5月も半ばというのに、うっすら汗ばむほど。一足飛びに夏を迎えそうです。
先週、6日はパン先生の練習。クリスマスコンサートで歌う予定のブラームスの子守唄を練習しました。
慣れないドイツ語の発音で苦戦しそうですが、まだ時間があるので、今月中に音取りとドイツ語の発音を終わらせようと思っています。
さて、今日は日曜日。セウォル(世超)号沈没事故の犠牲者を弔う焼香所(韓国語では분향소(焚香所)といいます)に出向き、弔問を済ませてきました。
焼香所は全国の主要官公庁の入口に設けられているので、ソウル在住の方は最寄の区役所に出向けば、弔問可能です。
写真は私が訪問した江南区役所の入口。旅客船セウォル号沈没事故犠牲者、謹んで故人の冥福をお祈りします、とあります。
実のところ、実際に焼香所を訪問するのはこれが初めて。日曜日なので、区役所はひっそりしていましたが、入口のすぐ近くに祭壇が設置されていました。
受付で記帳を済ませ(記帳は任意です)、いよいよ焼香です。
弔問は心で行うもの。とはいえ、手を合わせるだけでは格好がつきません。祭壇にはお線香もなく、韓国での焼香のやり方が分からなかったので、「日本人ですが、焼香のやり方を教えていただけますか?」と尋ねたところ、親切に教えてくれました。
受付には弔問者のために白菊の生花が準備されており、無料で頂けます。手で持つところはきちんとアルミが巻かれているので、一本、手にとって、祭壇の前に供え、後は夫々のやり方で弔意を示せば良いとのこと。
私は仏教式に両手を合わせましたが、係の方々から非常に喜んで頂けました。
セウォル号沈没事件の象徴となった黄色いリボンですが、これも入口に準備されています。マジックも準備されているので、弔意を記載して紐に結わえます。(リボンへの記入は任意ですから、焼香だけ済ませられて、そのまま出ても大丈夫です。)
私は「天国で安らかにお休みください。(천국에서 편히 쉬세요)」とシンプルに書きましたが、長々と書く人もいます。
リボンに書かれたメッセ-ジを見ていて気になったのは、相当数が「ごめんなさい(미안합니다)」と書き込んでいること。
何らかの事故や災害により、心ならずもお亡くなりになられた人々を哀悼する気持ちは万国共通ですが、「すみません」とは何を意味するのでしょうか?
誰かが、犠牲者に対し、何らかの間違った行為を行ったので、その誰かに代わって、あるいは自分もその誰かの一員であるので、「すみません」と謝罪する。私の目にはそんな構図が見えてきます。
考えてみれば、南大門が焼失した際も、大勢の人が「南大門様、すみません」というメッセ-ジを寄せていました。
写真は焼香所で頂いた、黄色いリボン。
裏側には接着剤があり、貼り付けられるようになっています。