映画:Harvey.
公開:1950年.
原作は、メアリー・チェイスのブロードウェイ、大ロングラン舞台劇。
映画:Harvey.に、
Pooka.(プーカ)が登場しました。
Pooka.(プーカ)は、古代のケルト神話に伝わる、動物の形をした妖精。
アイルランドに住むゴブリン族の妖精で普段は馬や牝牛、山羊、鷲の姿で現われる。
Pooka.は、巨大な動物の姿で、そこかしこに現れ、人に憑く。
Pooka.は、親切だが悪戯(いたずら)好きで、飲兵衛やイカレポンチに取り憑く。
米国中西部の典型的スモール・タウン、グレンドーラ。
父の遺産で何不自由のない生活を送る未亡人には、大きな悩みの種があった。
それは屋敷に同居する弟で現当主である、エルウッド・ダウド。
彼はここずっと、“ハーヴェイ”と呼ぶ身長6フィートの白兎(うさぎ)を最良の友とし、
ほかの誰にも見えないこの親友を誰彼構わず紹介しまくるのである。
夫人の年頃の娘などは、自分に嫁の貰い手がないのは伯父エルウッドのそうした奇行のせいだと頑なに信じている。
ついには、エルウッド・ダウド.を精神病院送りにと話は決まるのだが……。
ジェームス・スチュワートがおっとりした、その魅力を最大限に発揮したハート・ウォーミング・コメディで、
監督:ヘンリー・コスターの演出個性も手伝って、映画自体も実にのんびりと牧歌的な仕上がりとなった。
行きつけのバー(どうも主人公は今で言う、アルコール依存症のケがあると、ほのめかされてはいる)で
“ハーヴェイ”と酒を酌み交わす場面の味わい深さ、一抹の悲しさが胸に沁みる。
end.