ルイスと映画泥棒

中国・韓国映画を中心に毎日観た映画の感想を記録。おすすめ度を☆で採点、☆四つ以上は必見の映画。

中国ドラマ「雨のシンフォニー」が面白い。

2006年08月30日 | 映画
中国ドラマ「雨のシンフォニー」が面白い。

1950~60年代(たぶん)の上海を背景にしたドラマだ。
1本のDVDに3話収録されており、見始めると結構時間がかかる。実は、昨晩観たのは、4・5巻で、確か全部で10巻のはずだ。

上海で靴屋を営む父と娘がいる。そこの腕のたつ時計職人(チェン・スクン)がいて、娘(ファン・スイ)とは相思相愛の仲。父は、娘を金持ちに嫁がせたいと思っているので反対である。

ある日、スクンは、依頼された時計の修理の為に広州に行くことになる。仕事を無事に済ませ、帰りの舟の中で、発作を起こし苦しむ父(アン.ウンスイ)と介抱する娘(アンチィ)に出会う。舟に乗り合わせていた、イギリス帰りの若い医者の二人連れ(リー・インチイとウー・ホウピン)が処置をし、危機を脱する。

広州から上海に来た父は、「母に会いたい」と娘に懇願する。母(ドゥ・チュイ)は、父と娘を捨て上海のボス(ドゥ・ユンハの後妻になっている。娘は母を憎んでいる。しかし、先の短い父の頼みに負けて、母を尋ね、父に会わせる。ところが、父はベッドの下に隠していた包丁で母の腹を刺してしまう。父は恨みを晴らし、死んでしまうが、娘とそこにいあわした時計職人が犯人と間違えられ、逮捕されてしまう。母は重症である。

上海のボス(ドゥ・ユンハ)の邸宅には、ボスの18才の一人娘(シンユ)がいる。娘シンユは叔父さん(ボスの弟)に可愛がられて育つが、ある日ボスと弟が言い争い、弟は父に殺されてしまう。偶然、その場所に居合わせたシンユは、ショックで心を閉ざしてしまう。それ以来、ボスはシンユに腫れ物に触るように暮らしている。ボスには(アライ)という養子がいる。

一方、イギリス帰りの若い医者の家族はというと、銀行家の金持ちの父(リー・ロンション)と姪(リジュン)がいる。母は8年前に無くなっている。姪は兄として一緒に育ったインチィが好きだ。

この4つの家族(ドゥ家、リー家、ファン家、アン家が、微妙に絡んで物語りが進んでいく。

時計の修理屋との接点は、娘(スイ)が銀行家の姪(リジュン)と同じ学校で親友だということ。舟で偶然居合わせた時計職人(スクン)が警察に捕まっていることをしった医者(インチィ)が後見人になり、救い出すこと等だ。

時計職人(スクン)が警察に捕まっている時、夫人(チュイ)をスクンに刺されたと勘違いしたアライは、時計店に押し入り、店を壊してしまう。警察から帰ったスクンは、怒りボスのドゥ家に抗議に行く。そこで、ボスの娘(シンユ)に惚れられてしまうのだ。

とにかく、好き同志がうまく行かなかったり、片思いのオンパレードで物語りが進んでいく。アライは広州の娘(アンチィ)にほれ、アンチィは医者(リー・インチィ)が好き、インチィは時計屋の娘(スイ)が好き。スイはスクンと相思相愛。スクンはボスの娘(シンユ)に惚れられ、銀行家の姪(リジュン)はインチィが好き。さらに、そこに医者の友人(ウー・ホウピン)が絡む。ホウピンは最初、時計屋の娘スイに結婚を申込む。父は願ってもない話しと喜ぶが、スイはスクンが好きだから断る。

このホウピンはしたたかで、次に、広州の娘アンチィに近づき、ボスの夫人の娘である事を知る。アンチィへの裏切りで信頼を無くしたホウピンは、ボスの娘シンユもに取り入るといった具合だ。

ややこしい相関図があり、各家庭に複雑な事情が絡む。親子の確執があり、友情があり、貧富の差があり、色々な要素がおもちゃ箱のようにあって面白い。

無く子も黙るボス(ドゥ・ユンハ)が、娘(シンユ)にはどうする事も出来なかったり、こわもてだと思っていたアライが広州の娘(アンチィ)に片思いして悩むことなど、実は、極端な悪役がいないのが、いい。

40~50年前の上海の街並、当時の車、ファッション、ダンスホール等、背景の映像がいい。レトロな雰囲気が美しいのだ。

俳優は二人顔見知りが出てきた。一人は、時計屋の娘(スイの役)。「恋愛都市」というドラマで4人の女優が出てくるがその内の一人である。
もう一人は、「君のいる場所」というドラマでバイオリニストの主人公役だったのが、医者(インチィ)だ。

「恋愛都市」といえば、先日観た「胡同のひまわり」で息子の嫁の役に一人が出てた。このように、名前まで覚えていないが、顔を知っている俳優が出てくると、徐々に名前を覚えることができる。

「雨のシンフォニー」の古い上海の街がとても美しい。

ルイスの評価 ★★★★


最新の画像もっと見る

コメントを投稿