090909

daily mikissimo

佳代のキッチン

2024-09-25 21:16:13 | 
『佳代のキッチン』 原宏一 読了

~十五年前に失踪した両親を捜すため、持ち込まれた食材で
料理を作る「移動調理屋」を始めた佳代。キッチンワゴンで
両親ゆかりの地を巡るうち、一風変わった注文やちょっとした
事件も舞い込むように。「ふわたま」「鮨天」「魚介めし」―
もつれた謎と、人々の心を解くヒントは料理の中に?そして、
徐々に明らかになる両親の秘密を追い、佳代が辿り着いた場所とは?~

ストーリー自体は若干出来過ぎ感アリ
それでも他人との関わり合い方がとても好み
同じ人でも見る角度を変えると異なって見える
そんな当たり前のことをきちんと思い出した

「料理は餌じゃないんですっ!」
あぁ、そうなの
人間の体は口にしたもので出来ているけれど
食べるってそれだけじゃない
同じものを食べても
食べ方(誰と、どうやって等々)一つで
心の満足度が大きく変わる

とか言いながら、納豆をパックのまま一人で食べる
我がの晩御飯
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大天使はミモザの香り

2024-08-22 20:24:33 | 
『大天使はミモザの香り』 高野史緒 読了

~音羽光子、四十二歳独身彼氏なし。
仕事はあまりぱっとしないが、アマチュア・オーケストラで
ヴァイオリンを弾く時間が幸福だ。光子の新しい“相方”は、
高校一年生の「逸材」小林拓人。演奏に参加した
レセプションから、時価二億のヴァイオリンの名器
“ミモザ”が突然消え、一緒にその謎を追うことになるが!?~

主人公の設定が好み
仕事はぱっとせずアマオケの2ndヴァイオリン奏者
そう、誰もがぱっとした人生を送るわけでなく
それでいいのと思わせてくれる

「誰もがそんなに輝いたり自分の殻を
破ったりしなきゃいけないのでしょうか?
なんにでも挑戦して、成功して、いつでも主役に
なろうとしなければいけないのでしょうか?
私はそうは思っていません。」
このくだりを読んで妙に納得

大人になってから私は本(小説)が好きになって
鞄の中に小説が入ってないと落ち着かないくらい
本を読みながら色んな人生を吸収し
色んな考え方を味わえるようになった
それでもまだまだアウトプットが苦手で
特に自分の“想い”を伝えることが出来ず
内に熱がこもったような状態によく陥る
だからこそ、自分の考えに近いものが文字に
なっているのを見ると心が解放されるんだ

「私の地味な世界の中で、私は自分に見合った
地味な努力をして、精いっぱい生きているのです。
それが私です。」
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幻想郵便局

2024-07-12 19:57:48 | 
『幻想郵便局』 堀川アサコ 読了

~就職浪人中のアズサは「なりたいものになればいい」と
親から言われてきたけれど、「なりたいもの」がわからない。
特技欄に“探し物”と書いて提出していた履歴書のおかげで
アルバイトが決定。職場は山の上の不思議な郵便局。
そこで次々と不思議な人々に出会う。
生きることの意味をユーモラスに教えてくれる癒し小説。~

癒しというかファンタジー
主人公アズサの行動とか考え方に結構同期はするけれど

ゾワっとしたりほんわかしたり
ちょっとつかみきれなかったな

人のうわさってあくまでもうわさで
その人の一面しか語られないことが多い
だから他人伝いに聞いたことを鵜呑みにしない
と、思ったよ

漫画みたいに絵が入るともうちょっと印象変わるかも
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銭売り賽蔵

2024-06-17 21:36:48 | 
『銭売り賽蔵』 山本一力 読了

~金貨や銀貨を、町民の間で使われる文銭に両替する銭売り。
深川でまっとうに商売をする賽蔵たちに対抗して、
亀戸にあらたに銭座が開かれることになった。
権力を盾にあらゆる手を使い、深川に食い込もうとする亀戸…。
真摯に得意先に向き合う賽蔵、そしてその気概に応える
大店の主人や仲間たち。商売とは、人と人のつながりとは、
思いやりの心とは…、しみじみと現代人に問いかける時代長編。~

久々の一力さん作品
時代ものは基本読まないのに一力さん作品だけはすーっと入ってくる

時代が進んで色んなことが自動化やAI化されたとしても
最後はやっぱり人と人のかかわりだと思わせてくれる
目に見えない心意気とか思いやりといったものさえ
見える気がするほど
今の時代に絶対的に足りていない要素が確かにそこに

「身寄りやらカネやらを失う怖さを持たない者が、
高いこころざしを支えに生きることの強さを、
この歳になって見た思いです」ってセリフに
どれだけ勇気づけられたことか
そしたら、その一文が解説にも載っていて
私だけじゃないんだって

また一つ、心の栄養補給が出来ました
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機長からアナウンス

2024-05-19 19:20:25 | 
『機長からアナウンス』 内田幹樹 読了

~旅客機機長と言えば、誰もが憧れる職業だが、
華やかなスチュワーデスとは違い、彼らの素顔は
ほとんど明かされない。ならばと元機長の作家が、
とっておきの話を披露してくれました。
スチュワーデスとの気になる関係、離着陸が難しい空港、
UFOに遭遇した体験、ジェットコースターに乗っても
全く怖くないこと、さらに健康診断や給料の話まで――
本音で語った、楽しいエピソード集。~

スチュワーデスと言っている時点で結構な年代物
それでも航空業界の裏話的な部分は変わらないだろうから
乗り物好きとしてはそれなりに楽しかったわ

どこの業界もAIだの自動化だの言ってるけど
その深層部分に精通する人が減っていくことに
大いに危機感を感じてしまう
今の自分が働く職場もそうだけど
新入社員は意義や過程もろくに教えてもらえず
「この時にこのボタンを押す」みたいな理解の仕方で
じゃあそのボタンが壊れたらどうするんだ?って
万が一のために時間を費やせないってことだろうか

それにしても大変な仕事ね、機長って

2024.4.25
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