東京の街角で、阿波踊りのポスターを見ました。
上は8月24日、25日に高円寺で開催される阿波踊り。下は24日に開催される大塚の阿波踊りポスターです。
我々、徳島県人にとっては、「ええっ!」という感じですが、調べてみると、すでに関東地方の十数か所で、阿波踊りが開催されているのです。中でも高円寺の阿波踊りは120万人近い集客があるということ。我々が知らないだけで、阿波踊りは高円寺だと思っている人も多いのでは...。
徳島でも有名連で踊っておられる方は、年中を通して阿波踊り期間の4日間のために厳しい練習を積まれておりますが、関東地方でも、熱心に阿波踊りに取り組まれる方がいらっしゃるそうです。
東京でそのまま就職した私は、徳島県人でありながら、ただの一度も阿波踊りの連に参加した経験がありませんが、もし徳島で就職していたら、一度は連に参加して、踊っていたと思います。
下は帰省先の徳島で見た、本年の阿波踊りポスターです。
「大江戸阿波踊り」といった感じの東京のポスターとは、雰囲気そのものが別物ですが、徳島の阿波踊りの雰囲気をよく伝えていると思います。
(ちなみに、ポスター製作は東京に本社を置くユーフォーテーブル。同社の近藤光代表は徳島出身です。)
子供の頃、確か名古屋だったような記憶がありますが、「盆踊り」を見て、驚いた記憶があります。
広場の中央にやぐらを組んで、その周りをぐるぐる回っていたような記憶がありますが、後にも先にも、そのような踊りを見たのは、一度だけです。
我々にとって、お盆の祭りとは、阿波踊りのことですが、日本津々浦々、私が知らない、いろんな「お祭り」があることでしょう。
「日本の祭りを韓国に取り入れたい。」とある韓国人から言われました。
確かに、言われて見ると、少なくとも現在の韓国には、日本のお祭りに相当するものが無いのです。
あるのは、官公庁や企業が中心となったイベントばかり。でも、イベントとお祭りは、似て非なるものです。
阿波踊りがこれだけ広まったのは、町おこしが主な目的であったと思うのですが、韓国の人には、この「町おこし」という考え方が希薄です。
韓国人のライフスタイルは良くも悪くも柔軟で、流動的。私には、浮き草のように思えて仕方ないのですが、時代も変わりつつあります。
地方や地域ごとの、特性を育んでいく。地域に根ざした共同体や安定した地域社会を作っていくために、韓国においても、「お祭り」を通して、町おこしをしていこうというアイディアは、検討の価値があると思います。
誰か、日本のお祭りを、(その企画運営ノウハウを含めて)、世界に紹介していこうという方はいらっしゃいませんか?
先ほど、「韓国には、日本のお祭りに相当するものが無い」と書きましたが、これは大都市での話で、地方に行けば、いろいろなお祭りが残っています。
私の見るところ、最もお祭りらしいのは、「晋州南江流燈祭」(진주남강유등축제)
10月1日から14日にかけて、晋州(チンジュ)という慶尚南道の地方都市で開催される燈篭祭りです。
光と水が織り成す、幻想的な光景は、神戸ルミナリエにも劣りません。
実のところ、この祭りは、文禄、慶長の役の際に、秀吉の軍と戦い晋州城で戦死した方々を弔うために行われてきたもの。
日本人にとっては、色々といわくつきのお祭りですが、今では観光色が強まっています。
韓国在住の方は、ぜひ、一度、足を運んでみてくださいね。
晋州南江流燈祭日本語ホームページ
http://www.yudeung.com/10J_index.php