読書記録

とりあえず、読了本をあげていくつもりです。
…もしかしたら、映画とか、ゲームとかまで…たどりつくのかww

ロバート・ゴダード

2005年05月23日 | ミステリー(翻訳)
悠久の窓(上)
悠久の窓(下)
◆「悠久の窓」
 老いた父が住む家を高額で買い取りたいという話が持ち上がる。それは、中世の頃に密かに隠されたステンドグラスを探すためだった。
 やっぱり、ゴダードなので面白いところは面白いです。こないだの日本を舞台にしたやつより、ずっとよかった。(多分、外国人が読んだら舞台の日本に違和感がないんだろうけど、日本人にはヘンすぎました/笑)
 が、なんだかイマイチ。で、読みながらつらつら考えてたんだが、これって訳のせいってパーセンテージが高くないだろうか? ゴダードの主人公って皆、うだつの上がらない中年男だ。物語の中で特に成長するわけでも、悟るわけでもない。翻弄されていくだけなんだが、その姿がいいのよ。その姿が「萌え」なんだと思うんだが、訳者はきっとそれに「萌え」ないんだろうな。
 ともあれ、なんか、行間から滲む訳者の愛っつーもんが感じられなかったです。で、それが一番の敗因。
 私が読んでる範囲で、一番作者や作品に愛を注いでいるのは、ローレンス・ブロックのスカダーシリーズを訳してる方だと思う。あそこまでっていうのは無理だとしても、もうちょっとなんとかしてもらいたいもんだ。

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