楽器:
ベース( Bass )を紹介します。
ここでは「
ベース」と言っているこの楽器、
1600年頃、もともとは
クラシック音楽の中で使うために、作られてきた楽器です。
ヴァイオリンという楽器をご存じの方もいるかと思いますが、
ヴァイオリンは
クラシック音楽の要です。
ヴァイオリンのほかにも、「
ヴィオラ」「
チェロ」という楽器が
クラシック音楽で使われますが、小さい楽器ほど高い音が出るという特徴があります。
そこで、音楽を発展させていく中で、もっと低い音を使いたいと考えられたとき、この大きな「
ベース」が作られ、改良されたと言われています。
なるべくいい音になるように、「
ヴィオール」というほかの楽器のいいところを取り入れたりして改良して、今の
ベースの形に発展していきました。
そして、
19世紀末頃、
最初のジャズのような音楽が
アメリカのニューオリンズで演奏されるようになりましたが、
そのころから
ベースがバンドの一員として活躍していました。
ベースの大きさは、見ての通り大人の男の人よりも大きいです。一方、
ヴァイオリンは子どもくらいの大きさです。
弦を押さえて、木の響きを聞かせる・・・という意味では同じ「弦楽器」という仲間とされていますが、出てくる音はずいぶん違います。
そして、これまでは「
ベース」と言っていましたが、クラシック音楽では「
コントラバス」とか「
弦バス」や「
バス」と呼ばれたり、
木でできているので「
ウッドベース」と呼ばれたりしています。
いろいろな呼び方があるのは、いろいろな音楽で使われていることの表れなんだと思います。
ベースの弾き方は、
ジャズの世界ではだいたい、この右手人差し指とたまに中指を使う弾き方、「
ピチカート」という演奏法で弾かれています。
一方、「
弓」とか「
ボウ」とか「
アルコ」とか呼ばれているんですが、これを使ってこの弦を鳴らす弾き方が、
クラシックの中では多いです。
左手は弦を押さえて、押さえる場所で響く音が変わるので、曲の中で押さえる場所を変えて
バンドの響きを変えていきます。
でも、このままでは、
バンドの中であまり大きな音に響いてこないことが多いです。
ドラムとか、ほかの管楽器とか、もっと大きい音に埋もれないように、
マイクのように音を大きくしてくれる機械を使うことも多いです。
この機械を「
アンプ」と言い、
小さなマイク(
ピックアップといいます)から音を拾って、大きな音にして外に出します。