

2006年12月30日 | 映画(や行)
《や》
『やさしくキスをして』(原題:Ae Fond Kiss)
イギリス・ベルギー・ドイツ・イタリア・スペインの合作。
スコットランドのグラスゴー。
カソリックの高校の音楽教師ロシーンは
パキスタン移民二世の生徒の兄カシムと恋に落ちる。
しかし、ロシーンには別居中の夫がおり、
また、厳格なイスラム教徒であるカシムの両親は
異教徒との結婚を絶対に許そうとしない。
愛を選べば家族と別れることになり、
家族を選べば愛を手放すことに。
宗教や移民社会のしきたりの問題はむずかしい。
いろんなことを教えてくれる映画に感謝。

《ゆ》
『ユニットバス・シンドローム』
別れた彼女を忘れられないフジモトは
トイレの天井裏に彼女との思い出の品の数々をしまい込んでいる。
そんな彼を元気づけようと、友だちのダイスケらが宴会を企画。
ダイスケの家を訪れたフジモトは、ついついトイレの天井裏を覗いてしまう。
そこにはシノハラという女性がたたずんでいた。
彼女は数年前にその部屋で自殺した女性の幽霊。
シノハラは過去に未練があって成仏できないらしい。
別れた彼女に似たシノハラを放っておけず、
フジモトはシノハラを外へ誘い出す。
語り合い、行動をともにするうちに、未練がどこかへ飛んでゆき、
ふたりの気持ちが少しずつ晴れやかになっていくのがわかります。

《よ》
『歓びを歌にのせて』(英題:As it is in Heaven)
スウェーデンの作品。
世界的に有名な指揮者ダニエルは体調に異変を来し、引退を決める。
ひっそり余生を送ろうと大昔に過ごしたことのある小さな村へ。
ところが、村の聖歌隊の指導を依頼され、断れなくなる。
聖歌隊は順調に上達しているかに見えたが、
男性がひとり現れただけで変わってしまうのが閉鎖的な村。
ダニエルに声をかけられた女性は舞い上がり、
嫉妬心を抑えきれない女性も出てきます。
暴力亭主が歌の練習中に乗り込むこともあれば、
牧師は自分の妻がダニエルに恋しているのではないかと疑ったり。
小さな村では昔から人間関係が変わらず、
幼い頃にいじめられていた者は大人になってもいじめられ、
その状態が聖歌隊にも持ち込まれたり、とにかくトラブルだらけ。
著名な人が余生を静かに送ろうとしてそうは行かなくなるというのは
前述の『ムースポート』と同じですが、こちらはお笑いはなし、超真面目。
ラストの歌声の溢れるシーンは圧巻。

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