マグロチャンピオンの料理道場

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唐揚げは二度揚げして、後から塩、コショーする。

2008年01月04日 | 酒肴
今まで「各種の出汁」について話をしてきたが、今日は唐揚げのポイントについて説明する。
ポイントは表題の通り「二度揚げして、後から塩、コショーをする」ことだ。

写真はさっき調理場で作って撮ってきたばかりの「蛸の唐揚げ」の写真だが、「鶏の唐揚げ」でも作り方は同じなのでマスターしよう。

鶏肉は入手しやすいし、家庭でも「おかず」の定番なので、まず、「鶏の唐揚げ」から説明する。

まず、「鶏モモの正肉」の大きいものを用意しよう。

まな板に皮を下にして置き、余分な皮や脂を取り除き、少し大きめの一口大に切ろう。揚げると縮むし中心がジューシーな方が美味しいからだ。

ボールに酒をお玉で半分(1/2)入れて、醤油はお玉に半分の半分(1/4)と生姜おろしを指先で一つかみとって、小さじ2(10cc)位を絞って加える。そこに一口大に切った鶏肉を入れて揉み込む。本当はそのまま冷蔵庫に20分位入れておくと味が染み込むのだが、飲食店ではお客様を待たせる訳には行かないので、よく揉みこんで味をなじませよう。

粉は小麦粉と片栗粉の2種類を同量づつ、小麦粉がお玉で半分、片栗粉もお玉で半分を加えて、鶏肉と一緒によく混ぜて、衣を鶏肉に絡ませるようにする。
衣の硬さだが、「濃いなと思うトンカツソース位の硬さ」の表現が一番近いだろう。ちょっとドロッとした感じだ。

尚、余談だが一度にたくさんの「鶏の唐揚げ」をつくる時には、揚げている途中で肉どうしがくっついてしまうが、衣を混ぜる時に、サラダ油を数滴加えると不思議とくっつかない。

さて、十分に衣が肉に絡まったら揚げて行く。油の温度が160℃になったら中火にする。前回の「天ぷら」の時にも話したが、油が動き出す温度が約150℃なので、衣を1滴落としてみて確認してみよう。衣は鍋底まで着いて上がってくる。これでは油の温度がまだ低い。衣を1滴落としてみて、鍋底から1cm位のところから衣が上がってくるようなったら、油の中に一つづつ、くっつかないように入れてやる。

3分程揚げると、全部が浮き上がってくるので、肉どうしがくっついてしまったら、箸で離してから、一度全部を引き上げて、天ぷらバットの網の上に置いて油を切る。

火を強火にして1分程待つと180℃近くになるので、再度、一つずつ鍋の中に落とそう。2分程で綺麗なキツネ色に揚がれば引き上げて、天ぷらバットの網の上に置く。上から、塩、コショーを振って皿に盛って完成だ。レモンを添えるのを忘れないようにしよう。

唐揚げのポイントだが、二度揚げをして外側はパリッと。中心はジューシーなのが美味しい唐揚げだ。粉は片栗粉だけだと揚げたては良いが、直ぐにべタっとなってしまうので、小麦粉と半々にする。
塩は最初に振ると肉が硬くなってしまうし、コショーは後から振った方が香りが良い。衣に醤油をたくさん入れると、揚げ色が黒くなるばかりか、せっかくの鶏肉の味が無くなってしまうので、うっすらと衣に色がつく位の量で良い。

「蛸の唐揚げ」も、まったく同じ作り方だが、「真ダコ」は揚げると硬くなるので、アフリカ産のボイルタコを使うと良いだろう。

天ぷらの説明の時にも話したが、揚げ物は油に慣れることが大切だ。

とにかく、何度も何度も揚げているうちに、油の動きを見れば温度が分かるようになる。。。












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