ちび庭日記

借り家住まいのちいさな庭の植物達を中心に、身近に感じたことを載せてゆければいいな~と思っています…(^_^)。

和なハンギング?

2005年08月28日 | 京都
う~ん。和。ハンギング。むむむむむ。

すっかり夏疲れしたちび庭。ここでしゃきっ!と立て直したい、と、思い立ったのがハンギング。さあ、どおするかなあ?

う~んとね。使いたいお花はいっぱいあるんだけど。

さて、もんだい。京都の町かどで受け入れてもらえそうなものは?

やっぱりね、どうもあまり突飛な花は無理らしい。切り花でも鉢物でも目新しい品種はここではさっぱり売れないって言ってる。

ヨーロッパ風なものはどうもちょっと浮いてしまう。

手間がかからず、長もち、きれいなもの。すっきり、品よく見えるもの。古い町並を一層引き立てるもの。

ハンギングなら、せまい露地でも場所もとらない。立体的に空間を使える。視線に近い。

やっぱり、和風かあ。でもね?


前にも「和なボーダー?」って悩んだけど(そしてまだおあずけのまま)、いざ和物の草を探してみると、ずいぶん難しい。

まず、和の花っていうと、どうしても「花木」が多いんですよね。お寺の花巡りだって、梅だったり桜だったりツツジだったりビヨウヤナギ、ナツツバキ、サルスベリ、萩に紫シキブにモミジ、サザンカ、ツバキ…。

で、草物でも草丈がある。ハス?ブ-。キク?まあ、アスターの小さいのとか…。フジバカマ?シュウメイギク?ケイトウ?まだ大きいなあ。ツワブキ?う~ん。ヤブラン?そおねえ。アジュガ(ジュウニヒトエ)?場所好み激しいからなあ。

う~ん、あまりハンギングに向くような造作が小さくてみっしり茂るものが思い付かない。フッキソウも案外大きいし。


で、とりあえずホームセンターや花屋を何周もした挙げ句、探してきたもの。ミニサイズのギボウシ(Hosta 品種が分からない)。黄金セキショウ(Acorus gramineus)。ダイモンジソウ‘飛天’(Saxifraga fortunei )、それから、ヒューケラ(Heuchera sanguinea ツボサンゴ )‘ベスビアス’…って、和ものじゃあないですね。原産はメキシコあたり。まあ、ユキノシタ科だとおもって許してやって…と、ここで妥協が入る。

それから、ついつい買ってしまったフユサンゴ(Solanum pseudocapsicum)2種。白い斑入り葉の‘スノーサンゴ’のなかでもわりと緑がかったものと、緑葉で真ん丸のちっちゃな実がかわいいもの。上のものが比較的日陰好みなのに対し、こちらの2種は日光好きだから、一緒に植えるわけにはいかない。う~ん、困った。そういえばこのフユサンゴ、実は毒があるので食べられないそうですね。しらなかったあ。いろんな色の実がなる観賞用トウガラシ(Capsicum annuum)ってのもあるけどどこで見分けるんだろお???

おっと、フユサンゴも原産はブラジルだったんですねえ。すっかり日本のものだと思っていた。しかも、なんと草本ではなく「低木」!藤沢で、フェンスから顔をのぞかせて実をつけていたから、よく毎年同じところに育てられるものだと感心していたのですが、木だったとはね。

う~む、これではまだハンギングには足りないなあ。もうちょっと材料探ししてみるか。どうも純粋に日本原産のものでやるのはちょっと難しそう。「和の雰囲気のあるもの」というところで探すしかないかな?後は友禅菊あたりかなあ。なんか見つかるかなあ???(そして模索は続く…)

☆8/25~28のちび庭気温 23~36℃ いけません。最近気温チェックをサボりぎみです。今日はわりと涼しくて、体感的には23~30℃くらいかな?と思っているのですが。(30℃でも涼しいと思えるようになってきたね。)(^_^)

土の力2

2005年08月24日 | 栽培
さて、昨日今日と、大阪で「グリーンアドバイザー」資格取得の講習&試験を受けてきました。60分で80問というのでかなり焦りましたが、テキスト持ち込み可だし、まあまあできてるんじゃないか?という感じ(ってことは、会場のみんなもできてるってことよね。やばいか?)

嬉しかったのは、サブテキストとして「日本花名鑑」第3巻が配られたこと。わーい、やったあ!新刊はいいねえ。うんうん。事前に配付されるテキストも、なかなかどうして、しっかりしています。300ページのが2冊も!つかえるなあ、こりゃ。ほとんど学校で既に学んだことでしたが、植物に関する様々な現象の単なる羅列にとどまらず、実践向けにわかりやすくさらに突っ込んだ解説がしてあって、頭の整理にとてもよいです。資料もかなり実用的。おお、これはそういうことだったのかあ~、と納得。時間がなかったので試験はほとんどぶっつけ本番でしたが、もっかいちゃんと読んどこう、と思わせるテキストでした。試験料高いけど、許してやるか。

先生方の講習もなかなか勉強になりました。久々にまる2日間机に釘付けは、さすがに眠かったですが…。でも、やっぱり、土ですね土。どうやらそうらしい、とは思ってたんですが、本当に関西の土って有機質がないんだあ、ということをはっきりと学びました。藤沢ではほとんど話題に登らなかった「真砂土(まさつち)」が関西の土の基本であるように、こちらにはほんっとに腐植分いっぱいの「黒土(黒ぼく土)」って存在しないんですねえ(そりゃ、関東ローム層じゃないってのは分かってるけど)。

この真砂土って、ほんっとに砂なんだわ。&単粒の細かい黄土色の粘土。花崗岩の細かくなったものです。てっきり、化粧砂として敷いてあるんだと思ってたけど、オリジナル土壌だったのね。先日花壇にそのまま入れてたから、「え、それじゃ全然花育たないよ?」とすごくいぶかしんでいたんだけれど、こちらの人としては、身の回りの土を入れているだけだったんですね。植えるときは花苗の植え穴の周りにバーク堆肥をまぜ混んで植える。そして、同じくバーク堆肥でマルチ。それを繰返していくうちにだんだん植物用の土壌がつくられていく、ということのようです。

さらに、関西では気温と湿度が高い為、まあ、いっか、なんて未熟な腐葉土なんか使うと、いっぺんに根ぐされでアウトらしい。鉢底石として赤玉を使うのも水分を含み過ぎるのでよくないそうです。関東の土では過湿になってしまうそう。はあ~。ところ変われば、いろいろ違うものですね。それで藤沢から持ってきたちび庭の鉢も調子が悪いのかなあ。去年はご機嫌だったアイビーゼラニウムが今年はぐったりなのよね。

いいことも聞きました。野菜ができない~。と思っていたちび庭。問題は、土の広さではなく、深さなのだそうです。せまいプランター栽培でも広さ的には問題ないそう。よし、最近出てきた野菜専用の深鉢で再トライするべし!!!

ほかにもいろいろ、!なことを聞いて、も、がぜんやる気になってきましたね。土を制するものは緑を制す。早くお休みこないかなあ~!

☆今日のちび庭気温 22~30℃ ちょっと気温が落ち着いたかな?動きの少なかった玄関のギボウシちゃんが新芽を出し始めたので嬉しい。(^▽^)

土の力

2005年08月23日 | 滋賀
こんばんは!先週も金曜の造園や仕事を無事に終え、週末は、こちらに来て初めて隣県、琵琶湖の北の方にある実家に帰りました。場所は、高山植物では知る人ぞ知る、伊吹山の、ほんとにふもとです。

車もある程度乗れるようになったし、何年ぶりかでよし、伊吹山ドライブウェイに登るぞ!と意気込んでいたのですが、早朝起きてみると山は厚い雲に覆われ。風も若干吹きすさび、なんと台風が近づいているとか。がっくし。ざんねんだなあ~。久々に頂上の「お花畑」を堪能しようと思ったのに。

イブキトラノオ、イブキジャコウソウ(ね、聞いたことあるでしょ?)、イブキフウロ、イブキトリカブト…。ルリトラノオなどの特産種も。前には秀吉が城を築いた長浜、すぐ後ろはもう岐阜県の関ヶ原というこの地には、その昔、信長がポルトガル人に命じて薬草園を開かせたそうで、ここにはなんとヨーロッパ由来の植物が生息していたりするのです。薬草でも有名なこの山、エンゲイギョーカイ人になってからまだ行ってないからじっくり観察したかったんだけどなあ。標高1377m。すっと行けば登れそうなんだけれど、この山はなめちゃいけない(と、小さい頃からたしなめられている)。天候変わりやすいからなあ。あ~あ。

しかし、こちらは京都と比べてずいぶん涼しい。台風のせいもあるんでしょうが、実に風が心地よく、お昼寝に最適。久々の実家は、母の手によりすっかりナチュラルガーデン。家自体はまだ建ってからほんの10年ほどしか経っていない、ごくありふれたメーカーの住宅なのですが、田舎だけに庭の広さはたっぷり。果樹好きの父と、苗を押し付けてストレス解消していた私のせいですっかり植えたい放題です。手入れもチョー適当。昨年はオシロイバナが爆発的に生えていましたが、素人なりに少しずつ知恵がついたというか(!)、コスモスと、自生のユリとで少しずつまとまりが出てきました。やっぱり、シノゴノ言わずに育ててみるのが一番ですね。う、うらやましい。

さらに、家の横にはちょっとした菜園が。おお~、そだっとるそだっとる。スイカに胡瓜に、トマトにサトイモに…くやし~。やっぱ、土が充分あると迫力が違うのう。やっぱり根張りがいいんだろうなあ。土自体の質も自然がバランスをとってくれるし。やっぱりちび庭のプランターじゃあだめかあ。ふう~。い~もん。がんばるもん。砂利庭でも地道に細々と次の収穫を目指すんだもん。と、予想以上の豊作にニタつく父に対抗心が燃えるのでした(もちろん帰りはしっかり収穫のおこぼれに預かっている)。やっぱ、土だね。土。

そして今日。園芸店に「庭に畑土をいれてほしいんですけど」という電話が。うう、分かるなあ、その気持ち。でも、残念ながらなかなか畑土って売ってもらえないらしい。あれ、関東でもそうだったかなあ???客土するって話いっぱいなかったっけ???結局今ある土に改良材をまぜていくことに落ち着きそうなのでした。ふむ?

☆今日のちび庭気温 28~34℃ ゴメンナサイ。19日~22日の気温です。あしからず。戻ってみると、やっぱ京都は暑いわ。ふう~。(^^;)

ちび庭秋バージョン

2005年08月18日 | 京都
こんばんは。お盆がすぎても断固として暑うございますね。それでも夕方の気温はだいぶ下がってきたのかな?それよりも、日が少し短くなってきたのを感じますね。まあ、夏至からすでに2か月が経とうとしているんですもんね。しかし周りを見回しても相変わらず私含め夏バテ顔の人が数名。皆様はいかがおすごしでしょうか?

本日の園芸店仕事はお盆の嵐の後片付け。やはり、大量の花束を作った分、大量のゴミが出ます。なんせ、市場から細長いダンボール箱に入れて仕入れてきたピッカピカの立派な60cmばかりの1本立てのキクの花が、実際に花束として使うのはさきっちょからホンの15~30cmばかりなのですから。しかも、葉っぱはほとんど落してしまう。農家の方がほんとに丹誠込めて育てられたのに、あっけないものだなあ。捨てる部分にも肥料の養分がぎっしり詰まっているのになあ。堆肥を作る場所も管理する余裕もないし。園芸界のゼロエミッション(廃棄物ゼロ)への道は、まだまだこれからですね。(ちなみに、京都の市場はまだ花の輸送はダンボール箱です。首都圏のようにプラケース輸送になれば、店の中もずいぶんスペースができると思うのですが…。今時はダンボールの価格が落ちていて、古紙やさんにまで回収を断られる始末。)

そういえば、送り火を見に行く途中、道にダンボールと紙袋が5mほど、整然と並んでいました。「?ゴミの日じゃないよなあ?」っと覗き込む(!)と、どうやらお盆に飾ったものなどを、終わり次第すぐに片付けて回収に出してあるようなのです。園芸店の人に聞いたら、そういうのは京都ぐらいでしか見たことないそう。
ウ~ム、やはり京都の人って始末がいいのねえ(←ほんとはちょっと意味がちがう)。

さて、ちび庭、送り火ですっかり書きそびれましたが、やっとお手入れしました。まず、倒れた胡瓜の支柱をはずし、フェンスに巻き付け。もう、ほとんど終わりかけてるんですけれども。そして、寒冷紗もダイレクトにフェンスまで引っ張る。買ってあったサツマイモ「ベニアズマ」の苗をとりあえずつるが伸びるまで細長いプランターに植え込み。ようやく念願のコリウスを素焼きの10号鉢に移し、バラ達も全部きれいにして。ポットからはみだしていたダリア苗と伸び放題のイセナデシコ、くたびれかけたキキョウ、なんとか生き延びて花をつけたクレマチス「篭口(ろうぐち)」を合わせて、秋の寄せ植えにしました。なかなかいい感じだ。コリウスも、植え変えたらすっかり調子づいて、すくすくと葉を伸ばし出しましたね。やっぱり、鉢の大きさって重要なのねえ。もう1か月早ければもっと育っていたろうに、残念!他にもとっかえひっかえ植え変えて、ようやくちび庭秋バージョンです。たのしみたのしみ。

さて、明日も暑いらしい。がんばっていきましょお~~~~~。

☆今日のちび庭気温 25~32℃ 京都の北の端ではかんかん照りだったのに、西の我が家は思ったほど気温上がってないなあ。滋賀、奈良では土砂降りだったらしい。山をこえると違うのね。(^^;)

やっぱ五山の送り火だね

2005年08月17日 | 京都
今日、お盆最終日16日は花売りもとりあえず一段落、そして偶然にもお休み日!ラッキ~!となれば!やはり五山の送り火でしょう。側でカタカタとパソコンに向かい仕事をしている連れからの指令を受け、「絶好のビューポイント」を検索しますが、う~ん、ムズカシイ。船岡山?吉田山?5つつ見えるけど相当混むらしい。アクセスも悪いしなあ~。連れの仕事が終わってからの移動じゃちょっとしんどそうだなあ…。と、迷いに迷った挙げ句、やはり自転車でいけるところになりました。午後7時に家を出発。もう、だいぶ夜風が涼しくなりました。そろそろ人々も歩き出し、みんなの流れてゆく方向へ私たちも走ってゆきます。

途中でちょっと腹ごしらえ、と思っていたら、「広沢池灯籠流し 7時より」と看板があり、「お、これはたいへんだ!」と直行。そぞろ歩く人々を縫うように走ってゆくと、いきなり目の前に池が開けていました。おお、色とりどりの灯籠が池の左から右へと流れてゆきます。警備の人たちもいっぱい。なんとか自転車を停めて、池の端を廻ってみると、岸でいっぱいの灯籠を積み込んだ木舟が奥へと進んでいって、ちょうど池に突き出した小さな祠のあたりから灯籠をそっと水面へ降ろしています。後ろには鳥居形の送り火のあたりに準備のたいまつが見えます。

なかなか幻想的な雰囲気の中を抜け出し、自転車で清涼寺付近まで行き、鳥居形のすぐ真下まで走りました。場所を探すまでもなく、もう道ばたには座り込んでいる人々が。おお。鳥居形の点火準備している人の姿までよく見えます。と、ふいに、「あら、大文字がみえるわ!」との声。思わず振り返ると、木々の生い茂る端にほんのちょっと東山が顔を出している。ちょうどうまい具合に「大」の字が明々と浮かび上がっています。今8時になったところで点火されたのですね。そこにたまっていた人々もいつの間にか増え、みんなが「おお、ほんまや、みえるみえる。」と立ち上がって見ています。京都のまさに反対側なのに、こんなに大きく見えるとは。人工の灯りならこんなに届かないだろうに、炎って、不思議なものですね。煙に反射した光との相乗効果なんでしょうか。昔「のろし」に使われたのもうなづけます。

それから待つこと20分。ここからは見えないけれど、その間「妙」「法」「舟形」「左大文字」が山の向こうで順繰りに点火されているはずです。風も涼しく、みんな和やかに形の起点のところに灯っている「親火」を見守っています。いよいよ点火となった瞬間、松明を持った人たちがまるで蜘蛛の子を散らすように一斉に駆け出し、並べられたいくつものたき火に火をつけ、ゆっくりと鳥居の形が夜空に浮かび上がってきました。なんとも勇壮な見事な眺めです。送り火って、線上にずっと薪が並べられているのかと思っていたら、大きな松明の点を並べて文字を書いてたんですねえ。いやあ、炎の揺らぎまでしっかり見えて、思わぬよいポイントでした。

さあ、そこで10分ほど鑑賞したら、自転車で一目散に渡月橋へ。これもすごい人込みです。送り火の点灯時間はそれぞれ30分。かき分けて反対側へ渡ると、おお、桂川の向こうにさっきの鳥居形が!なかなかくっきりいい感じ。そしてこちらの川にも、灯籠流しが行われています。ただし、流れも早く、流すゾーンが川べりの一部に決められていて、ちょっと機械的。それでも、出店も川岸の宿もいっぱいにぎわっており、久々にここちよい夏の夜を堪能できました。

☆今日のちび庭気温 26~31℃ おお、涼しかったですねえ。ちょっと秋の気配???(^_^)