カナダ・エクスプレス

多倫多(トロント)在住の癌の基礎研究を専門にする科学者の自由時間ブログです。

小さな杉の木

2013年05月20日 | カナダ
この週末は月曜がビクトリア・デーでlong weekendとなりました。年間を通して数少ない花火遊びが許可されている日で、昨夜も花火の音が鳴り響いていました。

朝ナナちゃんの散歩に出かけると、近所のYさん親子が杉の木の赤ちゃんを、谷におりる坂道に植樹していました(写真)。Yさんは自身でBONSAI(盆栽)も手がける方で、五十年近くこの界隈に住み、この土地をこよなく愛しておられるかたです。皆が使う坂道をいつまでも木でおおわれた素敵な小道にしておきたいのだと思います。その郷土愛に乾杯です。

そういえば、私の友人の東京荻窪在住のKさんもこれと似たようなことをされていたのを思い出しました。十年以上も前の話ですが、ご自宅近くの魚屋さんで一緒に買い物をして、神田川の支流を歩いていると、Kさんは買ったばかりのシジミのビニール袋を取り出して、どんよりと濁った川にばらまかれました。これを見て私は驚きましたが、話を聞くと、昔はこの川でシジミがたくさん取れたのだそうです。そんな川にまた戻ってほしいという願いが込められての行動と知り、なんという郷土愛かと思いました。

カナダでも日本でも、世界中のどこでもその土地、その土地に長く住んでいる人々はその場所を愛するようになります。そしてその土地をいつまでも昔のままにしておきたいと思うのですね。その心は、万国共通のようです。

散歩の間に、こういう人が近所にいることを知り、温かい気持ちにさせてもらいました。


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1 コメント

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Unknown (umeruda)
2013-05-21 21:29:27
そんなやさしい気持ち、うれしいですね♪
その木はひょっとしたら松の木?
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