4/7~8の二日間、仕事仲間のM氏と2人で八ヶ岳・赤岳(あかだけ/2899.2m)へ行って来ました。
風邪気味のため、初日に茅野駅(ちのえき/長野県)で薬を購入しての入山…いきなり雨とひょうに祟られて意気消沈、予定のテント泊をあっさり小屋泊まりに変更しました(苦笑)
初めて泊まった赤岳鉱泉(標高2220m)の小屋です。
ホテル並みの清潔さと快適さに感動!ストーブ、ウオームレット(トイレの便座が温かいアレ)は当たり前…最近の山小屋ってスゴイですよね。値段もですが…(1泊素泊まり¥6000)。でも、クセになりそうです。
部屋はこんな感じ。
夕食は自炊です。テント泊用に準備しておいた豪勢なもの。ビールと北海道産ホタテの燻製にチーズ、メーンは各種キノコ、野菜、厚揚げ、お肉、そして山の定番「マロニーちゃん」がたっぷりのチゲ鍋です。旨かった…
翌朝は好天に恵まれました。目指す赤岳が見えます。
今回は、小屋泊まりで楽をさせてもらった分、赤岳へは幕営用具(テント、シュラフなど)一式を担いで登ることにしました。(単なる自己満足ですが…笑)
「一番乗り!」と、新雪にトレースを刻みながら地蔵尾根の取り付きに向かいましたが、先行者の気配が…森の動物たちです。新雪のあちらこちらに足跡が遊んでいました。幸運にも、今回のパートナーM氏は哺乳類の専門家。利用しない手はありません(笑)
これは何の動物かおわかりですか?
キツネ(食肉目/イヌ科)だそうです。足跡がほぼ一直線に連なっているのが大きな特徴。このキツネは行ったり来たり…何を想ってさまよっているのでしょうか?
こちらはどうでしょう?
耳の長いあれ、そう、ノウサギ(兎目/ウサギ科)です。この写真の場合、進行方向は写真上側になります。横に二つ並んでいるのが後ろ足、下に縦方向についているのが前足。ジャンプする際、前後の足が交差しているわけですね。
それにしてもキツネとノウサギ、何やら「危険な関係」?アニマルトラッキングは、普段なかなかお目にかかれない野生動物の駆け引きが眼に浮かぶようで、想像力をかきたてられます。雪山ならではの楽しみの一つですね。
地蔵尾根に取り付いたころから、赤岳にも朝陽が当たり始めました。
同尾根は一般ルートではありますが、この時期は積雪が多く雪壁になっている所も。夏道通しで上がれない部分もあります。ここでは、ルート南側の急なルンゼ(溝状の地形)を詰めました。緊張感と荷物の重さが一番応えたところ。
ヒイヒイ言いながら稜線に抜けると、北西の空の下には白銀に連なる北アルプスが。写真ほぼ中央に槍ヶ岳~穂高連峰が見えます。疲れが一瞬のうちに吹き飛びます。左手前は阿弥陀岳(あみだだけ/2805m)。
さらに1時間弱、ゼイゼイと喘いで赤岳頂上へ。またやって来ました…積雪期ばかり3度目の登頂です。南東方向に富士山が美しい。
ほぼ真南の眺めは、手前が権現岳(ごんげんだけ/2715m)、その背後には南アルプス北部の名峰・甲斐駒ケ岳~北岳が聳えます…360度の大パノラマ-登山者にとってはまさに、山からの最高のご褒美ですよね。
しかし、まだ気は抜けません。技術的には、一段難しい下りがあります。文三郎尾根方面に向かいますが、鎖場は雪に埋まり、やはりいやらしい雪壁に。この下りの先から、迷わずロープを出しました。
雪と岩の混じる緊張のミックス帯を通過して、行者小屋付近まで無事に下山。振り返ると、いま登ったばかりの赤岳が気高くそびえ、その下には、今回で雪山5回目のM氏の満足そうな表情がありました。Mさん、お疲れ様でした。
美濃戸口(みのとぐち)バス停に下山中、足元にゴゼンタチバナ(御前橘/ミズキ科)の若い葉を見つけました。標高1700m付近。八ヶ岳にも、確かに春が訪れつつありました。
※「旬・然・多摩」始まって以来の長文を最後まで読んで下さった皆さま、ありがとうございました。
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