夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ソラニン』

2010年09月06日 | 映画(さ行)
『ソラニン』
監督:三木孝浩
出演:宮崎あおい,高良健吾,桐谷健太,近藤洋一,伊藤歩他

浅野いにおの同名漫画の映画化。
何を観に行ったときだか忘れてしまったのですが、
上映前の劇場ロビーで、『告白』の文庫本に読みふけっていたら、
本作の予告編がエンドレスで流れ始めて、
ほとんど鬱陶しいぐらいの気持ちになったのを覚えています。(--;
先週末からレンタル開始。

都内の会社に勤務するOL2年目の芽衣子。
大学時代、軽音サークルで知り合った種田とつきあって6年。
ふたりは多摩川沿いのアパートで同棲中。
なかばヒモのような生活を送っている種田。

同じくサークル仲間だったビリーと加藤。
ビリーは実家の薬局を継ぎ、加藤は留年を繰り返して今も学生の身。
種田、ビリー、加藤の3人は、メジャーデビューを夢みながら、
“ロッチ”という名前でバンド活動を続けている。

仕事に嫌気が差して悶々としていた芽衣子は、
種田のある言葉に救われて、思いきって辞表を提出。
ところが、芽衣子が本当に辞めると予測していなかった種田はうろたえる。

今度は種田のほうが悶々とし、音楽から逃避するようにバイトに励む。
それを芽衣子から指摘された種田は、バイトを辞めてレコーディングに集中。
デモCDを完成させると、いくつかのレコード会社に送付。
もし、これでチャンスが巡ってこなければ、音楽をあきらめることを決意する。
しかし、あまりに承諾しがたい話が持ちかけられた以外は無反応。

アパートを出たまましばらく戻らなかった種田からようやく連絡があり、
帰りをまちわびる芽衣子と仲間たち。
ところが、種田はバイク事故に遭って帰らぬ人となる。

ちょっとオシャレな構成にこだわったのか、
間に挟まれる、時間をさかのぼった長めのシークエンスが、
前後をわかりづらくして、あまり親切ではありません。

宮崎あおいはめちゃめちゃかわいくて、
彼女のファンなら気に入ることはまちがいなし。
彼女のための長編PVと言っても過言ではないような。

ただ、それでも、いいシーンはたくさんあります。
学生時代に音楽をやっていた人なら、懐かしさでいっぱいになるでしょう。
ビリーと加藤を演じる桐谷健太とサンボマスターのベーシスト、近藤洋一が
とてもいい味を出しています。

薬局前のカエルをポストだと思って手紙を投函しにくるおじいちゃんと、
種田の父親役で登場するチューリップの財津和夫には泣かされます。

ゼロとゼロで無限大。

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