マグロチャンピオンの料理道場

人気バラエティー番組、TVチャンピオンの「マグロ料理人選手権」優勝者が、本格料理を分かりやすく教えるブログ。

相性抜群! ホタテとアスパラのサラダ マンゴーソース

2014年04月15日 | シラチャー ジャスミンホテル
タイのソンクラーンのお休みも今日で3日目になったがさすがにソンクラーンの休日の間は日本人のお客さんはほとんど日本に帰国しているか旅行に行っているようで、また、ランチタイムにはタイ人のお客さんが5~6人のグループで何組か来てくれるものの、やはりディナータイムの客席はひっそりとしている。

また、タイは4月が1年のうちで一番暑い時期でもあり、冷房が効いたジャスミンホテルから一歩外に出るととたんに汗が噴き出るので、アイドルタイムにはよく仕入に出掛ける近くのロビンソンデパートのスーパーに行くのも億劫になってしまう。

来週からはソンクラーンの休み明けでお客さんも増えると思うのでもう少しの我慢だろう。

さて、こんな暑い毎日が続き、またスコールのような大雨もあってか、この季節は「果物」が瑞々しくとても甘くて美味い。

パイナップルもスイカも甘さが増してくるし、マンゴーもとても美味い。

前回、「ホタテマンゴーロール」の作り方を紹介したが、この2つの食材の組み合わせはとても良いと思う。

食材というのはとても相性の良い組み合わせというのがあって、たとえば「ことわざ」にもある「鴨とネギ」や「白菜と豚肉」もとても相性が良い。

また、「とんかつ」にキャベツは定番だし、「ほうれん草」に玉子やチーズの組み合わせもいい。

逆に相性の悪い組み合わせというのもあって、たとえば「ウナギと梅干し」や「天ぷらとスイカ」それに「柿とカニ」は相性が悪い食材とされている。

ただこれには理由があって、「ウナギと梅干し」は梅干が胃酸を分泌させ食欲を増進させるのでウナギを食べすぎないようにする戒めの為という説や、梅干しの酸味でウナギが痛んでいても分からないからという説もある。

また、「天ぷらとスイカ」は油と水なのでお腹をこわさないように、また「柿とカニ」ではどちらも体を冷やす食べ物なので一緒には食べない方がいいということだ。

中国でも「上海蟹」を食べる時に飲むのは、冷えたビールではなく、紹興酒にするのも同じ理由で体を冷やさないようにする為だ。

また、サラダを食べる時にキューリを一緒に食べると他の野菜のビタミンを破壊してしまうと言う人がいるが、実際にはそんなことはないので安心して食べればいいだろう。

他に、ニンジンやキューリには「アスコルビナーゼ」が含まれ、それが他の野菜のビタミンを破壊するので酢を掛けるか、または加熱して食べれば大丈夫と言う人もいるが、そもそも、ビタミンを摂取する為にサラダを食べるならば「野菜ジュース」を飲んだ方が簡単だろう。

また、野菜はサラダで食べるよりも茹でたり蒸したりした方がたくさんの野菜を一度に食べることができる。

ザルで大盛りの「ほうれん草」も、茹でたり蒸したりすれば僅かな量になってしまう。

サラダにして食べるなら「おひたし」にすれば同じ量の野菜を簡単に食べることができるはずだ。

尚、ビタミンは熱に弱いので「ほうれん草」は茹でるとビタミンが破壊されると思っている人も多いようだが、実際には僅かなビタミンが茹で水に溶け込む程度だ。

ビタミンのことが気になるなら野菜ジュースかサプリメントに頼って、料理を楽しみながら美味しい野菜をたくさん食べてもらいたいと思う。

今回はちょうどソンクラーン休みでお店が暇なこともあって、ホタテとマンゴーを組み合わせた料理を幾つか試作してみたが、マンゴーをピューレ状にしてソースとし、このソースをホタテと合せたサラダがとても美味しいので紹介することにしよう。

やはり、こう暑い日が続くと温かい料理よりもサラダの方を体が欲しがるようだ。

それでは早速作ってみよう。

■「ホタテのアスパラのサラダ マンゴーソース」の作り方。
①マンゴーの皮を剥く。(今回は1/2個を使用。)


②1/4を5㎜角の小さなサイコロ状に切る。


③残りを裏ごしする。


④アスラパの茎の固い部分の皮をピーラーなどで剥いて5㎝の長さに切る。


⑤ホタテは1個を3枚にスライスする。(2個分をスライスする。)


⑥鍋を弱火に掛けてオリーブオイル(ピュア)を大さじ1/2入れる。


⑦裏ごししたマンゴピューレを加える。


⑧かつお出汁を大さじ2加える。


⑨味醂を大さじ1/2加える。


⑩醤油を小さじ1加える。


⑪酢を小さじ1加える。


⑫マンゴーのダイスカットを加えて火を止めて冷ます。


⑬鍋で湯を沸かし大さじ1/2の塩を加えアスパラを入れて1分程茹でる。


⑭同じ鍋にホタテを加え、さっと表面が白くなったらザルで水切りする。


⑭氷水に取って冷ます。(アスパラが鮮やかなグリーン色になる。)


⑮キッチンペーパーでアスパラとホタテの水気を取る。


⑯皿にアスパラとホタテを盛り付ける。


⑰マンゴーソースを掛ける。


⑱完成写真。


さて、釣りの方だがソンクラーンに休みに入る前にシーチャン島周辺で小船で釣りをした。

最初、ソンクラーン休み中に船を予約しようかとも思ったのだが、ソンクラーンはタイの正月でもありシーチャン島にある神社への参拝客が多いと連絡船が込み合うのと、タイ人は熱心な仏教徒が多くタイの正月中に魚釣り(殺生)はやめておいた方がいいと思ったからだ。

実際、タイ人で魚釣りには行かない(行けない)という人にはこういう考え方の人もいるようだ。

さて、いつものようにシラチャーから朝7時の連絡船に乗ってカムヤーイで降りると既に釣船が待っていた。


写真奥の小さな船だが1日のチャーター代が2500バーツ(約8,000円)なので、4人で乗れば1人あたり2,000円で1日楽しむことができるし、餌も船頭が新鮮なキビナゴや小イカを用意してくれる。

この船は一応6人まで乗れるのだが、活きたイカやアジを餌として泳がせて大物を狙う「泳がせ釣り」では6人も乗ってしまうと仲間同士の仕掛けがお祭りしてしまうので、3~4人で乗るのがちょうどいいようだ。

尚、この写真の手前の船が「ジンダ筏」への渡し船だが、ジンダ筏でも1日700バーツ(約2,200円)掛かるのと餌を自分で用意しなければならないこと、そして筏の下の水深が5メートル程しか無いので、たまに黒鯛などの磯の大物が釣れることがあってもやはり魚影は薄いので、やはり小船でポイントを移動しての釣りの方が釣果は期待できることもあり、最近では行こうとも思わなくなったが、筏は揺れも少なくまた小魚がここに居付いていることもあり、子供連れのファミリー客には小魚がたくさん釣れて子供が喜ぶのでお勧めだ。(もしろんトイレも備え付けられている。)

釣船の場合には3,000~4,000バーツの船の場合にはトイレが付いている場合が多いが、小さな船ではトイレが無いので、自分達も必ず「ライフジャケット」を着用するようにしている。
(実際、波が大きな日には船が大きく傾いて冷や冷やすることもある。)

さて、船頭が手伝ってくれて船に竿やクーラーBOXを移して船に乗る前に桟橋の近くのトイレで用を済ます。(中国とは違いタイではトイレがどこも綺麗で気持ちがいい。こういうところで民度の違いがはっきりする。)

船は8時をちょっと過ぎに予定通り出船し最初のアオリイカのポイントに向かう。


ます最初に沖にある小島の周辺で「アオリイカ」を狙うといういつものパターンだ。

そして、自分以外は餌木というルアーのような仕掛けで餌を付けずに「アオリイカ」を狙う。

下のような仕掛けを用意する。


そして餌木(エギ)はアオリイカの好みそうな色やサイズを選ぶ。


このようにしてして、自分以外は皆「餌木」での釣りなのだが、ルアー釣りに不慣れなこともあり、今回は「アオリイカ」を「アジの泳がせ釣り」で狙ってみることにした。

仕掛は下図のようになる。


上の針(親針)をアジの鼻に通すか口から上顎に付き出し、下の針(フック)はアジの背中の部分に浅く刺してアジを泳がせながらアオリイカを釣ろうという魂胆だ。

しかし、この仕掛けを使うには一つ重大なことがある。

それは活きた「アジ」を最初に釣らなければならないのだ。それも15㎝~20㎝のサイズの元気のいいアジ限定ときた。

何が釣れるか分からないサビキ仕掛けの五目釣りで、まずアジだけを狙って釣らなければならない。

その為にはどうしたらいいだろう・・・

もし針を小さくして10㎝以下のアジばかり釣れても、小さなアジでは直ぐに弱ってしまうので使い物にならない。

いろいろ考えた結果「どうらく仕掛け」というのを使ってみることにした。


この大きな針と小さな針にそれぞれ餌を付ければ大きなアジも小さなアジも狙えるはずだ。

また、小さい方の針に最初に小アジが掛かった場合には、そのままにしておけばこの「どうらく仕掛け」本来の使い方(小さい針に掛かった小魚を大物が飲み込む時に大きな針が口に掛かる)という使い方もできるはずだ。

実際、サビキ仕掛けに掛かった小魚を取り上げる時にバラクーダ等に喰われてしまうこともありこの「どうらく仕掛け」は一石二鳥ではないか!

ということで、実際に小さな針と大きな針と両方に餌を付けて投入してみた。

結果としては小さな針の方に小魚が掛かるが、イトヨリの小さいサイズやアイゴなどでアジがなかなか掛からない。

しかた無く小さな針のサビキ仕掛けに換えてみたところ、アジが入れ食い状態となった。

そして、型のいいアジも釣れたので「泳がせ釣り仕掛け」にセットして海中にゆっくり沈めていく。アジも元気に泳いでいるし、これで大型の「アオリイカ」のゲットは確実だろう。

そして、下の写真が今回の釣果だ。


今回も天気に恵まれ、また船頭がいいのかどのポイントでも「入れ喰い」の時があり大漁となった。

しかし、手前の「ウツボ」は「泳がせ釣り」の仕掛に死んだ「スミイカ」を付けて釣れた物だし、こんな物を釣っても嬉しくない。

何よりアジの泳がせ釣りで「アオリイカ」が釣れなかったのがとても残念だ。
(船頭の話ではアオリイカ狙いの場合、「浮き」を使った「浮き泳がせ仕掛け」にした方がいいとのことだった。)

また、「どうらく仕掛け」はやはり本来の使い方(上の方の小魚の棚でアジやイワシを小さな針に掛けて、そのまま大物が居る海底付近の棚まで下して大物を狙う)でないとダメなようだ。

普通のサビキ仕掛けに比べてあきらかに喰いが悪いのは、アジなどの目の良い魚は大きな針に警戒して近寄らないないからだと思う。

今回も失敗が多かったが反省点を思い浮かべながら帰途につく。


予定通り4時の連絡船に乗りシラチャーに戻り、アパートでシャワーを浴びてジャスミンホテルに今日釣った魚を持って行く。

白衣に着替えてから、今日の夜はお客さんも少ないので早速「ウツボ」から料理に取り掛かる。

さて、どんな料理にしようか少し迷ってしまった。何しろこんな恐ろしい姿の魚なのだ。
(とても刺身で食べる勇気はないだろう。)



いろいろ考えた結果「唐揚げ」にしてみることにした。確か沖縄では「ウツボ」をから揚げにした料理が有名だったと記憶している。

まずは、頭を切り落とす。


次に骨にそって三枚に卸す。


皮を削ぎ取り一口大に切り、酒、醤油、生姜の調味料に20分程漬け込む。


小麦粉50%+片栗粉50%の衣を付けて油でカラッと揚げる(2度揚げ


下が完成写真。


味の方だが「鶏の胸肉」のようにサッパリした味でなかなかいけると思う。

しかし、いつもは直ぐに奪い合いで食べるタイ人スタッフは誰もこの料理には手を伸ばさなかった。(この真っ黒なウツボをまるで悪魔の化身とでも思っているようだ。)

サメは食べるのにウツボを食べないのは変だと思いなながら、今回釣れた「フエフキ鯛」の小型のような魚とイサキのような魚は「塩焼き」にした。


そして、新鮮なアジはやっぱり刺身が美味い。


たくさん釣れたイトヨリは「天ぷら」か「煮つけ」にしようと思ったが、もうお腹がいっぱいなのと、タイ人スタッフ達がタイ料理にするのか既にどこかに消えていた。

でも、やはり「アオリイカ」が美味いので次回は一ハイは釣ってみたいと思うが、その前に「餌木」釣りを覚えなければならないようだ。

でも、難しそうだな・・・

そうだ!船頭が言っていた「浮き泳がせ仕掛け」があるではないか!!!

本当に釣りは奥が深いと思うし、魚との知恵比べにいつかは勝ってたみたいものだ。。。













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