ハリネズミの憂鬱

みなさま、ごきげんよう。このような姿で申し訳ありません。

わたくし、この家に住むハリネズミ（非生物）です。

以前、少しだけこちらの蓮様にご紹介いただきましたが、
何を隠そう、わたくし、この家に来てからもうかれこれ１５年は経っております。
あれはそう、遠く離れた異国のお店で買い求められた後、はるばる空を飛んで参りました。
今思えば、それが苦労の始まりだったのです…。

しばらくは穏やかな日々が過ぎて行きましたが、数年前、蓮様がお出でになってからというもの、
わたくしは数々の無謀な要求にお応えしなければならなくなりました。

このような添い寝はお安い御用です。



枕にされても耐え抜く自信はございます。


（ジロリ）　　　ええ、耐えてみせますとも。

時に蓮様はお怒りのあまり、わたくしをくわえて放り投げたりなさいます。
その挙句、部屋の隅に落っこちて第一下僕の人間に探されることもしばしばです。

またある時は、ご機嫌伺いのために体にマタタビの粉を振りかけられることもございます。
それでも、ここでの暮らしは悪くはない…と思っていたのですが…。

突然、またもや手荒な坊ちゃまのお世話を任されてしまいました。



（ガウガウ）


（ガウガウがぶーっ！）


これ以上耐えられるかどうか、わたくしにもわかりません。
この頃は、気がつくとお暇をいただくことばかり考えるようになりました。

キミにやめてもらっては困るんだよ。Ｍｒ.ヘッジホッグ。（ミミ助）

応援ありがとニャ。　　　　　　こっちもポチってニャ。