きみは強かった

朝６時は寒かったけれど、すぐに日差しが強くなった。
気持ちのいい秋の高原。



追いかけて来たZionが、前をどんどん走って行く。

・・・で～ん

何と、Ｚｉｏｎのお尻が高く上がり、頭から地面に突っ込んでいる

ころんだ

すぐに起き上がったけれど、左の前肢をひきずっていた。

　　



草に覆われて見えなかったが、深さ30センチほどの溝があり、
どちらかの前肢が、ここに落ちたらしい。

スピードが出ていただけに、バランスを崩して
勢いよく、飛ぶように、ころんだのだ。

骨などに異常がなければよいが・・・
病院に連れて行こうか・・・

しばらくその場所で、安静にさせ、汚れた顔を拭きながら、
気持ちは、真っ青になっていた・・・

その時・・・

早く、走ろうよお～。



　すたこらさっさ～　

復活した・・・

はあ　大丈夫かあ～

その後も、腫れなどもなく、痛そうでもなく・・・



まだ、誰もいない、お気に入りの場所を



いきいきと、嬉しそうに、走った。



ここの山の子になったみたいに。







思わず、どこかの空へ向かって、ありがとう。



ぼく、何か、悪いこと、したっけ。



ごめんね。　心配かけて。


　　


今日も会いに来てくれて、ありがとう


ポチッとしてね

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