髪を切りに行く
やや曇りがちで風も少しあるせいか 歩いていても汗が流れるということはもう無い
今日は九九の日です とマスターが言う
ああ・・・9月9日 重陽の日ですねと答えると
今 私が作ったの と再びマスターが言う
でも本当にあるかもしれませんね と笑いながら再び私
少しして 80歳ぐらいかと思しき女性が入店
私のカットが終ってブローをアシスタントの女性に任せると マスターはその女性のカットへとうつった
ブローが終った私に 時間あるでしょ? 少し待ってもらえます?とマスターが言う
ええ 大丈夫ですよ 毎日が日曜日 毎日連休ですからと答えると 隣の椅子に座っている 決して派手ではないけれどお化粧もきれいにされているその女性が 毎日3度3度の食事の支度をしていると話し出した
周りの友達はみんなシングルになって身軽なのに 私だけ夫も息子もいて しかもなんでも食べてくれれば良いのにと 笑いながら言う
息子も少し変人だから ゲイっけがあるのか 53歳にもなって結婚もしないでと こんな話も明るく話す
漠然とラジオから流れてくる人様の生活を垣間見ることはあるけれど こうして生身の人の口から聞く機会がほとんど無い生活なので 私にはとても新鮮な時間
今日の私は何を肴に飲むのか というのが いつの間にかここでの話題の一つになっている
貝を使ったヌタがあると答えると いつも美味しそうなメニューで食べたくなる とお世辞を言われた
ほとんど自分のためにだけ料理を作ってきたので(時々家族にも) 人様の口に合うかどうかの自信は微塵もない
でも 今日も美味しかった!
※ あとで調べたらやっぱり今日は「九九の日」でもあった(他にも色々)
いつものお店で知らない人とおしゃべり。
新鮮、少し緊張、でも楽しい。
眼に浮かぶようです~
あれこれ詮索することもなく、無難な話題で笑顔で話せるのは、気持ちの良いものです。
高齢者の多い、小さな店だからかもしれません。