ちび庭日記

借り家住まいのちいさな庭の植物達を中心に、身近に感じたことを載せてゆければいいな~と思っています…(^_^)。

あけましておめでとうございます。

2010年01月01日 | 滋賀

大雪になりました新年、皆様いかがお過ごしでしょうか。


久々につれとともに実家に帰って参りました近江は湖北のお正月。雪に降り込められますと、いきおい行事は食べることのみ。カロリーオーバーもお約束。


ということで、ビボーとプロポーションを維持すべく(おおうそ)、これも久方ぶりの雪遊びエクセサイズとあいなりましてございます。





いや~、4、50センチくらいは積もりましたでしょーか。庭主が小学生の頃は、軽く1mは積もったものでございましたが。よ~こんな積雪の中を小中高と通学したものでございますにゃあ。


そーいや、小学校では近所の生徒でグループを組んで登校するのですが、振り返るとおとなしい低学年の子が一人消えてて、あわてて探すと路肩を踏み外してすっぽり頭まで雪の中にはまっていたりですとか(もちろんみんなで引上げましたヨ)。


途中の歩道橋の階段が雪ですっぽり埋まっていたのでみんなできゃあきゃあ言って登って、下りは面倒なので雪を固めて滑り台にして滑り降りたら、向こうからバイクで通勤してこられた校長先生に見つかって大目玉だったり。


いや~、おおらかな時代でしたあにゃ。





雪もほどよく積もりましたので、早速つくってみました。かまくら。


う~ん、おもしろい。いいねえ、かまくら。


いや~、なにがおもしろいって、こんな建材があったら、お庭づくりももっと楽し~だろ~な~、って。


くっつくでしょ。軽くつけても、数分すると氷のつぶが凍結してしっかりつくでしょ。削るのも自由だし、薄くすれば光が透けるし、多少重量の考慮はいるけど、かなり自在。


これで溶けなきゃ、おもしろいオブジェができるよな~。ファニチャーも自由自在。


まあ、溶けるからこそのつかの間のはかなさがいいんですけどね。





あんなに冷たかった空気が、雪が降るとふわりと暖かくなる。音も吸収されて静かな世界が広がる。


冬の豪雪地帯ならではの、庭の楽しみですねっ。





かまくらの中に雪うさぎ。今年も皆様にとって、良い1年でありますように~!

もうひとつの「日本の風景」

2006年11月23日 | 滋賀
といっても大した話では無く、前回の「田んぼ」続き、というところで。
田んぼを眺めていると、もう1つの風景を思い出します。

それは、庭主がまだ大学卒業したての頃。仕事で、世界の様々な国々から日本に研修に来た人たちを、北は北海道から、南は九州まで、実に様々な日本の産業を尋ねて引率していた頃のこと。彼らはいろいろと困難を抱えた国の代表でもありました。
年齢層も様々な彼らは、町を歩いているだけでも様々な反応が。

戦火の傷跡深い東欧から来た彼女は、ひたすら新幹線の窓の外を眺めています。「眠くないの?」とたずねると、うっとりするように呟いた言葉、「ライス フィールド」。なんて、なんてうつくしいのかしら。私は日本のこの美しい風景を一瞬たりとも見のがしたくないの。目をつぶるなんて、もったいないわ。

日本人の原点ともいえる伊勢神宮の神秘的な雰囲気を味わってもらおう、と、長い参道を案内すると、後ろの方に固まってなかなか付いてこないアフリカ組。「???」キリスト教徒の彼らとしては、「異教の聖地なんて!」ということだったらしく。

それとは逆に、京都の町を嬉々として歩き、お寺に入っては真剣に拝んでいるインドとスリランカ組。東の果ての仏様達は、どんなふうに見えたでしょう?

初めての雪にはしゃいだ後で、アフリカから来た彼女が結婚指輪を落した事に気が付いて大騒動になったのは、とある京都の大企業の工場の敷地内でした。

モンゴルの彼女は、ビルの会議室の空気が耐えられず、どんなに寒くてもしょっちゅう窓を開け放つ。「私は風がないとだめなの。」
海辺に来ると、ゆっくりと、おそるおそる、堤防に近づいて、いつまでもいつまでも、生まれてはじめての海を見ていた。

イスラム圏から来た彼の為に、訪問する先々でお祈りの場所を確保して回り、お祈りの時間になると、みんなで「西はあっちあっち!!!」と教えたり。

どうして日本の街は夜どこも早く店じまいしちゃうの!!!夜に騒いじゃいけないなんて、これじゃノイローゼになっちゃう!と詰め寄る南米組。

ハードワークで大変だったけど、庭主自身ももいろんな日本の姿を知って、また、世界中の様々な国のことを知って、ほろ苦くも楽しかった日々。イスラムの彼に言われました。「なんで君はもっと真剣に経済学を学ばないんだ。世界の沢山の人を救うには経済学が必要だ。」

頼りになるマレーシアの兄貴、折り目正しく心優しい中国の彼、愛妻家で元気いっぱいのオマーンの彼、とても陽気で繊細なパナマの彼女、おおらかな威厳に満ちたシエラレオネの彼…。幾つもの目が、幾つもの日本を、そして自分の国を見つめていた。

ユタカナニホンに住む庭主。なんでぞーえんや修行を?きっと今頃みんなかなりの地位に付いているはず。今でも、彼に、いや、彼らにうまく説明することは、たぶんできないだろうな~。でも、みんなのことは、忘れてないよ。今でも、直接、ではなくとも、すごく遠回りな道のりだけど、間接的に、関わっていると思っているから。

田んぼを見ると思い出す。もう1つの風景。

☆ 今日のちび庭気温:11~13℃ くもり
目の前の(よそのうちの)畑は大根があおあお。いいなあ~。でも、今年は白菜と大根が大豊作で廃棄が決まった農家もあるとか。なんて残念なんでしょう!!!せっかく丹誠込めたのに、ねえ。これを解決する経済&政治的手法はないの~???わかっちゃいるけど、桁違いの大金持ちだったら、ってつい思ってしまうのはこんな時ね。(^^;)

おさんぽにいこうよ

2006年11月22日 | 滋賀

私の耳は森の木の葉. 風の囁きを懐かしむ…ジャン・コクトーが海の民なら、私はどちらかといえば山の民なんだろうな~。

小さい頃は、いつも地元、滋賀の林や野原を歩き回っていた気がします。家の庭から続く林は明るく、愛する黒猫と木々の間を落葉を踏み締めて探険(我が愛猫はしょっちゅう自慢げに獲物を見せてくれました…)。まばゆく輝く朝霧、真っ白におりた霜、青々とした杉の葉の向こうに広がる、ミズナラの大木の梢で葉裏を銀色に光らせ、カラカラと鳴る枯れ葉。

派手な紅葉でこそなかったけれど、黄色く色づいた木々や、赤さを増していく蔦の葉、沢山のどんぐりを見つけながら歩くのは、とても楽しいものでした。

その向こうには秋には橙色の落葉、春にはピンクの花びらで埋まる、どこまでも続く桜の大木のトンネル。さらに向こうにはシイタケ林と、地面からてっぺんまで金色に染まるイチョウ並木。その彼方にあるのは、緑←赤や黄色の紅葉←枝ばかりとなったグレーの木々←白くきらめく冠雪と、上から下へと日々美しく衣を替えてゆく伊吹山。

その下には広大な田園がひろがり、姉川、天の川が滔々と流れてゆく。足を伸ばせば鴨の池。な~んて深い自然に囲まれていたのでしょうか。
薄の野原をかき分け、山茶花の泉で魚を探し、刈り取り後の稲株を踏みつぶし、神社の境内でクルミを拾う。葉っぱも、花も、鳥も、ぜ~んぶおともだち(と、かってに思ってた訳ですが)。

山の上の友達のうちまで、いくつもの坂道をひっしに自転車をこいで行くと、ある坂の途中で、登るに従ってすうーっと、霧の層に頭から足下へとすいこまれてゆく。
月夜には縁側からそっとはだしで庭に降り立ち、「本当に月明かりで本が読めるのか?」と試してみたり(読めたんですよね。これが。本当に明るかった)。

そんな、生活。赤毛のアンに負けず劣らず、ユメミルコドモだった私はプリンスエドワード島ならぬ、(今は近隣の市に合併されてしまった)伊吹町での生活を満喫しておりました。

今は…夢の空間だった林は松枯れで下生えが生い茂り、桜のトンネルは運動場となり、シイタケ林とイチョウ並木は切り開かれ、広い道路と駐車場に。昔ながらの田や泉は耕地改革で真四角に整地され。伊吹山ですら、石灰岩が捕れるために気候も変わるほど(?)削られて形が変わってしまいました。

もちろん、格段に生活は良くなリ、その運動場でフィールドホッケーの試合に明け暮れ、様々な恩恵を受けて今にいたる訳ですが。

秋は、あの楽しかったお散歩コースが無性に懐かしくなる季節なんです。がんばれ、滋賀の里山。いつか、どこかに、あんなお散歩コースを取り戻したいなあ。

なんでこんな話題になったか?そうそう、ご近所の、まさに滋賀でも有数の里山の町、余呉町で、核廃棄物処分場の話が持ち上がっているので(!!!)、余計に郷愁がそそられたのかも。そういえば伊吹町、廃棄物を資源化する「産業エコタウン事業」なるものが持ち上がり、どのような形になるものか、ちょっとどきどきしていたのですが、合併等状況が変わり、中止となりました。

財政、過疎化、経済発展。そして、美しき故郷を知らない子供達が増えてゆく。
たまにはゆっくり、おさんぽしようよ。

☆ 今日のちび庭気温: 7~18℃ 晴れ 
風邪がちっとも直りません。こまったねえ。そろそろ脱出したいとこ。やっぱり、「食欲の秋」にはしるだな。写真は去年の夏の実家近くです。(^_^)

魅惑の近江 ワンダフル・ゾーン

2006年11月15日 | 滋賀
朝晩と冷え込むようになりましたね。なんと悔しいことに、またまた風邪をもらってしまった庭主。はふ~。でも、今回は、お医者さんの薬がよく効いて、大分回復しました。

久々の松むしり。夏場は刈込みやら草むしりやらちょっと工事やら、ず~っと地面の仕事だったので、木に登ったのは考えてみると数カ月ぶりです。ここのお宅の松は、なんとも程よいところに枝がキープされてあり、とっても登りやすい木でした。葉っぱの質も固すぎず柔らかすぎず、むしりやすい。う~ん、いい子だ。やっぱり、毎年ちゃんとお手入れされてある木は作業がとってもしやすいですね~。

1日木に登っていると、夜になってもまるで船にのっていた後のように、ぼよよ~ん、ぼよよ~ん、と体が揺れているような気がします。登っていた時にはそんなに意識してなかったのに、筋肉はずいぶんがんばってたんだなあ、と、足を伸ばして体のお手入れ。これはやっぱり、バレエ・ストレッチ再開かな。

さて、先週は、ちょっと早かったけれど地元、滋賀の湖東三山&永源寺の紅葉を見に行ってきました。

改めて、滋賀も捨てたもんじゃない!と感動。もしかして、京都のお庭よりもいいのでは?な~んて!(まあ、数は勝てませんが。)信長の焼き討ちに逢うまでは、京都よりも滋賀の方がお寺が多かったという話も、うなづける気がします。訪れたお寺はいずれも、むかし西明寺300坊、金剛輪寺100坊、百済寺300坊の塔頭寺院があったとか…。そういえば、庭主の実家がある伊吹山にも、京極氏の居城もあった弥高百坊があったそうです。いまは笹が生い茂るのみですが。信長の安土城や長浜城なんかも考えると、今は静かな片田舎の滋賀も、昔の「近江」の頃はさぞかしきらびやかであったのでしょうね。

特徴は、京都の大きなお寺が割と平地に塔頭を構えているのに対し、どのお寺も山あいにあり、お庭が立体的であること。境内はどこももみじと苔が瑞々しく深く、石垣の見事な階段を、息を切らしながら登ってゆくと、その石段や木々の彼方に隠れていたお堂や塔が徐々に見えてくる。小川や庭に設えられた滝には滔々と水が流れている。木々の枝は伸びやかでそのまま山へと連なり、なにより眺望が素晴らしい!

なんだか、お庭の自体も、地形のせいもあってか、池の形1つとっても非常に変化に富んでいるのです。まだ紅葉は始まったばかりでしたが、それでもお庭を歩いて「次は何があるんだろう?」ってこんなにワクワクしたのは久しぶりの事でした。

西明寺では、苔に覆われた広い境内の一角にあったお庭がすっかりお気に入り。庭の小島の愛らしさ、向かいの立体的な石組みの豊かさ、そして、サルスベリの古木の見事な枝振り!ウチの仕事では、サルスベリは花が終わると枝元からばっさり丸坊主にしてしまうのがほとんどですが(いわゆるゲンコツ)、ここのは枝を選んで細かい先まで残してある!いいなあ~。こんな仕立て、いつかしてみたい。ゲンコツにすると、翌年立派な花がつきますが、団子状に咲いて枝先が重く垂れ下がっちゃうんですよね。ここのようにすれば、花の固まりは小振りになるけれども、自然な上品な咲き方になるそうです。

金剛輪寺。参道がとっても神秘的。でも。ながい。これは、お年寄りには過酷なコース。参拝するなら若いウチね、なんて口々にしゃべりながら登る。(途中までお車コースもありますが。)

息を切らしてたどり着いた庭園が、また素敵。「桃山」「江戸初期」「江戸中期」のお庭、と、建物の周りをなが~く続いていましたが、これまたなかなか面白い趣向。「桃山」の橋と灯籠の木訥としたかんじ、「江戸初期」の、お茶室も景にくわえた、滝の華やかなお庭、「江戸中期」の、しっとりとした紅葉と池の雰囲気をふんだんに生かしたお庭。石の1つ、紅葉の一点が見事に聞いています。

さらになが~~~~い参道を上り詰めてたどり着いた、三重の塔はもみじとサツキの刈込みが壮観でした。ぜえぜえ。来た甲斐があったもんだ。
そして、百済寺(ひゃくさいじ)。ここは、もう!素晴らしい!の一言。こんなお庭、見たことない!!!
なんといってもインパクトは、とてつもなく大きな巨石。想像を絶する大きな飛石&沓脱ぎ石に、これまたほんっとに大きなつくばい。「!!!」っと、目を見張るばかり。それが、何の違和感もなく納まっている素晴らしさ。池も、その向かいの山の景も木々の仕立てが素晴らしく、滝の流れも見事。まさに、「つややかなお庭」です。お手入れも完璧!

こんなお庭があったのか~!!!っと、もう、ため息。色づきかけたもみじが、濃い赤、薄い赤、黄色、緑、とかえって変化をつけています。雨降りだった(!)お天気も、そこで日が一瞬差し込んで、光り輝くよう。

お庭のてっぺんに登れば、そこには湖東平野の豊かな広がり。「地上の天国」とルイス・フロイスも絶賛したのは、こんな眺めだったか、と、しばし立ち止まり。このお庭自体は、昭和15年の移築作庭だそうですが、一体どんな方がお造りになったんでしょうね~。ほんと、すばらしい。そして、このお庭を維持している方々も。

予想外の寒い1日でしたが、感動たっぷりでございました。滋賀県よいとこ。皆さんも、是非おこしくださいませ~。

☆ちび庭気温:6~18℃ 晴れ ちび庭も、紅葉真っ盛り。いよいよ冬の楽しみが近づいてきますよ~。(^^)

GWスペシャルちび庭拡大バージョン!

2006年05月09日 | 滋賀
お休みって、いくらあっても嬉しいものですね。なのに、終わるのの早いこと早いこと。

さて、どこが「拡大」かっていうと、事の初めは連れの「滋賀(庭主の実家)で野菜を植えよう!」の一言。
実家すぐ横の畑に、ちょこっと野菜を植えさせてもらって(育ててもらって)、うまく出来れば収穫に行くなり送ってもらうことにしよう!と。

いや~、久々に実にユーイギなGWでございました。家庭菜園とはいえ。やはり、プランターに植えるのとは格段に広さも量も迫力も違うのでございます。

さて、迎えに来てもらったその足で、苗屋さんに直行。琵琶湖のほとりに広がる静かな田園風景の中、見えてきたのは軽トラや自家用車で賑わうビニールハウス。

何の変哲もないハウスの中には、値札の付いたたくさんの野菜苗のケースが。みんな空ケースを手に、「ナス。ナス」「カボチャ、カボチャ!」「スイカどこや?」と、呪文のようにぶつぶつつぶやきながら、お目当てを捜しまわっています。うん、なかなかお安い。

俄然張り切る庭主と連れ。厳選してトウモロコシ2本、ミニトマト1種類ずつ、ししとう3本に、なす、胡瓜、メロンなんか入れちゃおうかなあ~、なんて持ってくる。
と、庭主父、「ほれだけでは足りんで~。」と、一気に各種10本ずつくらい買い足し。おお、さすが露地植えは余裕だね。ずいぶん買ったな~。全部で70株。

お昼を食べて、さあ、農作業開始。と。

ちょっと。全然スコップはいんないよお、この畑。もしかして、全然耕してないの?
「おお。ウチは省力化やから。植えるとこだけ。必要のないところは掘らへんねん。」って、それにしてもすっごい石残ってるよ?「おお、別に雑草も生えててかまへんのや。あかんのはあかんし、育つのはちゃんと育ちよる。」…だから、こんなに苗を買ったのか。さすが庭主父である…。

いや、雑草引きは覚悟してました。しっかし、こおの石の量は、とても10年もここで野菜を作ってるとは思えないぞ。
休み前から肘が腱鞘炎になってしまっていた庭主。むむむ、とうなりながら、あきらめて石拾い。時折飛石か?と思うような大きな石を掘り起こす。鉛筆より重いものは持たない連れも、ついついがんばってしまう庭主父も、これは数日へたばるに違いない。

それでも、3人の根性の甲斐あって、夕方には肥料共々すべての苗を畝間に収めることが出来たのでした。めでたしめでたし。きれいに植え込まれた畑を見るのは、嬉しいものですね~。いや~、こんなに働いたGWもありませんね。なんやかんや言っても、やはりみんなで畑仕事するのはいいものです。成長が楽しみでございます。おいしい野菜ができるといいなあ。(と、世話をまかせる私たち。)さて、次見る時はどれくらい育っているかな?

☆今日のちび庭気温: 9~24℃ 一気に冬気候から夏気候に切り替わったような暑さですね。滋賀の里山は、GW頃の新緑が一番きれいです。でも、やっぱり京都より寒いんですねえ。まだ桜も咲いていました。京都はすっかりどこもかしこも花真っ盛り。1年で一番うきうきする季節ですね。(*^◇^*)