夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『セッション9』

2003年01月17日 | 映画(さ行)
『セッション9』
監督:ブラッド・アンダーソン
出演:ピーター・ミュラン,デビッド・カルーソ,ジョッシュ・ルーカス他

「サイコ・スリラー」とジャケットに書いてあったので、
ホラーが苦手な私でも大丈夫かと思ったら怖かった!

マサチューセッツ州に1800年代後半に設立され、
いまは世界有数の廃墟となっているダンバース精神病院跡で
実際に撮影された映画。1984年に閉鎖されたそうです。

廃墟と化したこの病院を役所として建てなおすため、
石綿(アスベスト)除去作業に訪れた男たち。
廃墟を見上げて「薄気味悪いな」という彼らの言葉を聞いたとき、
私は「そうでもないがな。空は青いし、綺麗な建物やんか」と思いました。
しかし、薄暗い建物の中に入り、
精神病患者が座っていたであろう椅子が部屋の中央にポツンと1脚、
映しだされたときに「ひょえ~」となりました。

暴力性を抑えるためにおこなわれたロボトミー手術の器械、
ほかにも治療という名のもとの拷問道具らしきもの、
患者の番号のみが記された建物裏の墓地、
多重人格者のセッションの録音テープなど、
気味悪さがどんどん迫ってきます。

少しずつ心理状態を狂わせていく主人公。
じゅうぶん怖いのですが、
心に隙間があると誰でもこうなるかもしれんと言いたかったのかと思うと、
ちょっと説得力にかけるかなぁ。

ホラーとサイコ・スリラーのちがいって何でしょう。
私にはじゅうぶんホラーな映画でした。ごわいぃぃぃ。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『パルコ フィクション』 | トップ | 泣ける映画がいい映画 »

映画(さ行)」カテゴリの最新記事