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南英世の 「くろねこ日記」

硬式テニス


硬式テニスを始めたのは、三国丘高校に勤務していた40代の時である。テニススクールに2年間通い、生徒と合宿に行ったりもした。しかし、テニスひじや体力的な限界から、さほどうまくはならなかった。

今年の4月に久しぶりに娘とテニスをした。その時、たまたま知り合ったTさんからテニスのお誘いを受けた。全く知らない人なので気後れしたが、健康のためという思いもあってお受けした。聞けば、Tさんは77歳、もう一人のIさんは74歳とのこと。

ところが
ところがである。

二人ともうまいのだ。
年齢を感じさせないタフさもある。
ラリーをしていても、こっちが息が上がって心臓がバクバクしているにもかかわらず
悠々としている。
不整脈の持病があることを伝えて、適当に休ませてもらった。

休憩中にいろいろお話をしてみると
Tさんは、テニスの著書が6冊もあり、テニスのコーチとしてたくさんの選手を育てたほか、テニス協会の役員もなさっていたとのこと。
一方のIさんは、元大阪府チャンピオン。

うまい通りだ。


Tさんが早速申し出てくれた。
「南さん、バックの練習をやろう」
私がバックハンドを苦手としているのをすぐ見抜いて、特訓を申し出てくれたのだ。
まずは基本となるグリップの握り方から。
両手打ちの場合は、右手の小指と薬指は遊ばせてグリップを握らない。
そして、ほとんど左手1本で打つ感じで右手は添えるだけ。
ラケットは振り切る。

打つ瞬間までボールの下半分を見つめる。
普通の人はボールの上半分を見るが、下半分を見つめる。
見つめるというのは、普通は "look" という単語を使うが、"look" ではなく"gaze" が正しい。
いままで、打つ瞬間は打ち返す相手のほうを見ていたが、それは間違い。
たしかに錦織選手のプレーを見ていても、打つ瞬間(打った後まで?)ボールを見ている。
相手なんか見る必要はない。
ボールは勝手に飛んでいく。
ボールはネットの4メートル上を狙うこと。
バックハンドの場合はクロスに打ち返すこと。

次々に球出しをして一球一球アドバイスをしてくれる。
いいコーチはほめ上手でもある。
ときどき、「スコーン」といい感じでクロスに決まる。
いままでにない感触だ。
なるほどと思う。


フォアハンドも習った。
左手でボールをつかみに行く感じで打つ。
伊達選手も時々やっているとのこと。


もう少し早くこういう出会いがあったら、もっとうまくなっていたかもとマジで思った。
来る途中で買ったポカリスエットが、あっという間に空っぽになった。
休憩中にごろんと仰向けになって見た木漏れ日がきれいだった。

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