トリダシ

『トリダシ』　本城雅人　読了

～ドライチ入団で活躍したベテランのエースから
引退の独占スクープを託された女性記者の香織。
だが満を持して書いた原稿は、なぜか翌日の紙面には
掲載されずーー。
「とりあえずニュース出せ」が口癖の、
優秀だが敵も多いデスクの鳥飼に
部下たちは翻弄される日々。臨場感溢れる
スポーツ紙の熱き現場を描いた力作。～

もちろんのことフィクションなのだが
プロ野球のことをそれなりに知っている身としては
容易に思い浮かぶモデルとなってであろう人や球団

つくづく新聞記者という職業に頭が下がる
当たり前のように我が家に届く新聞
空白などあるはずもなく記事で埋め尽くされている紙面
これらを毎日欠かさず行うってことが
私にとってはすでにミラクル

一つの記事に対する責任や思い入れ
ライバル紙とのスクープ合戦
それでも最後は人なんだと思う
上司だったり同僚だったり取材相手だったり
他人との対峙の中でうまれてくるものが
自分の存在を救ってくれる
それが組織の良いところ

自分が誰かに救われているように
自分も何かの力になってたらいいな