北岳山麓合唱団

ソウルジャパンクラブ(SJC)の男声合唱団です。毎週火曜日、東部二村洞で韓国の歌と日本の歌を練習しています。

マジンガーZ

2014年02月17日 22時23分31秒 | 韓国

三清洞の裏通りで見つけた木製ロボットです。右側がマジンガーZ、左側がその続編、グレートマジンガー。よくできていますねえ!

両者とも韓国で大ヒットし、ある年代の男性ならみんな知っています。また韓国では、グレートマジンガーそっくりの「ロボット テコンV」というアニメ映画が製作され、こちらも大ヒットしました。

 

子供の頃に熱中したものは、いくつになっても、懐かしいものです。このブログをお読みの方は空に そびえる くろがねの城というマジンガーZの主題歌をご存知かも。

韓国でもマジンガーZの主題歌(もちろん韓国語です!)は非常に有名で、ある年代の男性なら、そらで歌えるはず。韓国人相手にビジネスをされている方なら、マジンガーZの歌を覚えておいて、損はありません。カラオケで披露されれば、相手との距離がぐっと縮まるでしょう。

 

幸い、1978年の映像が残っていたので、当時の白黒映像で見てみましょう。(ちなみに、韓国でカラー放送が始まったのは1980年から。参考までに意訳と、簡単な発音もつけてみました。)

 

기운 센 천하장사 무쇠로 만든 사람

きうん せん ちょなじゃんさ むすぇろ まんどぅん さらむ

すごく強い力持ち 鋼(はがね)でできた人

인조인간 로보트 마징가 Z

いんじょーいんがん ろぼっとぅ マジンガーZ

人造人間ロボット マジンガーZ

우리들을 위해서만 힘을 쓰는 착한 이

うりどぅる うぃへそまん ひむすぬん ちゃっかん いー

俺たちのためだけにがんばる いい奴

나타나면 모두모두 덜덜덜 떠네

なたなみょん もどぅもどぅ とるとるとる とねー

出てきたら みんな ブルブル逃げる

무쇠팔 무쇠다리 로케트주먹

むすぇぱる むすぇたり ロボットじゅもく

鉄腕、鉄の足、ロケットのげんこつ

목숨이 아깝거든 모두모두 비켜라

もくすみ あかっこどぅん もどぅもどぅ ぴきょらー

命がおしけりゃ みんなどけ!

마징가 쇠돌이 마징가 Z

マジンガー せどり マジンガーZ

 

どうですか?日本語の原曲はカタカナ言葉が多いのですが、歌詞の内容がずいぶん違いますね。ここらへん、日韓のメンタリティの違いを感じます。

あと日本人にはちょっと発音が難しいかな。でも大丈夫。きっと回りの韓国人が一緒に歌って、助けてくれるでしょう。

曲の終わりに、「せどり」という聞きなれない単語が出てきますが、これはマジンガーZの主人公、兜甲児(かぶと こうじ)の韓国名(カン セドリ)です。1978年といえば、朴槿恵大統領のお父様(1917-1979)の政権末期。歌詞にも時代の雰囲気が色濃くただよっていると言えば、考えすぎでしょうか....。

 

一応、カラー版も紹介しておきましょう。

こちらでは、最後が日本語版と同じように、マジンガー マジンガー マジンガーZと歌われていますね。ちなみに、この歌には劇場公開用の別歌詞バージョンも存在しますが、有名なのはこちらの方です

 

一応、合唱団のプログなので、男声合唱バージョン(!)も紹介しておきます。

韓国の男声合唱団 Ars Nova Men's Ensembleによるアカペラ版マジンガーZ

 

いやあ上手....。すばらしい!参りました!という感じですねえ!

 

さきほどテコンVというアニメ映画について言及しましたが、こちらも30代~40代の韓国人にとってなつかしいヒーロー。シリーズ物として過去に何度も劇場で上映され、2007年にはデジタルリマスター版が制作されました。初上映以来30年を経て、映画館は、お父さんと親子二代で鑑賞する人々でにぎわったとのことです。

 

韓国のヒーロー、テコンVについては、機を改めて説明するとして、「テコンVは、マジンガーZの盗作である」という議論が日韓両国で提議されるようになり、現在の韓国人にとってテコンVは、すぎ去りし日々の追憶だけでは語れなくなっています。事実、両者は似通っており、韓国語のWikipediaによれば、両者は、「頭部を除く、全てを盗用したと信ずるに値するほど、余りに似通っており」、かつ、 当初のタイトルは「マジンガー テコン」で、グレートマジンガーと該当作品の悪役の色だけを変更したデザインだった、とのこと....。

 

改めてデザインを確認すると、両者は余りにそっくりで、テコンVは盗作のそしりをまぬがれることはできないと思います。まあ、最初はどこの国でも、模倣から始まるのですけど....。ともあれ、韓国の人にとって、テコンVは少年時代のヒーローであり、また、それだけ原作の影響力が強かったということです。

我々がそれを必要以上に騒ぎたてることもなく、広い心で一緒に楽しめたらいいですね!


最新の画像もっと見る

コメントを投稿