SHAンパンでもいかが?

「最終楽章 気分はAdagio」
77歳の一人暮らし。

沈める寺

2022-05-19 22:14:00 | 日記
少し体調不良なので
ほかほかご飯を炊いて
焼き魚少しと
茅乃舎の茶碗蒸し。
卵をといて
蒸器に入れるだけ。(*^^*)


胡麻豆腐も頂きました。
ごちそうさま。



  ✨✨✨✨✨  


ドビュッシーの前奏曲集
第1巻で人気のあるのは
「亜麻色の髪の乙女」と
沈める寺」だと思います。

「沈める寺」

最初の和音は深い海を思わせ、海の底からかすかに
鐘の音が響いてきます。
修道士の歌うグレゴリアン・チャントも聴こえて、
この世のものとは
思えぬ神秘的な音色で
曲が始まります。

鐘の音が少しずつ強く
なるにしたがい、
朝もやの中から波がうねり
大聖堂が少しずつ迫り上がってくるのです。

22小節で鐘が鳴り響き、
グレゴリアンも最大レベルに達します。
大オルガンの重厚な音が
響き渡り、
金色の大十字架が
太陽の光を浴びて
燦然と輝くと
又、ゆっくりと海に沈んで
行くのです。

  ✨✨✨✨✨

曲はブルターニュ地方の
イスに伝わる古い伝説に基づいて作曲されているのですが
イスはワ―グナーの楽劇で
知られる「トリスタンと
イゾルデ」のヒロインの
生まれ故郷、ブルタ―ニュの
海辺の町でした。

とても栄えていて住民達は
巨大なカテドラルを自慢に
していたのですが、
悪魔にそそのかされた
王女が水門を開けたために、
一夜にして海の底に沈んで
しまったのです。

曲の後半で幸せだった暮し、そして悲しみを語ったあと、
又、深い・深い海の底に
沈んでいきます。


イスは花の都パリの語源です。
「パ―ル・イス」
イスを超える街になりたいと
いう願いがパリなのです。










こちらはドビュッシー自身の
演奏です。
難しいところを変えて
弾いていて嬉しくなります。
(*^^*)