心の栄養♪映画と英語のジョーク

日々観た映画のレビューと英語のジョーク♪心の栄養いっぱいとってKeep smiling♡

「ロルナの祈り」

2009-11-24 | 映画「ら・わ」行
アルバニアからベルギーにやって来た女性、ロルナ(アルタ・ドブロシ)。同郷の恋人と
この地でバーを開くことを夢見る彼女は、この国の国籍を取得するため闇のブローカー、
ファビオ(ファブリツィオ・ロンジョーネ)の手引きで麻薬中毒の青年クローディ
(ジェレミー・レニエ)と偽装結婚をする。最初は疎ましく思いながらも、自分を慕い
懸命に麻薬から足を洗おうと苦しむクローディの姿に、 いつしか特別な感情が
芽生え始めるロルナだったが・・。


今やヨーロッパの主立った国は至る所で、こういった移民問題やら国籍を
取得するための偽装結婚やら、違法滞在などの問題を抱えてるんですね~。
ベルギーもか~・・・と今回思いました。

「息子のまなざし」「ある子供」などの作品がある、ダルデンヌ兄弟監督の
映画だったんですが、今回は珍しく子供が出てこないなぁ~・・って
思っていたら、別の形(?)で出演させてたのかなと感じました。
まずはロルナと偽装結婚してくれた麻薬中毒の青年クローティが、
中毒ということもあったけど、まるで子供。ロルナにすがって泣くところなんて、
まんま子供のようでした。そしてラストにかけても“子供”が・・。

音楽は全くなかったんじゃないかなぁ~。クローディが音楽好きだったので、
ロルナの隣の部屋で聴いているのが漏れ聞こえてくるくらいで、それ以外の
音楽は無かったと思います。その分、ロルナの息づかいとか、衣擦れの音とか、
生活音が良く聞こえてきて、リアル感が増していましたので、
ドキュメンタリーを見てるような感覚がするところもありました。

国籍を得るための偽装結婚。なのでロルナは夫クローディに対して、
本当に冷たいんですが、やはりそこは人間同士。簡単に割り切れないものが
出てきちゃうんですよね~。そのあたり、わかるなぁ~・・と思いました。

ロルナを演じたアルタ・ドブロシ、“普通”の女の人に見える女優さんで、
表情が乏しい役だったのでやりにくかったと思いますが、それをしっかり
演じていて素晴らしいなって思いました。彼女が脱ぐシーンがあるんですが、
そこも色っぽさと言うよりもとてもリアルさが出してあって、この映画には
彼女のボディもピッタリでした。これが素晴らしい目を見張るような
美しい肉体だったら、映画をぶち壊しちゃいそうでしたから。

そしてロルナの偽装結婚相手クローディを演じたジェレミー・レニエが
良いんですよ~!赤子のように泣く彼、ロルナにすがる姿、
ロルナに相手にされたときの嬉しそうな顔。巧かった!
「ある子供」の時も大人なのに、大人になってない無責任な大人子供を
演じてましたが、難しいのに巧く演じる人だなぁって今回も思いました。

クローディにこんな風に子供のように慕われたら、ロルナもやはり情が
移るよなぁ~・・と思ったし、ロルナとクローディって二人とも
実はとても孤独で、通じ合うものがあったんですよね。
ロルナが自転車に乗っていくクローディを追いかけるシーンで、
唯一楽しそうな笑みを見せるんですが、このシーンが印象的でした。

お金で偽装結婚を請け負うブローカーたち、そしてそれを頼りにしている
不法滞在者やら海外からの人たち。ちゃんと需要と供給は成り立っては
いるんだけど、どうやっても愛はお金じゃ買えないし、損得だけで
人間の感情が動くものじゃないって事を、この映画を見てひしひしと感じました。

個人的お気に入り度3/5

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5 コメント

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寒いですね~ (latifa)
2009-12-08 11:43:35
私も映画のポスターになっているシーン、一カ所だけ笑うところが、とても印象に残っています。
>そこも色っぽさと言うよりもとてもリアルさが出してあって、この映画には彼女のボディもピッタリでした。これが素晴らしい目を見張るような美しい肉体だったら、映画をぶち壊しちゃいそうでしたから。
 うん、うん。その通り。
キャスティング選出の時に、ちょっと上半身脱いでもらえますか?って選考基準があったのかもしれない・・・。

ジェレミー・レニエは上手かったですね。私はこういう人(ダメな弱ってる人から凄い頼られる)状況に弱いところがあるので、ロルナの気持ちもわからないでもなかったんですが・・・とはいえ、理解がし難い部分もありました。

音楽が無い映画は淋しく感じることが多いのですが、この映画は珍しく大丈夫でした。
返信する
メルさん、切れちゃった(^^ゞ (latifa)
2009-12-08 11:45:46
書いてる途中で投稿ボタン押しちゃいました、すいません。これ、映画と無関係なんだけど、教えてもらいたいことが・・・^^

今度家の子供が高校受験なのです。で、英語の聞き取りがあるんですけれど、1回しか流れてくれないんだって。家の子は、英語の聞き取りが苦手だそうで・・。1回一発勝負で聞き取る時のコツとか何かあったら、メル先生教えてくださいまし!
返信する
latifaさんへ♪ (メル)
2009-12-09 07:35:49
latifaさん、こんにちは~☆^^

ほんと、寒いですねぇ~!
こちらはマイナスの日もあるようになって
ブルブルです。
でも、晴れの日も多いし、盆地なので、そうなると日中はかなり気温も上がってくれるので嬉しいです♪

で、この映画ですが
彼女笑うシーン、あそこしかないですもんね~。
印象的でしたよね。
無邪気に笑ってる感じで、それまでの雰囲気と全く違っていたし、あそこは心から笑ったんだと思えましたし。

彼女のボディ(^^ゞ
これまた違った意味で印象的でしたよね。
ほよ?・・でした(笑)
でも、それが似合ってましたよね~。
そうそう、きっと監督さんにオーディションの時に、脱いで・・という要求もあったかも~(^^ゞ

latifaさん、困った状況に置かれた人に弱いんですね^^
私も母性本能くすぐられるかも。
でもlatifaさんと同じく、ロルナが取った行動の全てが理解出来るかっていうと、ちょっと自分は無理・・ってところがありました。
ジェレミー、本当に演技が巧かったですよね~♪
この人はすごい!とまたしても思いました。
で、この映画の後、まだ記事にしてないんですが(^_^;)「夏時間の庭」を見て、また彼が出てたんですが、今度は全く違った役回りでしたが、やはり上手かったし素敵でした♪

そうそう、音楽がなかったですよね~。
私も音楽がないものよりも、やはりあった方が好きなんですが、この映画ではなくてよかったかなぁって思いました。

で~話しは変わり
娘さん、高校受験なんですね~。
いろいろ大変なことでしょうね。
特に親が(^_^;) 
子供って親が思ってるほど緊張してないのかも・・感じたけど(生徒を見てても思うし、自分の子供の時もそうだった)
親である私は、そりゃもう心配で心配で。
滑り止め受けないって言うもんだから、はぁ?でしたよ~(涙)
受験当日、息子を受験会場(受ける高校ですが)に送り届けた瞬間に、あまりにもホッとして涙が出ました。
ホッとして力が抜けて涙が出たのは、後にも先にもあの時だけです。
大学受験の時はぜ~んぜんそんなことなかったし(^^ゞ
それだけ心配してたのか・・と我ながら呆れました(笑)
とにかく親が出来るのは体調管理だけなので、その日が無事に迎えられただけで、ホッとしたんだと思います。

リスニングですが、どういう形態で出るのか?どういう問題なのかというのがよくわからないので、アドバイスにならないかもしれませんが(それに、もうそんなこと充分娘さんもご存じだと思いますが(^_^;))
何か文章が読まれて、それについての質問が出て、その答えを四つくらいの選択肢から選ぶ・・という場合
質問の最初の言葉を聞き逃さないのが重要だと思われます。
Areだったのか、Doだったのか、Didだったのか、Haveだったのか(その他いろいろ)、そこを聞き逃さなければ、答えの選択肢の幅が狭まり、選ぶのも簡単になるかと思います。
最初の言葉なので、サラッと言われちゃうと聞き逃してしまうこともあるので、耳を澄ませましょう^^

でも、こういう問題形式以外の場合
コツは・・う~~ん、難しいです(^_^;)
日々英語を少しずつでも聴いて、耳を慣らしておくくらいしかないので、全然コツではありませんしねぇ(^_^;)
過去問いっぱいやって、それで大丈夫だったら、きっと大丈夫(*^^)v
自信をもってやってくださいとお伝えください♪
返信する
おはようございます! (sakurai)
2009-12-09 08:58:45
そっか!ポスターが、あのシーンだったんだ。
もうこれ、題名しか知らないで、見に行ったんですよ。
いつも行かない方の映画館だったもんで。
最近、そうやって、何も知らずに見ることが多くて、逆に新鮮。
ほんとアホですわ。
椅子に座って、ずっこけることもしばしばです。

いやーー、これはあとでから来ますわ。
見てすぐはなんとも思わなかったのですが、じわじわくる。
あのシーンには、こんな意味が含まれてるんだとか、クローディの究極の情けなさやら(やっぱ、情けなさ系が好きなあたし・・)、ぐぐっと来てます。
静謐な感じもよかったですね。
エンドロールで、やっと静かな曲が、ベートーベンだっけ?・・・あれがよかった。
返信する
sakuraiさんへ♪ (メル)
2009-12-10 09:11:30
sakuraiさん、こんにちは☆^^

そうそう、ポスターがあの唯一彼女が
笑って彼を追いかけるシーンだったようですね~。
前知識なしで見るって、新鮮ですよね♪
私はほとんどDVD鑑賞になってしまってるんですが、それでも、題名とその映画のジャンル、たまには出演者と監督さんなどを
チェックしてから見ますが、それ以外は前知識なしで見ることがほとんど(^^ゞ
でも、sakuraiさんの記事の内容は読まないようにして(すいません(^^ゞ)題名と、評価点をいつも参考にさせてもらってます♪
ありがとうございます!^^

でも、そうやって全く前知識なしだと、確かにずっこける事ありますよね~(^_^;)
はぁ?という感じで(笑)

でも、この映画は”あたり”で良かったですね~(*^^)v
私もこれ見終わってからもず~~~っと引きずってしまった映画でした。
私はDVD鑑賞だったので、もう一回観たい・・と思って見直したシーンが何カ所かありました。
そう、sakuraiさんが書いてくださってるように、あのシーンにはこんな意味が・・というのを確認したくて。

クローディは、ほんと情けない人でしたが、基本、とても良い人でしたよね。
sakuraiさんの心がぐぐっと動くの、よ~くわかります^^
私ですら、母性本能くすぐられましたもん(^^ゞ できれば助けてあげたかったです。

そうそう、エンドロールでやっと曲が流れましたよね。
でも、すっかりどんな曲だったか忘れてしまってます(^_^;)
でも、曲が流れてきて、余計に余韻が深くなった気がしたし、あれは良かった・・と私も思いました。
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