北岳山麓合唱団

ソウルジャパンクラブ(SJC)の男声合唱団です。毎週火曜日、東部二村洞で韓国の歌と日本の歌を練習しています。

Love Letter

2013年10月06日 19時28分53秒 | 韓国

韓国で最も人気のある日本映画は何でしょう?

もちろん、嗜好は人それぞれでしょうが、衆目の一致するところ、第一位は岩井俊二監督のLove Letter(ラブレター)でしょう。

日本でこの作品が公開されたのは1995年ですが、当時は日本映画が禁止されていたので、私がこの映画を知ったのはずっと後のこと。

方々で評判を耳にするので、ずっと気になっていたのですが、昨日とうとう自宅のホームシアターで鑑賞しました!

 

韓国の人がこの映画について語るとき、必ず出てくるのが、恋人が遭難した山に向かい、中山美穂さんが「お元気ですかあ?」と叫ぶシーンです。こういう損得勘定を離れた、無条件のガチンコ感情表現が、韓国の人々の心をぐっと揺さぶるのです。情景そのものは何度も聞いていましたが、実際に映画で見ると、まさに圧巻の演技。私もつい涙腺が緩んでしまいました。

と当時に、どうしてこの映画が韓国人にこれほど愛されるのか?理解できるような気がしました...。

 

この作品は2004年にSBSで地上波放送されました!また、韓国において140万人の観客を動員し、今年のバレンタインデーにも再上映されています。韓国人との話題作りという観点からも、ソウル在住の方には、特におすすめします。岩井俊二監督は1963年宮城県仙台出身。東日本大震災にちなんだ復興応援歌「花は咲く」の作詞者でもあります。

 

ついで、2007年に韓国で開封され、当地でも静かな話題になった「かもめ食堂」という日本映画についてご紹介したいと思います。

 

この映画には、ハリウッド映画のようなハラハラドキドキの展開はありません。物語は、日本女性がフィンランドに開店した小さな食堂を舞台に淡々と進行していきます。ただその中に、えも言われぬ心地よさがあり、つい最後まで見てしまう、そんな映画です。

 

監督は荻上直子(おぎがみなおこ)という1972年生まれの女性。ウィキペディアで経歴を見ると、千葉大学工学部画像工学科を卒業後1994年に渡米。南カリフォルニア大学大学院映画学科で映画製作を学び、2000年に帰国とあります。画像工学専攻という、日本の映画監督としては異色の経歴ですが、独特の映像美はこの辺に秘密があるのかも...。


韓国でのインタビューで、「男性の監督が描く女性は、女性を美化しすぎていて、実際にはそんな女性はいない。女性である私は、女性を描くことにおいては自信がある」と言っておられました。なるほど、「かもめ食堂」に出演する個性派のヒロインには、いずれも独特の存在感と輝きがあります。

 

私はラジオで本作品を知りましたが、このような作品が韓国で賞賛され、話題になること自体が驚きです。私の韓国理解もまだ浅いなと思いました。


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