夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『インヴィンシブル 栄光へのタッチダウン』

2007年04月19日 | 映画(あ行)
『インヴィンシブル 栄光へのタッチダウン』(原題:Invincible)
監督:エリクソン・コア
出演:マーク・ウォールバーグ,グレッグ・キニア,エリザベス・バンクス他

今週観た、「ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ提供、スポ根」、その1。
ディズニー提供となれば、安心度大。
ここは泣くところですよ!というところは音楽で盛り上げ、
そこまでご親切に言うてくれんでもと思う作品も多いのですが、
本作はいたって控えめ、しかし、ジワ~ンと胸に沁みる。
なんでこれが日本では未公開なの?と唸った良作。
これまた「実話に基づく」なんですけど。

1976年、不況の波が押し寄せるフィラデルフィア。
明るい話題を見いだせない人びとが夢を託すのは、
NFLの地元チーム、イーグルス。
しかし、イーグルスは勝利に見放されたままシーズンを終える。

ファンが不満の声を募らせるなか、
来シーズンの新監督として就任したディック・ヴァーミールは、
話題づくりの意味もあって、プロチームとしては異例の、
公開オーディションの開催を決める。

さて、失業中のヴィンス・パパーリ、30歳。
貧困生活に嫌気がさした妻にも逃げられ、
近所の店でバーテンダーとしてわずかに稼ぐだけ。
楽しみといえば、店に集まる仲間たちとの草フットボール。

ある日、店のテレビで公開オーディションのニュースが流れる。
「お前は誰よりも走るのが速い。受けてみろよ」と勧める仲間たち。
イーグルスの大ファンであるヴィンスにとっては、
そのイーグルスの選手たちと一緒にプレーするなんて夢のまた夢。
所詮、自分は草チームのメンバー。
父親にも「高望みをするな」と諭され、無謀なことだと思いつつ、
あのスタジアムに立てるチャンスがわずかでもあるならと、
オーディション会場に足を運ぶのだが……。

正真正銘のアメリカン・ドリーム。
本気か冷やかしかわからないような、
信じられないぐらい大勢のオーディション参加者中、
ヴィンスはただひとり、監督の目に留まります。
不屈の精神、ここにあり。

くじけそうになったとき、
自分の背番号のシャツを着たチビっこにグッとくる彼の目。
雨の中、草チームに戻って泥んこになってプレーする彼の姿。
何があろうとも彼を応援し続ける仲間の顔。
たったひとつのスポーツチームが人びとに与える夢と希望。

派手すぎず、感動を強いることもなく、静かに熱い。
スポ根はこうあってほしいと切に願います。

せやけど、今日の阪神、何なのよ。
現在、夢も希望もぶった切り中。(T_T)

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