それは日曜の昼、隣町までドライブをしていたときの事。
前を走る車を何気に見ると、車内後部に大きな犬のぬいぐるみが置いてあった。
ただ、それだけ。
普段なら本当にただそれだけなのだが、この日は違った。
何となく、ぬいぐるみからの視線を感じる。動くはずのないぬいぐるみが、こちらを見ている「ような気」がする。微妙に顔の位置も変わっているような気もする。
何かおかしい。変。
横を向いている犬のぬいぐるみから視線を感じるなんて、何かしら妖気を感じているのか、などと考えていたら……
本当にぬいぐるみがこちらを見ている!
明らかにぬいぐるみの顔がこちらを向いている。さっきと顔の位置が違う。先ほどまで横を向いていたはずの犬の顔が、今は車内からこちらを見ている。そんなバカな…
と、今度はぬいぐるみが立ち上がった。
赤信号で停まっている車内でおもむろに立ち上がると、尻尾を振り振り体勢を変えている…
あれれれ????
実は「車内のぬいぐるみが動いた!」と@幕張が思ったのは、車内後部で寝ていた本物のマルチーズだった。大きさも少し大きめのぬいぐるみ位で、てっきり良くできた飾り物…だと見えたのだが、寝ていたので本物だと気付かなかった。
日曜の昼下がり、ちょっとマヌケなハプニング。