告知の日からのガン日記(上咽頭がんー丸山ワクチン日記)

08年7月の告知。5年生存率60%の標準治療を断わる。丸山ワクチンを決断。団塊世代、男性。試行錯誤の過程をリアルタイムで

ドクターハラスメントという言葉から

2009年05月14日 | Weblog
「なにもしないと、あなたの寿命は半年ぐらいでしょう」ガン患者が医師から告げられることばは、患者にとってはドク・ハラにあたるという。医師は真実を告げたつもりでも、患者の側からすれば、ショックを受ける言葉だから・・・ハラスメントとは迷惑という意味になる。

キャンサーフリートピア代表でガン外科医でもある土屋繁裕著の「ドクターハラスメント」という本を読んだ。キャンサーフリートピア とはガンのセカンドオピニオンを通し、患者とともに、がん治療のコーディネイト・アドバイスをしてくれる組織だ。

「手術をお勧めします。すでに予約も入れておきます」
「ガンとわかったら、転移しないうちに治療することが大切です」
「幸い、あなたのガンは早期がんです。切れば治る可能性は高い」
「なるべく早く決断してください」
検査はゆっくりやっておいて、いざガンとわかると急がせる。考える時間も余裕もありゃしない。「なんだこりゃあ」私なら怒ってしまいます。入院したまま、結果を説明し治療法をおしつけるのは、卑怯な手口です。(本文より)


「早く、治療をしたほうが良い」「今すぐにでも治療に取り掛かったほうが良い」「あなたは60%という5年生存率に不満があるようだが、もうすこし高いかもしれない。70%ぐらいかもしれない」「治療を受けなければ6ヶ月で手遅れになるよ」「最後には顔の骨を切り取って手術しするしか手がなくなるかもしれない」

咽頭部のがんに精通しており、医大で学生の教育にもあたっている、経験を経た医師からこう告げられた。もう少しで「よろしくお願いします」と口から出そうになった。患者の心は常に揺れる。いつも確たる信念を持ち続けることも難しい。今考えると、なぜ治療を拒否できたのか。多分、死を覚悟していたのと、著書を読んで丸山千里医師の生き様に興味があったせいだろうと思う。丸山ワクチンに対する医学的な興味もあった。だから、告知された時からこのブロクを書いている。

その後、幸いにしてガンが大きくなっていない(現在のところ)状況のなかで、ほおっておいた患者さんがどうなったかについての知識はほとんどないと耳鼻科の医師から告げられたこともある。以前にも書いたことだが(違う医師からの話だが)私がその医師にとって標準治療を拒否した初めての患者だと告知から約7ヶ月がたった頃、告ってくれた。

医師の技量と誠実さということとは、一致するわけではないとも感じている。むしろ、手術なり抗がん剤なりのガン治療についての経験やノウハウに自信を持っている人ほど、強引に治療を患者に対して薦めることになるのかもしれない。