北岳山麓合唱団

ソウルジャパンクラブ(SJC)の男声合唱団です。毎週火曜日、東部二村洞で韓国の歌と日本の歌を練習しています。

ソウルの山里

2014年01月26日 18時36分58秒 | ソウルライフ

ソウルの北岳山の幹線道度から、クルマ一台がやっと通過できるような細道をかけ上がること、約30分。

山のてっぺんまで、ぎっしりと家が立ち並んでおり、最近のソウルでは、なかなか見れない光景です。コンビニやスタバが立ち並ぶ江南とは大違い。静かで展望は最高でしょうが、少し雪が降れば、路地が氷結して陸の孤島でしょう。

写真を良く見ると、低層のアパートがたくさん見えます。これは韓国で多世代住宅と呼ばれる建物。一見、ワンオーナーの建物ですが、実はミニ分譲マンションで、多くの世帯が入居しています。

別方向です。木々の葉っぱが落ちて、鳥の巣(새 둥지)が見えます。鳥の巣は韓国の冬の風物詩ともいえる光景で、あちこちで見ることができます。

鳥の巣の主人はカササギ(까지)。韓国を象徴する鳥と聞いて、多くの韓国人が真っ先に思い浮かべる鳥です。

韓国には「朝、家の前でカササギが鳴けば、懐かしい友達が来る」という言い伝えがあり、古来よりカササギは、幸せを呼ぶ鳥(吉鳥/길조)とされてきました。

現在、韓国は国鳥を定めていませんが、数多くの地方自治体がこのカササギを、郷土の鳥に制定しています。

一方でカササギは果実園に大きな被害を与えており、電信柱の巣は停電事故の原因となっています。また、その愛らしい姿とは異なり、性格は獰猛でハトを襲撃するときもあるそうです。

実のところ、カササギは韓国の環境省から「有害鳥獣」指定を受けているのですが、韓国を象徴する「しあわせの鳥」が実は政府指定の「有害鳥獣」とは!

 

写真は最近、韓国でもなかなか見ることの出来ない、練炭式のダルマストーブです。何となく大陸の雰囲気があって、いいですね。昔は、このストーブの上に弁当箱を置いて、ご飯を温めたそうです。


合唱団新年会

2014年01月25日 10時21分36秒 | 合唱

1月26日、明洞の珍かつで合唱団の新年会を開催しました。

お集まり頂いたのは、金省鎮さん、柴田さん、山本さん、西ヶ谷さん、金鎮植さん、影近さん、斉藤さん、そして私。

(金さん、いつも美味しいお食事、どうもありがとうございます。)

 

今回の新年会では、2014年の練習曲や練習方針。主な行事等について打ち合わせを行いました。

選曲については、昨年の曲がやや難易度の高い選曲だったこともあり、練習量や想定される人数、そしてクリスマスコンサートの性格等も考慮して次の曲を候補として選んでみました。

混声候補曲

1.混声合唱組曲、筑後川(作詞:丸山豊 作曲:團伊玖磨)より河口

 

男声合唱曲

1.ブラームスの子守唄

2.男声合唱曲 もみの木

3.もぞりとこぞりて

4.故郷の春(고향의  봄)

いずれも有名な曲ですが、先生方のお考えもあるので、旧正月あけ早々に先生と打ち合わせを行い、曲目を決定したいと思います。

 

行事としては、まず4月にナザレ園の訪問を予定しています。

年に一度の訪問ですが、去年以上に入園者の方に喜ばれ、入園者の方々から歓迎される行事ができればと思います。

 

2月から練習を開始する予定ですが、宜しくお願いします。


26年ぶりの再会

2014年01月25日 00時00分39秒 | 韓国

時は1988年。ソウルオリンピックの年。当時24歳の私は、初めての海外駐在(韓国)を命じられ、期待と不安の入り混じった、日々を過ごしていました。

韓国に関する本を読んでみたり、韓国語をかじって見たり...。当時の韓国はワンダーランド。韓国に関する本も少なく、まして韓国語は全く理解できませんでした。色々試した駐在準備のなかで渡韓後、本当に役に立ったのは、たった一つ。韓国映画の鑑賞です。

都内の小さな映画館で、当時は珍しかった韓国映画を上映していると聞き、劇場まで足を運びました。映画の題名は「ミミとチョルスの青春スケッチ」と「深く青い夜」。30代以上の韓国人なら「懐かしいですね!」と言われるのでは。いずれも当時の韓国で大ヒットし、各種の映画賞に輝いた作品です。

 

その頃の日本は、トレンディードラマの全盛期。原田知世さんが主演した「私をスキーに連れてって」(1987年)が大ヒットしていました。

ほぼ同じ時期に日本と韓国でヒットした、それぞれの映画作品を比較すると、余りの違いに愕然とします。仮に「私をスキーに連れてって」を韓国で上映していたなら、大ヒットしたかもしれません。でも、「ミミとチョルスの青春スケッチ」や「深く青い夜」が日本でヒットすることは、今も昔も、これからも無いでしょう。

それでも当時の私にとって、韓国映画は新鮮でした。映画を見終わったあと、韓国人の心情や韓国社会の深層について、深く理解できたような気持ちになったことを今でもはっきり覚えています。

 

その後、映画のことは長らく忘れていましたが、近年、この2作がDVDで復刻され、自宅で鑑賞する機会を得ました。今の私は(24×2)+2歳ですから、実に26年ぶりの再会。期待に胸躍らせて、再生ボタンを押しましたが、人間の記憶とは本当にアテにならないものです。26年前の記憶と一致するシーンはほんの数カット。2度目だというのに、99%は全く記憶にないシーンでした!

1.当時のポスター、ミミとチョルスの青春スケッチ

2.当時のポスター、深く青い夜

 

映画に描かれている情景は、私の記憶の中にある26年前の韓国社会そのもの。当時の社会の雰囲気や空気の臭いを懐かしく思い出すとともに、その間の韓国社会の変貌ぶりを実感せざるえませんでした。

当時の韓国映画の特徴として、ストーリはジェットコースターに乗っているように、テンポ良く移り変わっていきます。ただし、この時代の基本は悲劇。登場人物の相当数が消え去り、結末になると、最後に残った主人公までが舞台を去っていきます。

時代は変わり、現在ではサクセスストーリーや喜劇的要素が強い作品が好まれるようです。一言で言うと、「自信感」でしょうか。とにかく、韓国の人は「物怖じ」しなくなりました。このへんは韓国社会もずいぶん、変わったなと思いますし、これが驕り(おごり)に発展しないことを祈ります。

 

韓国では昔の映画作品が順にDVDで復刻されています。製造枚数が少なく、あっという間に廃盤になってしまうことは問題ですが、日本語字幕が準備されている作品もあります。関心があれば、ぜひ見てみてください。

1.ミミとチョルスの青春スケッチのDVD(原題:미미와 철수의 청춘 스케치)

2.深く青い夜のDVD(原題:김고 푸른 밤)


日本語で読める韓国の新聞

2014年01月19日 23時42分51秒 | 韓国

インターネットの登場は日韓関係に大きな影響を与えたと思います。

私が初めて韓国の土を踏んだ1988年。ラジオでは、日本に対する極端な発言のオンパレード。ドラマでは悪役と相場が決まっていました。

それでも、それが日韓関係に影響を及ぼすことはありませんでした。韓国語を理解する日本人は極めて限られており、日本の人は韓国で日本がどう語られているか?分からなかったのです。また、韓国の人々はある意味で極端な表現に「慣れっこ」になっていました。

時代は変わり、インターネット上で韓国の大新聞を日本語で読めるようになりました。日本人は韓国で日本がどう報道されているのか?リアルタイムで知ることができるようになったのです。

 

私が知る限り、日本の大新聞で韓国語版を準備している新聞社はありません。

従って、韓国の人々は、自国のマスコミ報道を通して、日本で韓国がどのように報道されているかを知ります。また、それにもまして、韓国からの報道に日本人がどのように反応したかを知るのです。

 仮に、日本の全国紙が韓国語版を準備すれば、韓国の人々は日本人の間にも色々な意見や見方があることを知るでしょう。あるいは、日本人による、日本発の韓国語版ニュースサイトがあれば、韓国の人々の日本理解に大きなプラスになると思います。

 

先に韓国の新聞を日本語で読めるようになったと書きました。具体的には朝鮮日報、中央日報、東亜日報の三紙で、いずれも韓国を代表する全国紙ですが、どちらかというと、年配の方々の声を代弁しています。従って、韓国の色々な世代の声にバランス良く耳を傾けようとするなら、もっと別の新聞にも目を通す必要があります。(もっとも、10代、20代の人からは「竹田さん、今どき新聞なんか読む人、いませんよ!」と反論されるかもしれません。)

 

韓国のより若い世代、具体的には現在40代のいわゆる386世代や30代の人々の世論形成に強い影響力を持つ全国紙として、ハンギョレ新聞があります。

野党系の新聞だけあって、論調もかなりトンがっていますが、近年、日本語版がスタートし、日本語で記事が読めるようになりました。

http://japan.hani.co.kr/

なぜかソウルにお住まいの日本人の方にも、あまり知られていませんが、れっきとした全国紙です。日本人が想像する以上に大きな政治的影響力を持ち、三大紙が取り扱わないようなディープな記事もあるので、三大紙とあわせて一度、目を通されてみては....


屋台はいかが?韓国幌馬車紀行

2014年01月16日 23時43分30秒 | ソウルライフ

ひさしぶりに、行きつけの屋台に立ち寄りました。韓国語では、포장마차(布帳馬車、ボジャンマチャ。直訳すれば幌馬車です。)日が沈む頃になると開店です。

店内の様子。トラックの荷台が調理場になっています。お店を切り盛りするのは初老の夫婦。最近、おじさんの方が病気がちで心配。

この店の看板メニュー、おでん。おでんは韓国語でもオデンです。一本100円で、非常に美味です。

屋台の定番、トッポッギ(떡볶이)。棒状のお餅をピリカラ風味で煮たもの。日本のお餅と異なり、韓国のお餅はシンがあって、すいとんのような歯ごたえがあります。

ビニールがかかっていて、ちょっと分かりにくいのですが、スンデ(순대)。豚の腸詰めで、お酒に合います。アメリカ人と一緒に韓国語を習っていた頃、コリアン・ソーセージと習いました。

メニューです。左上から、麺類、食事類、焼き魚、スープ、ピリカラ風味の各種煮物。気になるお値段ですが、ゼロを一つ取ると、日本円になります。

一万ウォンを超えるものは、けっこう量があって、2人以上で食べるもの。この屋台の場合、お酒とおつまみを色々とって、一人千円ちょっとというところです。

今日の夕食はおうどん。このうどんも人気メニューで、韓国語で「ホンダシ ウドン」と言います。関西風の薄味で、なかなか美味。私はいつもおでんと一緒に注文します。

如何ですか。屋台は今が旬。

氷点下の寒気をのがれ、気のおけない仲間と幌馬車紀行をされてみては。