とうとう、パリ最終日が来てしまった
前日に、頑張ってスーツケースの整理を半分以上済ませておいたので、部屋はだいぶスッキリ
でも、その整然とした部屋が、より一層切なさを倍増させる
歯を磨きながら、カーテンを開けると、曇り空
窓を開けるといつもと違ってひんやり。暑くないので、足も軽やかになりそうな予感
マレ地区にあるジャム屋さんと10:00にアポイントがあるが、それまでゆっくりすることにした
出かける前に、ホテルから空港までの帰りのタクシーを予約しておかないといけない。
8:00にフロントに行くと、いつものおじさまがいた
初めに、先日の朝ごはんのお礼に、地元のお菓子を渡した
「c'est gentil」
と言って、お菓子を胸の辺りに持っていく仕草をし、喜んでくれた
続けて17:30に、タクシーの予約をお願いして、チェックアウトの時間をたずねた。CDG出発時刻は22時
チェックアウトは12:00までだったので、それまでには帰ってきますと伝えると、「全然大丈夫だよ!」と言い、「ところで朝ごはんはどうした?」と、おじさま。
まだ食べていない事を伝えると、再び下のダイニングに案内してくれた。そして「僕からのプレゼントだよ」と言って
正直、最後の日に、しあわせな朝ごはんが戴けることに感謝感激
前回はバスの集合時間があったので、ろくに食べずにホテルを出てきてしまったから
せっかくなので、3種類のパンもいただきました。コーヒーはおかわりまでさせてもらって、のんびり優雅な朝食となりました
12時にはホテルに戻ってこなければならなかったが、メトロ降りて地上に出たら、土砂降り。折りたたみ傘は持ってきていたけれど、スーツケースの中
突然の雨に、パリジャンたちも雨宿りをしている。
私も一旦は軒下で雨宿りをしたけれど、12時をすでに回っていたので、意を決して雨の中を小走りでホテルを目指した
フロントのおじさまからルームキーを受け取ると、部屋に直行し、スーツケースに鍵をかけ、フロントに舞い戻った。
帰りのタクシーが来るまで、スーツケースを預かってもらう。
予定では、ミラマのエビワンタンをランチにいただきたかったが、この雨。
そこで、この界隈、なぜかクレープ屋さんがたくさんあったっけ。せっかくなので入ってみることに。フロントのおじさまにおすすめのお店を尋ねると、「どこも同じだよ!でも、元のホテルの横のお店がいいよ!」と教えてくれた。
そちらを訪ねると、右隣にパリジャン夫婦。私の横にご主人が座っていた。
夫婦はちょうどランチを食べ終え、デザートのガレットを注文中。
私が注文したガレットが届くと、『いただきま〜す!』と右隣から小さい声
びっくりして、目をまん丸にして真横を見ると、ご主人が笑っていた
「日本語話せるんですか?」と尋ねると、『ほんの少しだけ!』
日本にいたことがあるらしい。
デザートをお二人で平らげ、帰り際には『さようなら〜』と手を振って店を出て行った。
実は、このガレット屋さんのコーヒーカップに一目惚れ!
お会計の時に、ギャルソンに、「とっても可愛いカップなので、ひとつ買うことはできますか?」と尋ねた。
予想外の質問に、ギャルソンは「俺にはわかんないよ!」とうジェスチャーをしたが、「奥で聞いてくるから待ってて!」
と言って厨房に戻っていった。
戻ってくると、『3!』
と指で示すので、「Oui!」と言って交渉成立
キッチンペーパーに包まれたカップを受け取りました。
自分に、これといったお土産を買うことができなかったので、素敵な思い出が詰まったカップを3€で手に入れることができました
このカップを見れば、お店を薦めてくれたフロントのおじさま、日本語を少し話せるご主人、お店のギャルソンと、一度に思い出すことができる。そして雨のパリも
ちょっとしたタイムマシンだ
タクシーが迎えにくる40分ほど前にホテルに戻ると、荷物の最終チェック。
いつも誰かしら座っていたロビーのふかふかソファーは、誰もいなかったので独り占め
その時、携帯の充電が切れそうなことに気づいた
携帯につなげた充電コードを、フロントのおじさまに見せると、「貸してごらん」と言って、フロントの下にあるコンセントに繋いでくれた
タクシーが来るまでの間、おじさまとたわいのないおしゃべり。
仕事の話や、以前の仕事などなど。
おじさまはホテルの仕事以外に、音楽を友人と一緒にやっているとのこと。趣味ではなく本格的に!
ただ、聞いたことのない楽器の名前、ウードだった。
後日、facebookから、その音色を聞くことができたが、異国情緒あふれるメロディーでした。
タクシーが到着し、重いスーツケースを運び出すと、おじさまが笑顔で「Bon Voyage!」と言って見送ってくれた
名残惜しいけれど、それはまた次回のお楽しみに取っておかないと
家ではオレンジジュースまで出てこないけれど、旅先では必ず飲みたくなります
おかげさまでお腹いっぱいになりました
左上のカップです。このシンプルさがパリらしい
蕎麦粉のガレット。ほうれん草、チーズ、サーモン入り
スーツケース2つが待機中
ロビーからのこの階段を降りると朝食ダイニングです